5月9日(金)「スイートコーンの一番大切な手入れ & 桃のネット掛けが完了!」

5月9日のなのはな

 スイートコーンの1回目の追肥、土寄せ。
 それはスイートコーンにとって、一番くらいに大切な作業の一つに思います。

 スイートコーン1弾の追肥と土寄せをすることになり、ゆず畑に行きました。
 予定では1弾だけだったのですが、すでに植わっている2弾も、葉が2から3枚出ていて、草丈は10センチほどでも、もう充分に土寄せができると思いました。
 担当のさくらちゃんにも確認して、1弾も1弾も両方、追肥と土寄せをすることにしました。

 スイートコーンは、株が埋もれてしまうくらいの勢いで、たっぷりめに土寄せをするのがいい、それもなるべく早めにするのがいい、と前にお父さんが教えてくれたことが強く印象に残っています。
 土を寄せると、土に埋まった茎から新しく根が出てきて、栄養を吸収することができるし、根が張ることで株も安定することができる。もしも、タイミングを逃してしまったら、根が張る時期も逃してしまうかもしれない。
 今日、行なった作業は、収穫する実のできを左右するほど大事な作業なのだと思いました。

 

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 まず、追肥をしていきました。ゆず畑は畑の入り口が細く、軽トラが入れないから、みんなで鶏糞を入れた袋をバケツリレーでつないで畑におきました。
 1畝で8袋近くの肥料を与えるくらいたっぷりめに追肥しました。スイートコーンはやりすぎがないくらい、肥料食いな野菜だからです。
 そして、直根性で、根が広く張らないタイプなので、なるべく株元近くに追肥出来るようにみんなで意識しました。
 鶏糞は足りなくなったため、牛肥で代用しました。

 ゆず畑の平らな畑の中に、ちょこんちょこんと可愛らしく並んでいた、蛍光緑のスイートコーンたちの真横に、茶色の牛肥や灰色の鶏糞がモフモフと筋まきされていくと、スイートコーンたちが、(これこれ! これが好きなの!)と喜んでいるように思えました。

 肥料をまけたところから、私は管理機をかけていきました。比較的、トラクターで耕したばかりだからか、1回かけただけで、すごくフカフカに耕すことができました。

 

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 いよいよ、お楽しみの土寄せがはじまります。
 株が埋もれてしまうくらいにたっぷりに、でも株が倒れないように、二条あるから、条間にも土が入るように、大胆さと気遣い、両方とを意識しながら土を寄せていきました。
 スイートコーンの首もと目一杯まで土がたっぷり寄せられていく光景、茶色い山がずっと続いていく光景が、満たされる気持ちになったり、すごく綺麗だなと思いました。

 

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 メンバーはすにたちゃん、そなちゃん、うたなちゃん、私の4人で、畝は6畝半ありました。大丈夫、順調だ、終わる終わる、と思っていたら……雨が降ってきました。
 1畝の土寄せも終わっていないという段階で、雨が強まってきて、どうしよう……と思って、まもなく、サツマイモの植え付けだったメンバーの人たちがかけつけて来てくれました。

 ゆず畑には4人しかいなかったのが、気付くと、10人以上のメンバーがクワを持って、土寄せをしていました。
 みんなが来てくれたことで、あっという間に土寄せを終わらせることができました。
 きっと、スイートコーンはすごく喜んでくれたはずです。
 美味しいスイートコーンができますように。

(やよい)

 

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***

 

 サツマイモの植え付けの作業に入りました。前回、お父さんの優しい心から、私の念願である「紅はるか」の苗を100本買ってきてくださって、植えることができました。今日は、「鳴門金時」という、なのはなではいつも育てている、サツマイモの品種の苗を200本植え付ける作業を行ないました。

 私は、サツマイモの作業、と朝に聞いて、ものすごくうれしくなって胸を躍らせて作業に向かいました。リーダーであるさくらちゃんが、手に持っていたのは、わさわさ元気いっぱいにしげる、サツマイモの苗たち。その姿を見るだけで、本当にうれしい気持ちになりました。

 

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 紅はるかを前回植えた畑と同じ畑に植え付ける、ということで、その畑に向かうと、遠目からでもわかる、紅はるかの元気いっぱいの姿。マルチからひょこひょこ頭を出して、迎えてくれて、本当に紅はるかさんが可愛くて愛おしく感じました。

 植え付けの作業が始まって、篠竹を片手に、どんどんと大きな鳴門金時の苗を植えていきました。前回やったときは、緊張しすぎて、手がカチコチでうまく動かなくて、スピード感もってうまく植え付けることができなかったのですが、今回は2回目ということもあって、少し慣れた手つきで進めていくことができました。

