山小屋キャンプのなのはな〈ニュースペーパー・ファッションショー〉
（記者：みつき）
「人間になりたい、思いを突き詰めて美しく。妖怪人間ファッション！」
山小屋キャンプの最終日、最後の遊びは『ニュースペーパー・ファッションショー』です。
その通り、新聞紙を使って、１から衣装を作り出していきます。わたしは、あゆちゃんチームに入らせてもらいました。
あゆちゃんが役割を割り振ってくれて、それぞれ分担し合いながらパーツを作っていきました。
あゆちゃんが、「桃花を作ってほしいんだ！」と、伝えてくれました。桃花は日常的にみんなと作っているけれど、新聞紙で作るのはもちろん初めて。新聞紙を半分に切った大きさで、のりを使わずにセロテープで接着していきました。
新聞紙で青色のページだけを集めて、桃花を組み立てていきました。中には、開いたページの全面が青色にデザインされているページもあり、それを見つけたときは、とても嬉しかったです。
そして、今までにない大きな、青い桃花が出来上がりました。
普段、何気なく見ている新聞紙が、宝物に見えました。このように、身近なものの新しい魅力を感じたり、自分が身に着けた技が役に立っていると感じられたり……。みんなで慌ただしく制作をしながらも、心のどこかが燃えて、ワクワクしているのでした。
実行委員さんのタイムコールが聞こえるのですが、耳を疑ってしまうくらいにあっという間に時間が過ぎていきました。はじめは長いなあと思っていた２時間２０分の制作時間が、気が付けば、残り４０分。それからあっという間に、残り２０分となってしまいました。
それまで別々に部品を作っていたメンバーが、モデルのなるちゃんを囲んで、みんなでパーツを取り付けていきました。
スカートに使った羽根のパーツは、新聞紙を切ってねじることでできるシワがフリルのようで、ふわふわとしていて可愛らしかったです。仕上げをしていると、もっと、もっと！ と気持ちが出てきて、手が止められなかったです。制作をしていた部屋の空間のなか、みんなが１か所に密集して、ドタバタ最終仕上げをしている時間が、とても楽しかったです。
奇抜を狙っているわけではないけれど、普通になりきれない。普通の人間になりたいと願っている妖怪人間の哀しさを昇華し、魅力的で美しいファッションを作る。
それが、今年のニュースペーパーファッションショーのテーマでしたが、それを踏まえて、あゆちゃんチームのみんなで考えたのは、「変身できる衣裳」です。
はじめは、鳥の頭をした兜を被って、羽根を広げている。まさに鳥人間、ちょっぴりドキッとする風貌です。
けれど、兜を脱いで、羽根を下ろしていくと……。
羽根がスカートへと変わり、美しいドレスへと変わっていきました。
今までにない仕掛けのあるドレスを作ることができて、自分たちでも、その変身の姿に驚いたし、嬉しくなりました。
◆◆◆
体育館のランウェイで、ファッションショーが始まりました。
それぞれのチームのモデルさんがモデルウォークをして、衣裳をアピールしていってくれました。
これはどうやって作ったのかと作り方を知りたくなるような、異素材感があるドレス。ボリューム感があって、新聞紙であることを忘れてしまうドレス。みんなのアイデアや腕が本当にすごいなあと感じたし、何より、そのモデルさんにすごく似合っているなあと感じました。
お父さんの特別賞を受賞したのは、やよいちゃんモデル、まなかちゃんチームのドレスです。
やよいちゃんのマーメイドドレスが綺麗で、ゴージャス感がありました。
「自分だけの世界をやめて、仲間を集めていくように」
という意味が込められている、と話してくれていたアームフリルが魅力的で、やよいちゃんが前へと腕を伸ばすと、フリルが花開いたように見えるのが、とても可愛らしかったです。
お母さんの特別賞を受賞したのは、りゅうさんモデルのさやねちゃんチームの衣裳です。
相川さんが考えてくださったというズボンが、フリンジのようにカットすることで動きやすくしているという工夫があったり、付け爪やしっぽ、髪形など、細かいところまで作りこまれているのに驚きました。モチーフにした竜になりきって、ポージングをしているりゅうさんが、とても格好良かったです。
モデルの子それぞれに似合った
魅力たっぷりの衣裳が披露されました！
◇◇◇
◇◇◇
「順位が付けられないくらい、どのチームも、とてもレベルが高かったね」
と、最後にお父さんお母さんが話してくださいました。
毎回、とどまることを知らず、どんどんとレベルアップしていくわたしたちのニュースペーパーファッションショーが、やっぱり本当に楽しいな、と感じたし、また次回、どんなものを作り出すことができるのか、今から楽しみになりました！
（記者：みつき）
🏕️なのはなキャンプ2025🏕️
〈おしまい〉
