「しみじみとした愉しさ」 のりこ

6月17日

  今朝、食事を減らしたことでまえちゃんが怒ってくれました。自分のことでこんなにも真剣に怒ってくれる人がいることがすごく嬉しかったです。

 まえちゃんの言葉の一つひとつが有難かったし、「苦しみは人と比べることから生まれて、それしかない」という言葉は本当にその通りだなぁと思いました。

 人と比べるから、自分がすごくちっぽけなつまらない人間のように思えるのだと思います。

 父の日のセブンブリッジの時、お父さんにまつわる話をいろいろ聞かせていただきました。
 その文章をプリントアウトしたものも、読ませていただきました。今までもお父さんは凄い人だと思っていましたが、お父さんのことをもっと知って、さらにお父さんの偉大さを感じました。何だか圧倒されるような感じでした。お父さんの心の広さを知って、涙が出るほど嬉しかったです。

 でもそれと同時に、自分がなのはなには相応しくない人間のように思えてしまったのもあります。自分の何もかもが恥ずかしく思えて、とにかく恥ずかしくてたまらないという感じです。昨夜は少しいろいろあったのもあり、頭の中がわーっ!!というような感じになってなかなか寝付けませんでした。

 今日の午前は、室内作業でした。本当はみんなと一緒に畑作業をしたかったので、最初は残念な気持ちでした。でも目の前のことを楽しもう、頑張ろうという気持に切り替えたら、すごくウキウキしてきました。

 ひろこちゃんが、にこにこして、やってもらいたいことはたくさんある、ということを言ってくれて、「よし!頑張ろう!」という気持ちになれました。ひろこちゃんが喜んでくれるのも凄く嬉しかったです。ひろこちゃんがとても優しいです。毎回、自分が少し落ちた時はいつもひろこちゃんが優しく穏やかに話しかけてくれます。本当は、周りに気を遣わせてしまうのは情けないことなのですが、有難いなぁと思います。

 元気がない、と勘違いされているかもしれませんが、嫌なことは何もありません。朝起きると、今日という1日をワクワクした気持ちで迎えられます。夜寝る時は、いい1日だったなぁとしみじみと幸せを感じ、有難いと思って眠ることができます。

 なのはなに来るまでは、朝起きるとまず、自分がまだ生きているということに絶望し、今日もまた苦しみの時間が始まると思うと真っ暗闇に落とされたような気持ちになっていました。夜は毎日泣き叫んで頭を壁にぶつけ続け、疲れ果てて眠るという感じでした。

 なのはなでは自然を感じ、畑作業を愉しみ、人の優しさを感じ、みんなが同じ気持ちになって一つのことに真剣に向かっていったり、本当に嬉しいなぁと思います。

 最近、『ハチドリのひとしずく』という本に、すごく感動しました。その中に、享楽と快楽は違うということが書いてありました。「快楽は、持続的に心地よく、気持ちよく生きていける方法論。環境にいい、持続的な暮らしの方が愉しいってことを、当たり前に感じて生きていけること。享楽はこの場だけがドカーンと高揚する快感。享楽を否定しないが、しみじみとした愉しさ、気持ちよさを日常的な暮らしの中で見つけることが大事だ。」と書いてあって、自分は今、本当にしみじみとした愉しさや気持ちよさを感じて生きているなぁと思いました。

 今日、グラウンドの待ち受け箱にミツバチが入居した、という話をお父さんから聞かせてもらい、とても嬉しかったです。ミツバチに受粉してもらったり、自然農薬で防除したり、自然力を借りて、そして知恵をしぼって工夫する、というのがあるべき農業で、今それがやれていることが本当に嬉しくて楽しくて野菜作りが愉しいなぁと思います。そういう心地よさや楽しさは、地球と仲良くつながっているはずなんだと思います。

 今日お父さんに、将来どう生きたいか?と聞かれて、あまりうまく答えられませんでした。今の愉しい日々がずっと続いたらいいなぁというくらいにしか考えていなくて、恥ずかしいです。

 今なのはながやっていることを未来に繋げていきたい、発展させていきたい、ということを思っていて、具体的なことはまだ分からず、すみません。