
5月13日のなのはな
古吉野玄関ロータリーに突如、現れた高層ビルの数々。これはニューヨークの摩天楼?
……ではなく、その正体は育苗トレー!
きれいに積まれてあるけれど、バラバラにすると、なんとその数、約1000枚!!!
うーん、どうもわたしには高層ビルが建ち並んでいるように見えるなぁ。
いよいよ始まる稲作り。今週の15日には稲作の始まりである種籾の播種が行われる予定です。
この日はその前準備として、高層ビル、ではなく、育苗トレーに焼土詰めをしました。
中庭にはブルーシートが敷かれて、机が3台セットに、焼土を入れる桶やたらい、転圧板などの道具が集結していて、会場セットが万全にされていました。
目標は、午前中に約1000枚の育苗トレーに焼土を詰め終わる。
集まった顔ぶれは、あゆちゃん、まえちゃん、どれみちゃん、さやねちゃん、よしみちゃん、さくらちゃん。焼土詰めに選ばれし、精鋭メンバーは見るからに強そうで、この目標をやってのけそうな勢いを感じました。
やり方は手短に、すぐに作業が始まりました。
「1枚30秒でできたら、時間内に終わるかな」
あゆちゃんのタイム目標に、みんなが、「はいっ」と返事をして、黙々と焼土を詰めていきます。
「はいっ、30秒経ちました」。
あゆちゃんのコールに、すぐ傍にいたわたしまで、(えっ! 速っ!)と思いましたが、いきなり30秒は精鋭メンバーでも少し厳しそう。
「40秒にしてみようか」
「はいっ」
みんながあゆちゃんのタイムコールに大きな返事を返して、その目標に食らいつこうと、必死で取り組む緊張感と、燃え立つ熱気のようなオーラを一人ひとりの真剣な横顔から感じました。
わたしはそんな精鋭メンバーが集中して焼土詰めに取り組むためのサポートとして、しなこちゃんと一緒に、
①育苗トレーにシートを敷く
②育苗トレーを運搬する
③焼土の補充をする
④詰め終わったトレーを軒下に並べる
という4つの役割を担いました。
みんなが無駄なく動けて、手が止まることなくスムーズに作業が行えるように。
そのことを思うと、わたしもとても大事な役割だと感じて、やる気が沸き立ちました。
緊張した空気を壊さないように、わたしも焼土詰めメンバーと同じ気持ちに立って、自分が任された役割を真っ当しようと頑張りました。
……ですが、みんな本当に速い!
トレーに焼土を流し込んだら、平らにして、最後に転圧板でよく押して。
次から次へとみんなの焼土がなくなって、焼土の補充に回っていたら、今度はトレーがなくなって。慌ててトレーを取りに行こうとすると、またもや、
「焼土の補充お願いします」
と声がかかって……!
くるくるあちこちを走り回っていたら、目が回りそうで、目が何個あっても足りないくらいに見ること、やること、先を読んで考えることがいっぱいでした。
でも精鋭メンバー6人の状況をみて、(あっ、次はまえちゃんに補充にいこう)とか、(今度はさやねちゃんのトレーが減ってきたぞ)と先回りして動いて、それがタイミングよくあって、「ありがとう」と言ってもらえると、とっても嬉しかったです。
詰め終わったトレーを運搬してまた山にして並べていってくれている、しなこちゃんも、焼土に偏りが出たり、誤って崩してしまうことがないように慎重に運搬して、数を把握してくれていました。
ロータリーに立ち並んでいたトレーが見る見る減っていき、それが今度は軒下に山積みになっていく。
確実に作業が進んでいっていることが、一目瞭然でした。
そんなこんなでわたしたちが必死でクルクルと走り回っている間に、焼土詰めのスピードがより一層速くなっていました。
進捗枚数を把握して、あゆちゃんがタイムトライアルのようにして10枚を5分目標でやっていましたが、それは結果として、雑になってしまったよう。
雑にもならず、丁寧すぎて遅くなりもせず。
またや、1杯目にどのくらいの焼土をトレーに流し込むか、など。
みんながいかに無駄なく、スピードはあるけれど確実に焼土を詰められるかを研究して、これがいいよというものはを共有し合って、みんなが同じペースと同じ質で進めていけるように固めていっている姿がとても格好良かったです。
最終的にはあゆちゃんのペースにみんなが合わせて、あゆちゃんが1枚終わるごとに、「今、1枚目です」「2枚目です」というふうにコールをして、それと同じタイミングで終わるように、「はいっ」と返事をして進めていっていました。
10分間で15枚目標が、16枚、17枚と、数を更新していっていたようで、わたしが焼土の補充に回るペースも頻度が上がっていって、付いていくのに必死でした。
あれだけあった育苗トレーが、気がつけば、残り100枚、60枚、30枚、となり・・・、「あと、1人6枚くらいやったら終わりです」と。
そして約1000枚あった育苗トレー。
すべてに焼土が詰め終わった時刻、なんと、なんと、12時!!!
