「希望を感じる音色」 ゆうは

6月24日 

 雨の中でも桃に全力で向き合います。
 朝から雨がぽつぽつしていましたが、そんなにひどくなかったおかげで朝食前から作業に出ることができました。
 昨日に引き続きはなよめの収穫をさせてもらいました。
 収穫基準は昨日お父さんに確認させていただいたけれどやっぱり見極めるのは難しいです。葉の色が反射して緑にみえたり、枝が込み入っていて見にくかったりします。雨で周りが暗いと色の見え方も晴れていた昨日と変わって見えてそれもまた難しかったです。それでもできるだけ葉をよけながら香りを確認したりオーラを感じ取れるようにしたり。ペアで収穫していたゆきなちゃんとどうだろうかとたくさん議論しながら採っていきました。
 りなちゃんやふみちゃんが収穫してくれた桃をよく見てもっとスピーディーに、自信をもって一番いい状態で収穫できるように なりたいです。
 その後の一日の作業は修正摘果で濡れるのが気にならないほど集中してできた時間が嬉しかったです。

 そして夜にはギターの発表会がありました。
 この興奮と感動が覚めやまぬうちにと思いお開きの後すぐにこの文章を書いているのですが、本当に素敵な会でした。
 音楽を聴いてこんなに心を動かされることがあるとは思わなかったです。
ギター教室のみんなが風の谷とレインボーチェイサーを演奏してくれたのですが音色も、演奏している姿も、すべてが美しかったです。
 わたしはなのはなに来る前、症状にのまれ光のないどん底の人生を過ごしていました。
 それはここにいるみんな同じなのではないかと思います。
 刻まれた傷は違えど、同じような苦しみを背負い、同じような生きづらさを感じていたのではないかと思います。
 それが今目の前でギターを弾く女の子たちはその影を微塵も感じさせない輝きを放っているのです。
 聴いている私たちにこんなに感動を与えてくれているのです。

 今日のギター教室の発表会は私にとって間違いなく希望を感じるものになりました。
 私も彼女たちのようになりたい、誰かの心を動かすことのできるひとになりたいと強く感じました。
 そして最後には藤井先生が加わり、もう一度風の谷とレインボーチェイサーを聞かせていただいたのですが、そこでまた衝撃を受けました。
これはついさっき聴いた曲と本当に同じものなのかと。
 確かに旋律、曲調など音楽的要素は変わりないはずなのに、一人加わるだけで違う曲だと錯覚してしまうほどに表現の幅、豊かさ、重みがぐんと広がって感じられました。短時間でこんなにたくさんの衝撃と感動をもらえてとても幸せな夜になりました。
 文字通り夢見心地で布団に入れることが嬉しいです。
 おやすみなさい。