5月19日
今日は喜怒哀楽の全てを味わい尽くせたような、波乱万丈な日だった。
午前はジャガイモの追肥土寄せ。残りは下町川のみで、私はあけみちゃんの助手で牛肥の運搬の役を担った。
私は肥料倉庫が大好きだ、牧場に居るようでワクワクするしすごく夢のような空間に感じる。もしかすると私は野菜と一心同体、運命共同体だからかもしれない。
(水やり、追肥ですぐ元気になり不足すると元気がなくなる、ものすごく単純で分かりやすい)
かぼちゃの畝立て準備まで進んで、ライン引きをすると畝立てスイッチが入った。前回の作業でいかにしてきれいなお饅頭型の畝をたてるかを毎度考えて様々なやり方で試行錯誤したのもあって
今回はいかに素早く綺麗な畝をたてられるかにものすごく燃えたが、不完全燃焼で昼食頃の時間になって切り上げる事になって悔しかった。
でも畑に居る時間が本当に楽しくて、幸せだと思った。
心の拠り所とはまた意味が違うと思うけど、落ち着ける場所を室内とするか外とするかで、その心もち次第で気分が全く変わってくるという事を体感した。
ここ最近作業に気だるさを感じていたけど、外をホームとして、そんな感覚で今日は過ごした。
外にいるのが基本で、室内にいる時間がイレギュラーという風にすると、ご飯を食べてさあ本でも読んでゆっくり。じゃなくてご飯を食べたら、もう用は済んだ。さあ出発だ!となる。
インドア派、アウトドア派があるけどなのはなで生活している限り、アウトドア派の大勝利だと思う。めちゃくちゃ幸せだ。
午後は、初めにお母さん中心に物移動の時間があった。その際まちちゃんから畑のリーダーは一応そなちゃんだからねという事をぼそっと言われて、自分には新事実で衝撃だった。
でもまだ経験も浅いし、その真偽も分からないしひとまず今回のキャベツの追肥土寄せの作業の進行はまちちゃんがしてくれる事になった。
確かに昨日質問ボックスで草取りと追肥についての質問をした。でもお父さんはあれほど草が茂っている事を知らなかったのだろうと思った。
まちちゃんは何度も”お父さんのやり方では”とか”お父さんは”という事を何度も言っていた。
まず肥料をまいて、後にホーで草取り、中耕、土寄せ。となった。最初はまちちゃんの圧に負けてとにかくまちちゃんの言うようにまちちゃんの理想に沿ってギャーギャー言わせないように言われるとおりに動いた。(でもリーダーという言葉を聞いてから自分の意志を話すことが許されるのでは?と思えて、とことん皆を急かして焦らせるまちちゃんを少し止めて、「メンバー的にもそこまで尻を叩いたらよくない気がする」という事を伝えた。人を評価したうえで、メンバーの事を考慮したうえで意志を伝えられて、いかにもリーダーさんのような発言が出来たんじゃないかと思って少し嬉しくなった。)
でも中耕の時になんか違う、これはやりたくない、作業のための作業だ。キャベツがかわいそうに思えてきた。すごく悲しくなり辛かった。草取りも雑で、中耕もまともにできていない。追肥になっているようにも感じられない。これは間違えたな。
その時にお父さんが来た、救われた気がした。お父さんはすごく優しい、キャベツにとっても一番を考えてくれる、そんなお父さんが来てくれて安心した。ひっそりぽろっと涙が出た。
私はさくらちゃんの野菜に対する姿勢、作業の進め方、全て大好きで理想で尊敬している。すごく緻密で丁寧、それでいて素早い。
人間の価値はみんな同じ。誰に対しても平等に優しくありたい。周りをよく見ていて、天狗にならないさくらちゃんのようになりたい。
この頃なのはなの生活に慣れて、来てすぐの謙虚な気持ちというものを忘れていた気がする。
お父さんはよく「今の気持ちを、ずっと来てすぐの今の気持ちでいれるといいね」というような事をよく言ってくれていた、症状が一旦なくなったからと言って普通に落ち着いて過ごせるようになって、調子に乗っていた。
もっと謙虚に、いいとこ見つけをして、成長できるように頑張りたい。
畑に関してすごく気合が入った日だった。グラミンやらアルギニンやフェニールアラニンなど、畑に着いてもう聞きなれない言葉だらけだが、勉強していい、手入れが出来るさくらちゃん2号を目指してがんばりたい。