6月7日(土)「ルッコラとユスラウメの朝―― 光田んぼの田植え、そしてホタルの夜」

6月7日のなのはな

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 ルッコラが日に日に大きくなって、収穫のタイミングになりました。毎朝、私たちは野菜の収穫に出ており、このところはリーフレタス、ロメインレタス、小松菜などが穫れてきましたが、今朝はルッコラを収穫できることになりました。
 ルッコラは、なのはなで初めて育てる野菜で、育て方も収穫方法も未知の世界で、きちんと収穫できるだろうか、とドキドキしました。

 

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 収穫サイズの葉を剪定ばさみで穫っていきます。ルッコラの緑がとても綺麗で、収穫していると、とても嬉しい気持ちになりました。虫が来たり、葉が黄色くなったりと、いろいろ大変なことがあったルッコラですが、収穫できるまでの大きさになったことが嬉しかったです。今は、ぺりぺりと葉を一枚ずつ取る収穫方法で穫っていて、みんなで長くルッコラをいただけたらいいなと思っています。調べていると、葉を繰り返し収穫しているうちに、株の元気が徐々になくなっていくと書かれており、長く取れるように追肥など、しっかり考えていきたいなと思います。

 

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 ルッコラの初収穫だけではなく、ユスラウメの初収穫もされました! 桃メンバーから、奥桃畑の木のユスラウメが穫れそうだということを聞いていたのですが、今日とは思っておらず、とても嬉しいサプライズに感じました。私はユスラウメというものを見たことも聞いたこともなく、初めてでわくわくしました。

 

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 ユスラウメの実は、赤と白の二色があり、つやつやと光って輝いている様子が本当に綺麗で、宝石のようでした。早速、食卓にあがり、みんなでいただくと、甘さもあり、酸っぱさもあるその味は今の季節に身体が欲している味で、とてもおいしかったです。輝いているユスラウメが可愛くて、いつまでも見ていられるなと思いました。今日は赤色をいただきましたが、赤と白では味が違うようで、また白のユスラウメもいただけるのが楽しみです。

 初収穫の朝がとても嬉しくて、自然の恵みや野菜のありがたさを感じた1日でした。

(あや)

 

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 今日は、とにかく緊張しました。今日は、お父さんの乗る、田植え機の補助をあゆちゃんと一緒にしました。

 田植え機の補助をするのは、21年間生きてきて、二度目。一度目は、ちょうど1年前、私がなのはなファミリ―に来てすぐのころに、お父さんの田植えの補助を、ももかちゃんとあゆちゃんと一緒にさせてもらった経験があります。その頃は、田んぼを見るのも、田植え機を見るのも、稲を見るのも、すべてが初めてで、何がどういう仕組みで、田植えというものをするのか、全く分からなかった私。でも1年経って、田植えも、稲刈りも、ハゼ干しも、あゆちゃんと一緒に作業する中でたくさん教えてもらって、徐々にわかってきて、今の私があります。今年の補助は、去年よりも、ちゃんと動けるように頑張ろう、そう感じるのと同時に、大きな緊張もあって、ドキドキしていました。

 今年も、去年補助をした田んぼと同じ、光田んぼの田植えをしました。軽トラの荷台に、大きな大きな、田植え機をのせて、田んぼに向かう。
「ああ、この光景、去年も見たような」
 そんな気分になりました。

 

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 あゆちゃんがもうすでに、田んぼのあぜに稲の苗を並べておいてくれていたので、すぐにスタートしました。
 お父さんが田植え機に乗る準備をしている間に、私は稲の水やりをしました。あゆちゃんに教えてもらいながら、早いペースで、6秒くらい、ざざざっとじょうろで水をやる。水が少なすぎても、苗箱から苗をはがしにくいし、多すぎても、べちょべちょになって、はがしにくい。ちょうどいい水の量で。これが結構難しくて、多すぎたかな……そんな不安を抱きながら、水をやっていると、あゆちゃんが、
「稲の底のトレーがぬれるくらいがちょうどいいんだよ」
 と教えてくれて、それがすごくわかりやすくて、水やりがすごくやりやすくなって、うれしかったです。

 いよいよ田植えスタート。お父さんが運転する、田植え機の爪が、ピコッピコッと動き出して、稲が4列、ちょこちょこ出てくる。その光景が、なんだか癒されるような、かわいくて、でも確実に田んぼに植わっていくのが面白くて、ずっと見ていたい気持ちになりました。

 

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 でも!! そんな見とれている暇はない!! とにかく、お父さんが1往復して帰ってくるまでの間に、次お父さんが到着する、あぜの位置を考えて、その位置に稲のトレーを4枚くらい準備する。
 お父さんがあぜについたら、稲の補充をするのでそれを手伝う、それまでに、使い終わった後の稲のトレーを水路で洗う!! それを素早く、効率よく!! でも一番はお父さんの補助なので、お父さんをちょくちょくチェックしながら、洗ったり、準備したり。

 でも、それがすごく楽しかったです。もうのんびりする暇はない。とにかく、お父さんがどう考えているかを考えて、やりやすいように行動するのは、難しかったけれど、そうゆう風に考えて行動するって、本当にすごく楽しいなと感じました。

