「少しずつ見えてきたこと」 そな

5月8日

 最近になってようやく7つの項目を果たせるようになってきている気がします。
 必ず移動は3番目以内。以降のろのろ動く人が目について、むしろちょっとイライラするぐらいに。
 力仕事、汚れ仕事は、あえて自分が離れていて遠くに居ても大変な仕事に自ら歩み寄っていくように。
 ですが、時間系は正直まだ怪しいです、、。いや怪しいとかじゃない。非を認めます、守れてないです、時間に遅れてます。

 今日も桃のネット掛けをしました。
 昨日よりもさらに効率よく進んで、昨日は一日で15枚だったところが今日は午前だけで17枚も進んだことがとても嬉しかったです。

 しかしうわさに聞いていた通り桃のネット掛けの作業はいろんな意味で少しハードな作業だという事を痛感した二日間でもありました。

 その作業風景はまさに体育会系の部活のあの感じ。

 何が大変かと言うと一人一人意味があって各々の場所についてネットを引っ張ったり、たぐまりを解消したり、色んな動きをするのですが、大きな桃の木にネットをかけていくのはそれはそれは大変な作業です。もう皆必死。血眼になってどうにかネットで桃の木を外敵から守るんだ!という一心で、どうしても皆切羽詰まった様子で、せかせかして、殺伐とした空間です。そんな状況ではなかなか落ち着いていられず優しく、落ち着いた口調で○○してくれない? なんてお願いは誰も出来ません。広い桃畑では声を届かせるためにもかなり大きな声で、少し乱雑な口調になってしまう事も。

 そして特にお父さんが来てくださりネット掛け監修をしていただく間は、また一段と皆の気は引き締まって、自分含め皆の焦りは何十倍も増していきます。

(先日腹筋tシャツを着ていたお父さんではないですがその姿はまるで野球監督さながらです…。)

 その殺伐とした空気感。

 おっとりした自分はその空間そのものにかなりダメージを食らってしまい、大変そうな人に手助けをしようとしても「ここはいい、他の方が人が足りないから!」と言われて良かれの気持ちが空回りしてしまったり(でもこんな事はよくある。見返りを求めるから落ち込むんだなとも思います。)、昼食時にはもうトホホ……。っていう感じでした。

 午後もネット掛けの作業でしたが、どうしてもこの気持ちのままじゃ桃畑に行けない! もうこれはダメだ、一旦撤収だ! 気持ちが引っ込んでしまいました。

 私はこれまでの人生で何か一つの事に一生懸命に打ち込んだ経験がないです。部活、習い事、バイト、どれも長続きしなくて。
 根性無し、打たれ弱くて、気持ちが弱くて、すぐへこむ。間違いを認めない、指摘を受けたくない、修正・訂正されるのが嫌いで自由に好きにさせて!と我が強くて。
 そして尻を叩かれるのも苦手、体育会系とは真反対。

 ミーティングで私は幼い時に傷ついて安心できずに育ってしまったという事を知りました。でもなにか腑に落ちない感じも少しありました、その答えは自己陶酔妖怪、我の強さに隠されていました。
 4歳~6歳の頃の扱いがどうだったかは上手く言えませんが、大きくなっても相当に大事に育ててもらいました。
 箱入り娘と言えば聞こえはいいですが、自由奔放、人任せ、やるべきことほとんど全て家族に任せて(嫌がらず進んでやってくれていた?自分がやらせていた? 実情は覚えていませんが…)
 とことん楽な道を選んできたのだと思います。だから少しお姫様気質が入ってしまった。下っ端でいる事に嫌気がさす。アドバイスさえけむたがって、非を認めない。自分が全て正しいと顔、態度で主張。
 お姫様と言うより、王様気質です。ジャイアン系です。
 でもこれも大きな発見、気づきです。

 桃のネット掛けは正直メンタルにくる作業だったけど、作業を通して自分の弱い部分が明確になったし、どんな風に良くしていくべきなのかが少しづつ見えてきました。

 切羽詰まった空間でも堂々と冷静でいられるほのかちゃんの図太さ、肝の座った感じが羨ましいです。
 ちょっとやそっとの事で怯えず堂々といられる強さを持ちたいです。
 プライドをぐんと下げるには、ただただ下働きを続ける、これに尽きるのでしょうか。まだまだ道のりが長いです。
「なんで私がこんなことしなくちゃいけないんだ」
 こんな思いが早く消え去るように。
 無駄なプライドをすぱすぱっと切り刻みます。