 

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 鳴門金時の苗は、紅はるかの苗に比べると、しっかりと緑色をしていました。紅はるかの苗は少し紫がかっていて、「ザ・さつまいも」という感じなのですが、苗だけでも品種によって違うのがすごくおもしろいなと感じます。鳴門金時の苗は結構長く、しっかりと節を埋められたら、そこから根が出てサツマイモがたくさんできると聞いて、なるべく、長く茎を植えることを意識しながら進めていきました。

 

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〈サツマイモの茎や葉がマルチシートにあたると、熱で焼けてしまうため、草でクッションを作ります!〉

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 愛情込めて1本ずつ。丁寧に。200本も苗があって、ずっとずっとサツマイモの苗を見て作業しているだけで、すごくうれしくて、幸せの気持ちになりました。篠竹と一緒に、すっと、サツマイモの苗が土へ入っていくのがすごく気持ちがよかったし、何より、入った後にサツマイモの苗の頭がひょこひょこ土から出ているのが、すごくかわいかったです。

 植え付けた後に、紅はるかの苗を、見回りました。どの苗もしっかりと元気でいて、ぴんぴん土から出ていて、本当にうれしい気持ちになりました。こうやって、少しずつ、苗が活着して、元気になって大きくなって、サツマイモができていくのを見守っていけたらいいなと感じます。大好きなサツマイモを、愛情込めて、丁寧に、優しく、植え付けることができてすごく安心しました。大きくなってくれたらうれしいな。

 

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〈同じ畑で育てているサツマイモ「紅はるか」〉
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〈鳴門金時の植え付けも完了!〉

 

 植え付けをみんなの力で1時間程度で終わらせると、ちょうど雨がぽつぽつ降ってきました。他の作業をしている子たちはまだ、作業が終わっていない、雨前に終わらせたい!! ということだったので、ダッシュでヘルプに向かいました。トウモロコシの追肥・土寄せをやっているチームに同流して、みんなで怒涛の勢いで終わらせていく。本当に一瞬で終わっていきました。

 そのあとは、またほかの、桃のネットの裾を留めるチームのヘルプにも行って、雨がひどくなる前に、お昼前までに、すべてのチームの作業をきれいさっぱり終わらせられて、本当にうれしかったです。みんなで、「やった、終わった!!」と喜べたのも、すごく、すごく幸せの時間でした。

(ゆうな)

 

***

 

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 今、桃の実は、直径1.5センチほどに大きくなっています。白い、ちぱちぱした産毛に覆われていて、雌しべの先がまだ残っています。

 まだ、ほんの赤ちゃんのようだけれど、もう早生品種などは、1か月後には、収穫できるぐらいの大きさになります。
 桃の実は、今の時期、1日に1ミリずつ大きくなっていくと言われています。毎日桃畑に出向いていると、桃の実が少しずつ大きくなってくることが、あまりよく分からないけれど、2日も桃畑に来ていなかったら、びっくりするぐらい、桃の実の成長が早いです。
 
 桃の実に置いていかれないように、桃の成長と同じスピードで、手入れを進めていきます。

 今は、予備摘果、といって、最終的な数に絞る摘果の前段階の時期です。予備摘果で、着果数を最終的な数の2倍にまで絞ってしまうと、かなり、一つひとつの実が大切になってきます。残した実が、虫に食われてしまったり、傷がついてしまったりすると、収穫に大ダメージがあります。そのため、摘果を始めてしまうと、とても緊張します。

 

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 今年は新しい試みで、摘果前に桃の樹にネットを掛けて、実を害虫から守ることになりました。摘果をして、袋をかけるまでの間、桃の実が裸なので虫に食われないか、病気にかからないか、とてもハラハラします。けれど、ネットを掛けてしまえば、害虫が飛んできて、桃の実をかじる心配もなく、安心できます。

 ネットは、野菜栽培で使う幅2メートルの防虫ネットを縫い合わせた手作りの巨大ネットを掛けています。去年と違うのは、去年は数が少なく、1枚のネットをいくつかの畑で使いまわしていたけれど、今年は、さくらちゃん中心に、全ての畑を一度に全部覆える数のネットを作り足しました。

 

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 なのはなファミリーの桃の樹は130本以上あり、そのすべてにかけようと思えば、ネットが46枚という膨大な数になりました。
 けれど、今年の冬には、あっという間にすべてそろいました。
 さくらちゃん達が、冬の間、ずっと作ってくれていたネットを、ついに掛けることができるのがとても嬉しかったです。

