「摘果桃のコンポート」 ほし

6月21日

 待ちに待っていた河上さんに摘果桃のコンポートづくりを教えていただきました。
 朝、河上さんがお見えになって、河上さんの変わらない姿に安心した嬉しい気持ちになりました。
 こうして、今も、なのはなに来てくださることが、本当にありがたいことだな、と思いました。
 今回の摘果桃(はなよめの摘果桃)は、直径4~5センチのもので、熟れも進んでいて、大きさを省けば、見た目は普通の桃に近いものでした。
 河上さんが、結果だけを見るのではなくて、どうしてその工程をするか、根拠が大事だ、と教えてくださいました。
 小さくて青めのものなら、炊いてからカットする方が、カットしやすかったけれど、今年の桃なら、カットしてから炊く方が良い、という方法を取ることだったり、砂糖を炊きの最後に入れるのは、色が濃くなるのを防ぐため、色が濃くなるのは砂糖が煮詰まる原理だということや、そのものの価値が一番上がる加工の方法を考えていくことが大事だ、と教えていただきました。
 加工をするのにはどうしてそうするのかという根拠がなくてはならない、と大事に思ったのと、やっぱり、河上さんに教えていただくと、すごく世界が広がっていくな、と感じました。
 炊きあがったものは「夕食に出したらいいよ」と河上さんが話して下さり、みんなと夕食で頂きました。

 まだ摘果桃はあって、それもいい風に加工ができるように、今日、教えていただいたことを念頭に、していきたい、と思いました。
河上さんが、なのはなのナスの苗を持たれていて、「これから、家の庭にナスの苗を植えてくるけんな」と言われて、車に乗られていて、ひろちゃんとしなこちゃんとお見送りをしました。

 また、19日は河上さんのお誕生日だったことで、お昼にみんなとお祝いさせてもらいました。
 思えば、私は、河上さんに教えていただいたことで、今もそのことに助けられていたり、今も生活できていたり、成長していく過程ですごく大事な経験をさせてもらっていました。
 初めて、加工をさせてもらうとき、台所にも初めて入らせてもらったときも、気持ち的にも知識的にも全く無知なところから、私でも分かるように河上さんが作業の工程だったり、大人としてどういう振る舞いをするか、ということを教えていただきました。
 それまで私は、人に分からないところを尋ねるのが怖い、という気持ちがあったけれど、河上さんになら、安心して尋ねることができて、惜しみなくあらゆることを教えてくださって、加工や台所が楽しいと思えて、河上さんに育ててもらっていました。
 河上さんに教えていただく作業はすごく楽しくて、世界が広がっていきました。
 今もまがいなりにですが、その経験があってから、楽しいと思うことが広がったり、責任を持つことに抵抗や怖さが無くなったりして、どれだけ幼いところがあっても、河上さんが温かく受け入れて下さって、今、こうして過ごせることが、河上さんの存在があってからだ、と思い、本当に河上さんに感謝しています。

 午前中に台所に少し用事があって入ったときに、りゅうさんとまりかちゃんが大きなズッキーニの中をくりぬいている様子が、これは何が起こるのか、と思っていたら、なんと夕食には、見た目にも嬉しいズッキーニドックがありました。
 迫力もあって、写真映えもして、りゅうさんだ! と見た瞬間に思いました。
 
 午後には台所でまりかちゃんが大鍋の前で大きなしゃもじを持ってかき混ぜてる姿があって、廊下で、「今日の夕食のメイン作ったんだ」と嬉しそうに声をかけてくれて、実際に、夕食のカレーが凄く美味しかったです。
 ごちそうさまの後、隣のまりかちゃんに「カレー美味しかったよ」と言って、まりかちゃんが「桃のコンポート美味しかったよ」と笑顔で言ってくれて、その瞬間が、すごく嬉しかったです。
 さっき、廊下ですれ違ったゆきなちゃんが「コンポート美味しかったよ」と声をかけてくれたり、先ほども、お風呂で、あやちゃんとニラの定植の話ができたり、あやちゃんもコンポートのことを話してくれたり、農産倉庫前で、うたなちゃんたちと摘果コーンの皮むきをして、今日の作業のことなどを話したりしていて、みんなの今日あったことでの話題を持ち掛けて、話すことに、温かな幸せが生まれるんだな、とじんわりと心の底から実感させてもらえた今夜でした。
 最近、なりたい自分とか、どうしたいとか、そういうところを意識してなかったな、と思うのと、良い方を見れなくて、小さいところでギスギスして、相手の未熟さや、ちょっと上手くいかなかったこととか、、小さなところでも許せなくなっていました。
 でも、一つ、一つのこと、一瞬、一瞬の瞬間、大事にしようと思えば、思いは込められて、良いところを見て、大事にしていけるのだと思いました。
 その気持ちを失わなければ、希望を持ち続けていれば、進んでいけると思いました。
 誰かの嬉しいと思う気持ちや安心する気持ちを守れるように心を使って成長していきたい、と思いました。
 それと、絶対に感謝の気持ちを忘れないようにしたい、と思いました。
 本当に偉ぶったところやおごりが多くて、周りの人の善意や信頼の気持ちを汲み取れなかったり、できてないところもあって、迷惑をかけることもあるけれど、なのはなだから、自分を成長させてもらえることが、本当にありがたいことだと思いました。