 別のことを、違うことを、考えている暇も余裕もなく、とにかく夢中になって動くのが、本当に、補助プロフェッショナルになったような気分になりました。もちろん、稲をはがしたり、トレーを運んだりするとき、手際よくできなかったり、まだまだだな、と感じたことは山ほどあったけど、あゆちゃんと、お父さんと、一緒に作業させてもらったことが、きれいな田んぼの中で、お父さんの素晴らしい田植えの補助をさせてもらったことが、本当にうれしかったです。

 

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 今日は天気も良くて、田んぼがキラキラと光っていました。いざという時はあゆちゃんが、すっと手伝いに来てくれたり、横でニコニコ笑って、見ていてくれたり。お父さんが、確実な運転でまっすぐに田植え機を動かしている中で、田植え機に乗りながら、雑草を取っていたり。

 あゆちゃんがお父さんに、「ゆうなちゃんの補助はどう?」と聞いたら、「気が利いて、やりやすいです!」とおっしゃってくださって。その時のうれしさは今この記事を書いている最中でも、にやけてしまうほどです。本当に今日の午後だけなのに、たくさんの、シーンと、たくさんのうれしかったことがあって、本当に幸せでした。

 

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 今日の午後、約3時間で2枚の田んぼの田植えを終わらせることができました。
 田植えが終わった後、あゆちゃんが、
「去年のゆうなちゃんよりパワーアップしてる」「さすがだね」
 と、たくさんほめてくれて、その時のあゆちゃんの笑顔も、本当に私のお姉さんみたいに、たくさんほめてくれるあゆちゃんの優しい心も、すべてが、私の希望と勇気につながって、
「明日からも全力で頑張るぞーー!!!!」
 そんな前向きな気持ちでいっぱいになりました。本当に今日がすごくすごく濃い時間でした!!
 明日からも、もっともっといい自分になれるように、努力していきたいなと感じます。

(ゆうな)

 

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〈永禮さんのいてくださる、「諏訪チーム」では、諏訪神社方面の田んぼの代掻きや田植えが進行中! 今日で代掻きが一段落しました〉
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〈ゴーヤやキュウリの畝を立てる! 多人数で畑を巡って、鍬をふるいました〉

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〈斜畑にたなびく白色は、竹を結わえるすずらんテープ。まっすぐに竹を組んで、ササゲの支柱を立てました!〉

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〈これからも、たくさんの支柱立てが待っていますよ。竹のカットも順調です〉

 

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 薄暗い夜空に、霞がかった月が光る夜8時。
 今夜は蛍狩りです。みんなで玄関下に集まって、蛍を見に行きました。

 私は何人かの人と一緒に、浴衣を着させていただきました。
 お母さんと衣装部さんが、それぞれに似合う浴衣を選んでくださいました。
 私は、白地に黄緑の花柄、朱色がアクセントの浴衣を着ることに。帯は黄色です。
「自分一人でも浴衣を着られるように」と、お母さんが見守ってくれる中、お仕事組さんたちが助けてくれて浴衣を着ました。

 

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 帯を締めて草履を履き、みんなが集まっている玄関下に行きました。
 浴衣を着ていると背筋が正されて、気持ちも引き締まります。
 玄関下には浴衣を着た他のみんなと、暗くてよく見えなかったけれど大勢のみんなが待っていました。今日はお母さんも紅色の浴衣を着られていて、華やかな濃い色がお母さんの口紅のようでした。みんなで浴衣を着て並んでいると、まるで何百年か前の時代の人のようで、その姿は息をのむ美しさを放っていました。
 りゅうさんが写真を撮ってくださって、お父さん先頭に夜の道を歩き始めました。

 

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 月に照らされた田んぼの水が光を反射したりしていて、夜でも夜明け前のように明るく感じました。
 どこからかカエルの声が合唱のように反響していて、耳を澄ませると虫の鳴き声のような音も聞こえてきました。この音を聞くだけで、初夏のおとずれを感じます。

 滝川沿いのガードレールまで来た時、川の向こう側に数匹の蛍が飛んだり光ったりしている様子が見えました。
 蛍には3種類の光があるそうで、ひとつは、プロポーズの光。オスがメスにアピールするときの光で、ふたつは、刺激に対する光。そしてもうひとつは、攻撃するときの光。
 この蛍たちは何を思って光っているんだろうと不思議に思いました。

 

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 光ったり、光るのをやめたり、飛びながら光ったり。
 仲間と同じタイミングでぴかぴか光るものもあれば、それぞれ交互に光っているものもありました。
 プロポーズが成功したら、同じタイミングで光るそうです。

 

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 本当に流れ星のように綺麗だけれど、どれだけ写真に納めようとしても、カメラのレンズに映るのは難しいようで、この美しさは心のカメラにしか納められない光景なのかなと思いました。

 夜の風を浴びながらみんなで歩いた時間は涼しくて、心地よい時間でした。
 また、みんなで蛍が見られますように。

(ほのか)