早い! 早すぎます!
例年の焼土詰めを思い返すと、1日がかりか、2日とかでやっていた記憶ですが、なんと半日で、しかも作業終了時刻に30分も余裕をもって終わらせることができたのです!
この報告を受けたお父さんの一言、「トレビアン!」。
お父さんの、「えっ!? なんで!?」と唖然とされた顔をみて、ちょっぴり嬉しかったです。
といっても、あまりのハイペースに初めは自分たちでも信じられませんでした。
育苗トレーを用意した、まえちゃんまでも、「えっ、数間違えていないよね?」と疑ってしまうほど。
しなこちゃんがもう一度数え直してくれましたが、数はちゃんと合っていました。
「さすが、精鋭メンバーだね」と、あゆちゃんの一言。
さらに精鋭メンバーだけあって、片付けまで速い!
使った机も桶も、焼土がのっていた永禮さんのダンプ、そして播種機まで、水できれいに洗い流して、ピカピカにして、元合った場所へ片付けまで完璧です。
本当に気持ちが良い作業だった!
みんなで力を合わせて、焼土詰めの概念を超えることができた、稲作の第一歩は最高の滑り出しです。
この勢いで、15日の播種も順調に進めばいいな。
それにしても、本当に焼土詰めメンバーの勢いと集中力がすごかったです。
そのなかでわたしも役割をもらって、みんなと協力し合って進められた作業がとても楽しかったです。
(るりこ)
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グラウンドでも苗床の準備を進め、苗床も無事に完成しました!
種籾を蒔いたトレーをグラウンドに並べて、苗づくりをします。
グラウンドいっぱいに苗床が広がります。
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連日、永禮さんが来てくださって、今日も午後から一緒に竹の運搬や田んぼの草刈りをしてくださってとても嬉しかったです。
最初に、前回も取りに行かせていただいた竹の伐採をしていた場所から、切ってくださっていた竹を永禮さんが古吉野までダンプで運搬してくださりました。
今日は永禮さんとかにちゃんと一緒の作業で、永禮さんの運転するダンプに乗せていただきながら
「今日は特別な組み合わせのメンバーだね!」
と、移動の道中で3人でお話しできた時間もとても楽しかったです。
今日運んだ竹は、1本1本がものすごく太くて、自分がなのはなに来てから運んだ竹の中でも最も太いのではないかと思うくらい太くて立派な竹が結構あり、6メートルほどの長さにカットされてあるとはいえ、ダンプに竹を乗せながら大丈夫かなとドキドキしました。
でも、永禮さんの運転なら、長い竹が載っていても古吉野の坂道でも難なくクリア、毎回竹を運んでくださる度に本当に永禮さんがすごいなあと感じます。
竹を降ろすときも、ダンプを傾けて、ダイナミックに竹が降りていく光景が見ていても圧巻でした。
今日は、ダンプ3杯分の竹を永禮さんが古吉野まで運んでくださって、これから始まる夏野菜の支柱に使えることが嬉しいなあと思います。
そのあとは、昨日に引き続き、諏訪神社方面の田んぼの草刈りに行きました。
作業時間は1時間ちょっとほどだったのですが、永禮さんが諏訪4田んぼと諏訪8田んぼの外周の草刈りを進めてくださり、私はかにちゃんと一緒に畦塗りする畦の草をもう一度綺麗に刈って行くのを進めました。
昨日今日と永禮さんが来てくださって一緒に諏訪神社田んぼの草刈りをしてくださったので、諏訪神社方面の田んぼはあと少しで草刈りが1巡できそうです。担当のよしえちゃんとなるちゃんに報告すると、とっても喜んでくれました。
諏訪方面の田んぼは近々畦塗りをするそうなので、残りの場所も綺麗に刈れたら良いなと思います。
永禮さんとご一緒にたくさん作業が進められて、とてもありがたくて嬉しかったです。
(よしみ)
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