 ネットを広げると、新しく作られたネットには、中心がぱっと見てすぐに分かるように、赤い晒しが縫われていたり、両サイドの晒しには、青く色が付けられていました。

 

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 そういえば、ネット作りのみんなが、赤と青の染料で、白い晒しを染めていたなあと思い出しました。
 ネットは巨大で、全部白いので、ほどくことがとても難しいのですが、色の付いた晒しがあることによってとても分かりやすく、手繰り寄せやすくなっていて、嬉しかったです。

 ネットは、一番小さいネットでも、20メートル×20メートルの大きさがあり、一番大きなネットは、24メートル×50メートルあります。

 

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 1枚のネットを運ぶのにも、1人では運ぶことができないぐらい、重いです。でも、昨日、今日と、桃のネット掛けのメンバーが、10人以上と多く集まっていて、とても心強かったです。
 また、1日目は、東京へ帰られる直前まで、相川さんも手伝ってくださり、冬のネット作りの時も相川さんの力をお借りしたことを聞いて、本当にありがたいなあと思いました。

 

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 桃メンバーのあけみちゃんやふみちゃんと作戦を考え、1日目は3つのチームにわかれてネット掛けを進めました。

 Aチームは、6人メンバーで、大物のネットを掛ける。Bチームは4人メンバーで小物のネットを掛ける。Cチームは掛けられたネットからどんどんピンを打って風で飛ばないように止めていく、という役割分担で進めました。

 最初のほうは、一人ひとりが、どう動いたらいいのか、どういうポジションなのか、掴みにくく、少し手こずりました。

 

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 作業を見に来てくれたお父さんが、「車輪を使うと良い」ことを教えて下さりました。私たちは、桃の樹のまわりに立てたポールの先端に小型のキャスターを取り付け、ネットをスルスルと滑らせる役割を持たせています。これまでは、ネットを掛けるはじまりのポール2本に付けていました。けれど、2つしかないので、2チーム作る、となると、1チームは車輪なしで、ネット掛けを進めていました。

 けれど、車輪があった方が早いことをお父さんが教えて下さり、須原さんに相談して、須原さんがいとも簡単に、同じものを作ってくださりました。須原さんが新しく、5個ぐらい作ってくださり、これで何チームも同時に、車輪を使ってネット掛けが出来るようになりました。

 

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 さらに、ネットを掛ける範囲の中央に竹を立て、その竹の先端にも車輪を付け、ネットの滑りを良くすることもお父さんが教えて下さりました。細い竹だと、車輪がすっぽりとはまりました。作業をしながらも、新しい道具がどんどん作られていきました。

 ネット掛け用のポールは、かなり背が高く、8段の脚立の一番上に登って初めて先端が手に届くぐらいです。けれど、桃の樹の主枝の先端は、そんなポールの高さを優に超えていて、10段、12段ではないと、届かないです。そのため、ネット掛けは、高い脚立が必須になります。

 

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 高い脚立に登って、ネットをどんどん引っ張る人。下で引っ張る人。ネットの絡まりを解消しながら、スルスル掛けられるように助ける人。竹を使って、枝やポールにネットが引っ掛からないようルートを調整する人……色々な役割があり、最初は混乱しました。人が小さく見えるぐらい、ネットも脚立も桃の樹も大きく、規模が大きいだけ、ものすごく自分一人の力はちっぽけでした。ゴムの手になって、もっと腕が伸びたらいいのに、と思うぐらい、脚立に乗ったら可動域はものすごく狭く、歯がゆい思いでした。

 ネットの支柱同士はマイカ線でつないであり、カーテンのようにスルスルとネットをかけていけるように作られているのですが、一部の枝はそのマイカ線よりも飛び出しているため、最初は、ネットが引っ掛からないよう調整するのが大変でした。引っ掛かるたびに、誰かがどうにかして解消しなくてはならず、その解消している間、手が空いたり、待ち時間があったりして、なかなかスムーズに、みんなが手が空くことなくパズルのように進めていくことは、本当に難しかったです。

 

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 でも、1日経て、2日目は、前日の反省を踏まえて、新しい方法でネット掛けをしました。
 お父さんが考えて下さった方法で、5人1チームでネット掛けを進める方法です。2人は、樹の両サイドに脚立を立ててネットを引っ張る。2人が下で補助。1人が竹を真ん中に立てる人、の3つの役割で進めました。
 また、裾を地面に固定するピンの打ち込みは、最低限にして、たくさん人数がいる間に、なるべくたくさんのネットを掛ける方針になりました。それを、みんなで共通確認として、進めました。

 

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 1日目は開墾17アール、開墾26アール、山の桃畑で、15枚のネット掛けを進めることができました。残るは30枚、山の桃畑の続きからスタートしました。

