「桃の木のようになりたい」 ゆうは

5月21日 

 

 3日前から桃メンバーに入れていただき、最近の作業はずっと桃の摘果をしています。
 桃メンバーのみんなは本当にかっこよくて憧れの存在だったし、桃はなのはなにとってものすごく力を入れ大事に育てているなと感じています。桃メンバーに入れていただけて、恐れ多いなと思いつつもとてもうれしく感じています。
 休憩時間のみんなで和やかに楽しく話せる時間も好きだし、作業時間はさっと切り替えて真剣にみんなと桃に向き合う時間も大好きです。
 摘果は硬核期までに終えなければならず、古吉野にいられる時間が短いので他のみんなとの時間が減ってしまったことにさみしさを感じることもあります。
特に、そなちゃんとは最近距離がより近くなったと感じていて、一緒にいるとすごく元気になるし、そなちゃんが笑っていると私も嬉しくなります。
 だから話す時間が一気に減ってしまって悲しいなと思ったりもしています。
 でも、なのはなにいる限りみんな家族であることには違いないし、会える時間が少ない分、その時間をより一層大事にしようと思えています。
 桃メンバーのみんなとは逆に濃い時間を共にできているのもすごくありがたいし、学生時代に心の底から楽しむことのできなかった青春を謳歌できている気がして嬉しいです。

 

 半分くらい病気で切られている桃の木を摘果しているとき、「この木の桃はすごく甘いんだよ」と教えてもらいました。
 それはきっと病気で追い込まれたからこそ、必死に生きようと、力を振り絞っているのだ、その力でいい桃を愛される桃をつけてくれているのだとも教えてもらい、涙が出そうになりました。この感情がどういうものなのか自分ではよくわかっていません。けれど、私もこの木の桃のようになりたいと思いました。

 私も病気になって、消えてしまいたいと思っていたけれど、なのはなに来てお父さん、お母さん、大勢の家族となってくれたみんなと出会って、今は毎日を全力で必死に生きています。
 そしてこれまでの人生よりも何倍もよりよく生きていきたいと願っています。
 それができると信じています。
 そして、なのはなのみんなとお父さんお母さんとまだ見ぬ苦しみを抱えた誰かを心から愛し、愛されるような存在になりたいです。みんなでいい桃を作れるよう明日も頑張りたいです。