「心のお守りのような言葉」 るりこ

5月12日

 

*お母さんへ

 当日に言えませんでしたが、お母さん、いつもありがとうございます。

 わたしはお母さんに出会えて、お母さんの娘にさせていただいて、人として、1人の女性の大人として、どう生きていくのが正しいのかという理想や向かうべき方向を示してくださる見本がいるということが、とても幸せなことだと感じます。
 これまでそういう大人が近くにいなかったから、生きづらくて、苦しいだけでした。
 どこまでも先が見えなくて、幸せはどこか遠くにあって、そのために今を我慢する生き方は、どこに行っても、誰といても、本当の幸せを掴むことができなかったです。
 でもお父さんとお母さんに出会えて、本当の幸せはすぐ目の前にあることを知りました。 それは何か特別なことがあるないではなく、日々の生活に自分がわくわくする楽しさや、こうしてみたいなという夢を膨らませて、それを実現するために試行錯誤してみたり、自分が持っている力を出して奮闘してみること。
 そのなかで、その時一緒にいる人と同じ経験をして、楽しいとか嬉しいとか、難しいとか悲しいという気持ちを共感し合って、共に乗り越えていくこと。

 お母さんの姿を見ていると、毎日の生活に対して、能動的になるのではなく、受動的でいつも攻めの姿勢で生きていて、片付けからウィンターコンサートに至るまで、すべてのことに意味を見いだして、周りの人を巻き込んで、何でも楽しいこと、イベントにしてしまっています。
 お母さんが毎日、古吉野で剪定をされていたり、お風呂や玄関にお花を生けてくださっていたり、古畑で桃の摘果をされていたり、倉庫の片付けをされている姿を見かけたり、またはお母さんのお話を聞いていると、本当に本当に、小さな幸せは日々にたくさんあるのだなということを感じます。

 わたしが間違って持ってしまっていていた、幸せは特別なことや、遠い先にあるものなんかではなく、すぐ目の前にたくさん潜んでいて、自分が生きる姿勢と心持ち1つで、わたしがずっと求めてきたものは手に入ることを、お母さんの生きる姿から知りました。

 だからわたしは何も特別なものなんて、もう要らないと思います。

 お母さんのように、日々の生活に自分の生き甲斐となるものを見つけて、でも浅いところで満足するのではなく、どんなことにも高い理想をもって、必ず実現させてみせるんだという行動力と勇気、強さだけは無くさない女性に成長していきたいです。

 最近、自分が疲れたなとか元気が出ないなと思ったときに、立ち止まって思い返すことがあります。
 それは、「笑顔でいる」ということです。
 お母さんが「笑顔が一番」と教えてくださって、それが心のお守りみたいだなと思います。
 笑顔だけは使っても使っても減りきるものではないし、自分が笑顔でいたら、周りの人をも嬉しい気持ちにさせることができるパワーを持っていて、笑顔でいることって最強だと思います。
 わたしは本当に良いところなんてないけれど、それでも笑顔でいたら、職場でも「にこにこしているからいいね」と言っていただくこともあって、だからこそ、せめても自分は笑顔でいるようにしたいなと思います。
 今も感情は乏しい方だけれど、それでもなのはなに来てお母さんに出会えていなかったら、わたしはもっともっと笑わない、いつも無表情の人間になってしまっていたと思います。
 笑顔が一番で、笑顔でいたいと思えるようになったことだけでも、わたしの人生や生き方は大きく変わったと思っていて、それはお母さんに出会えなかったら、得られなかったものでした。
 わたしも自分の感情に左右されずに、お母さんのようにいつも外向きに笑顔で居続けたいです。

 

 本当に至らない部分ばかりで、まだまだ力不足ですが、わたしもお母さんの仲間集めの1人として、なのはなのソーシャル・フィールドをつくっていく1人として、成長していきます。
 いつか必ず、どんなバックグラウンドを持った人でも安心して活き活きと働くことができる職場(できたらなのはなハンバーガーショップ)を実現させます。
 一番は、わたしがそういう場を強く求めているのかもしれません。
 みんなが優しい気持ちで、仲間を守り大事にする場を、誰も1人にならない居場所を、わたしが苦しんだ分、ちゃんと自分の手で作り出していきたいです。

 お母さん、いつも本当に本当にありがとうございます。

 なのはなの子として、お母さんに続く1人として、強く優しい女性に成長していくので、これからもよろしくお願いします。