 2日目に掛けるネットは、小さめのネットが多かったり、みんなが自分の役割や、どこにどんな風に手を入れたらやりやすいのかを分かってくれていたこともあり、とてもスムーズに進みました。

 この日も、お父さんが見に来てくださり、脚立を立てる人は、こまめに脚立の位置を変え、立てる時は一発で立てることを教えて下さりました。ネット掛けでかなり重要なのは、脚立の役割なのだなと思いました。お父さんが教えて下さったことをたよりに、なるべく脚立部隊は、先回りして次のポジションに移ることで、本当に全体のスピードががらっと変わりました。

 

 

 ネット掛け中は、全員が必死でした。声掛けがないと誰が何をやっているか分からないし、本当に、チームの5人で息を合わせてネットを引っ張らないと、掛かりません。少しでも、1人でもタイミングがずれたり、手間取ると、そこにいる全員の手が止まってしまいます。そんな緊張感のある中、みんなと大きな声を出して、ぴったり息を合わせて上手くスムーズにネットが掛かった時、とても達成感を感じました。

 言葉が強くなってしまうこともあったけれど、みんなが真っ直ぐ受け止めてくれました。全員が真剣で、本気な空気が、とても嬉しかったです。途中、休憩に飲んだビタミンC水が、身体中に染み渡りました。午後になると、まだ真夏にもなっていないのに、干からびてしまうぐらい暑かったです。でも、汗をかきながら一つのゲームをしているように、次々にネットを掛けていくことが楽しかったです。

 

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 2日目の目標は、山の桃畑、新桃畑、池上桃畑、奥桃畑でした。でも、奥桃畑が終わったのは、午後3時40分。あと作業時間が1時間以上ありました。残るは夕の子桃畑、古畑、石生の桃畑。もしかしたら、今日でネット掛けを全て終わらせることが出来るかもしれない……! 思いもよらなかった希望が見えました。みんなが作ってくれる勢いのまま、夕の子桃畑に向かいました。

 

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 夕の子桃畑は、5枚のネットを掛けました。20メートル×20メートルが2枚、20メートル×30メートルが3枚です。小さいネットだったため、1枚のネットを掛けるのにかかる時間はたった5分。本当に速かったです。誰が何を言わなくても、一人ひとりが自分の役割にすっと入って、自動運転で進みました。
 枝に引っ掛かりそうな事態になると、すぐに、すにたちゃんが竹を真っ直ぐ高くつきだして、ピンチを難なく乗り越えられたり、向かいにいるやよいちゃんと、阿吽の呼吸でネットを引っ張ったり……。足りないところをチームのみんなと補い合いながらできました。やっと、パズルのピースが噛み合って、楽しいぐらいにスムーズに掛けられるようになっていました。とても嬉しかったです。

 

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 夕の子桃畑のネット掛けを、4時15分に終わらせて、最後、45分間で、石生の桃畑に行くチームと、古畑のネットを掛けるチームの二手に分かれました。私は、古畑のネット掛けを、あとの4人のみんなと進めました。

 古畑は、2本だけなので、とてもサクサクと進みました。時間に余裕を持って、ネット掛けを終えることが出来ました。5人で、「終わったー!!」と喜びあいました。ちょうどその時に、あけみちゃんが軽トラで、古吉野に帰ってきました。
「石生の桃畑のネット掛けも、ちょうど終わったよ!」
 と教えてくれました。1日で、30枚のネットを掛けることができました。1日目の倍の枚数です。長かったようで、あっという間でした。全ての桃の樹に、ネットを掛けた実感がありませんでした。でも、これが人数の力なんだなあと思って、改めて、こんなにもたくさんの強力な仲間がいることが、本当に幸せで強みだと思いました。何も怖いものはないんだなと思いました。

 

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 ネットが全面掛かった桃畑は、遠くからキラキラした山脈が幾連にも連なっているように見えます。桃の樹のサーカステントのようです。これで、害虫の被害からも守られて、一安心できます。保証はなくても、いざとなったらこんなにもたくさんの仲間の力があるのだと思うと、きっとこれからも大丈夫だと思えるし、桃も嬉しいだろうなと思います。今年からの新しい試みでのネット掛けが、最後まで達成できて、次につなげられることが嬉しいです。

(りな)

 

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〈桃の栽培講習会へも出席しました!〉
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〈雨の午後は、体育館で「エクセル線のばし」の作業をしました! 夏野菜の支柱で、竹同士をつないでいたエクセル線を今後も再利用するため、曲がりをとったりして、いつでもすぐに使いやすいよう、みんなで整えました!〉

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