5月6日
今回の山小屋キャンプを心から楽しめたのは、お父さんに教えていただいた通り、「期間限定でウォッチャーになる」ということに徹したからではないかと思います。
(観察癖がついたのか、今朝シャワー室でゆうなちゃんに「何か視線を感じるんだけど」と言われてしまいました。自覚あり。)
山小屋には鏡が少ないです。私は普段古吉野で鏡に写る自分を見ていた回数が多かったように思います。鏡でなくても、窓に反射した自分とか、ドアのガラスに反射した自分。
恥ずかしながら、歩きながらも自分の外見がおかしくないかチェックしていた気がします。それだけで、自分に籠もることになっていた。自分が何か間違っていないか。自分を大事にしすぎる気持ちから、行きすぎた被害感情や自己否定を抱えていたということに気がつきました。
山小屋では、トイレに行くときくらいしか鏡を目にする機会がありませんでした。
それだけの理由でも、私には大きく感じました。鏡に写る自分を見ないことで自分の存在を忘れて、自己否定も被害感情も無く、自分に籠もらずに心穏やかにいることができたのだと思います。
○幼虫の母
キャンプ前日にサツマイモの作業をしていて、落ち葉堆肥の中からしゅんきくん、りつきくんにプレゼントするためのカブトムシの幼虫を確保することになりました。
私はうにょうにょ系のイモムシ類はすごく苦手で、触るなんて絶対にできないと思っていたのですが、しゅんきくん、りつきくんがキャンプを指折り楽しみにしてくれているという話を聞いたときに、絶対に届けたいという気持ちになりました。
ちょうど良い入れ物を探すことになり、私はすぐに体育館にあるイチジクパックが良いのではないかと思いつきました。落ち葉堆肥とともに入れてみるとベストな大きさで、そこに空気穴を開けてきりふきで湿らせました。それで私の役目は終わりかと思いきや、私が持って行かせてもらうことになりました。夜私が寝ている間に死んでしまうのではないか、誰かがひっくり返してしまうのではないかと不安で、自分の枕元において眠りました。
朝起きてすぐに中の湿度を確認して、きりふきをしました。こうして昼夜見守り続けているとあんなに気持ち悪かった幼虫に愛着が沸いてきて、素手で触っても愛おしく思えてきました。
渡すのは帰られるときということで、キャンプの3日間の間は幼虫の母として見守り続けました。朝起きたら必ず森盛庵に降りて生存確認をしました。幼虫は静かで直射日光の当たらない場所が好きということを調べておいたので、幼虫たちにとって森盛庵は絶好の場所だと思いました。腐葉土の湿度は軽く握って団子状になるくらいがベストということで、適宜きりふきで湿度を保ちました。
幼虫はあまりアクティブに動かない生き物なので、静かな様子に死んでいるんじゃないかととにかく不安でたまりませんでした。それが不安でキャンプの途中も心から楽しめないときもありました。でもあまり刺激を加えるとかえってストレスになってしまうだろうとそれもまた不安で、もうこれは私は死なないように祈ることしかできないと思いました。きっとこれは何に対しても全部そうで、私ができることなんて少なくて、願う気持ちで作られていくところがあるのかなと思いました。
それで生存確認の頻度を減らし、幼虫を信じて見守ることにしました。よく考えてみたら、そもそもいつ死んでいていつ生きているか見て判断できないじゃないか。と思ったところもあるからです。
(ウォークラリーのアマビエのゾーンでは、たけちゃんと一緒に祈りました。たけちゃんはちいちの熱が下がりますように。私は、幼虫が死にませんように、と。)
そう祈る気持ちを持つと、不安がすうっと消えてキャンプを楽しむことができました。
結果的に、無事に、生きたままプレゼントすることができました。
生き物を世話したり、観察することってこんなに楽しいんだ。と初めて感じた経験になりました。短い間だったのですが、幼虫の母にならせてもらえて、たくさん嬉しい気持ち、楽しい気持ちを幼虫からもらいました。まさかこんな出会いがあるなんて思ってもいませんでした。どんなに小さな仕事でも、こんなに尊くて、幸せを感じることができるんだと思いました。役割を与えてくださったあゆちゃん、まえちゃん、ありがとうございました。すごく楽しかったです。
○料理の鉄人の実行委員
ちさとちゃん、ゆうなちゃん、せいこちゃん、ゆいちゃんと一緒に準備した時間が最高に楽しかったです。本番はおまけで、過程が本番、ということが本当にその通りだなと思いました。
ちさとちゃんが出荷で不在のときは、私がまがりなりにも代理をさせてもらって、ちさとちゃんに連絡、報告、相談、ほうれんそうをできたことが嬉しかったです。とことん緻密に、突き詰めて抜け目なく準備していく過程が気持ちが良くて、楽しくて、自分としても積み上がるものがあったような気がします。
その度にちさとちゃんが笑顔で喜んでくれたり、一緒に悩んだり、感謝の言葉を伝えてくれたり、本番までの過程で感じた気持ちを一緒に共有させてもらえたことがすごくありがたくて嬉しかったです。ですがまだまだ私はちさとちゃんに助けてもらっていて、できないこともたくさんあります。もっと緻密に、フットワーク軽くオールマイティーに動けるちさとちゃんのようになっていきたいと強く感じました。
この期間「ちさとちゃーん」と何回ちさとちゃんに声をかけさせてもらったことだろうと思います。会合でもたくさん話をさせてもらってありがたいなと思うのですが、一緒に話していてすごく楽しくて、話しやすいなと感じました。
また来年料理の鉄人の実行委員をすることがあったら、またがんばりたいなと思うのですが、ウォークラリーも、吹き矢も、どの実行委員もすごく魅力的で楽しそうだなと思いました。
今日はもう消灯になってしまうのでここまでにします。