【第32回津山加茂郷フルマラソン全国大会 感想文集 その6】
「夢のような時間~みんながいたから走り切れた、未知の世界フルマラソン~」
あや
私がマラソンを走り切ることができたのは、本当に、たくさんの家族のおかげです。1人では絶対に無理だったし、出場すらできなかったかもしれません。本当にみんなには感謝の気持ちでいっぱいです。
マラソンが始まってからは一瞬で、夢のような時間でした。本当に貴重な、自分の中で大切なものや支えとなるマラソン大会でした。なのはなの子として走れたことが、本当に嬉しかったです。
私は去年、応援組で、フルマラソンを走るみんなの応援をしていました。どんなに長い距離を走っていても、疲れなどを全く見せず走り続けるみんなの姿や、完走したみんなの姿を見て、凄くかっこよくて綺麗だなと思っていたけれど、どこか他人事というか、
(こんなに長い距離を走るなんて私には無理。お父さんに頼み込んで、絶対にフルマラソンは走らない。絶対に)
と決め込んでいました。
それでも今年フルメニューが始まって、マラソンに向けて走れるよう練習したり、当日も走ったことが、不思議な感じがしています。走ってよかった、と思いました。
マラソン大会前日、次の日がマラソン大会だという実感が全くありませんでした。当日どうなっているか未知で、想像が全然できなかったです。夜の集合の時にやっと実感が湧いて、不安の気持ちが出てきました。それでも、(明日の自分に全て任せよう)と思って、過ごしました。緊張からか、寝付くのにそれなりに時間はかかりましたが、寝られたらラッキーくらいに思っていたのでストレスなく、不安なく眠るまでの時間を過ごせてよかったです。
数日前は、
(絶対走らなきゃ。完走しなきゃ)
という気持ちが大きくなりすぎて、心が縛られ、走ることが苦しくなっていました。毎日泣きながら走るといった感じでした。特に石生コースが足的にも辛く、こんな足で走ることなんてできない、と不安がさらに増してしまい、不安が不安を呼んで、走れずに歩いて帰ってくる時がありました。
お父さんに、
「走れなかったらリタイアしたらいいんだよ」
と言ってもらって、自分の精一杯で走って、そのうえで難しかった時はそれでもいいんだと気が付いたり、ちさとちゃんに、当日はおまけで、その過程が尊くて、大切だと教えてもらったりして、きゅうきゅうになってしまっていた心の縛りが取れて、それからは気持ちを楽にして走ることができ、本番も楽しんで走ることができました。本当にありがとうございます。
当日の朝、足の凝りから来る痛みで5時より前に目が覚めました。本当にこんな足で走れるのだろうか、重たい足でどこまで走れるのだろうかと不安を持ちながら、出発時刻の5時半に向けて準備をしました。私はあゆみちゃん車で、あゆみちゃんとさやねちゃんが走った時のことや、補給物についてなどをたくさん話してくれました。マラソンを走るために会場に向かっていても、あまり緊張せずに、割とリラックスした気持ちで、前向きな気持ちで過ごせたことがありがたかったです。
たけちゃんとちーちは熱が出て応援に来れなかったけど、朝、たけちゃんがみんなの応援に行くと言って起きたことや、前日までの熱から下げたお話を聞いて、たけちゃん達の優しさを感じて、凄く暖かい気持ちになりました。
前日の夜には、マラソンを走るという実感があったのですが、朝になると、会場に向かう時も、会場に着いてからも、これから走るという実感がありませんでした。
グラウンドの駐車場に着いて、仮眠を取りました。あまり寝られないかなと思っていたのですが、自分が思っていたよりも深く寝ることができて、体力がチャージされました。
仮眠後、朝ごはんをとりました。去年のマラソン大会の時と同じく、おにぎり、ゆで卵、バナナ、パウンドケーキのメニューで、本当にマラソン大会当日なのだなと思いました。数日前にゆきなちゃんからパウンドケーキ作りのことを聞いていて、
「みんなのエネルギーになるのだと思うと気持ちが入った」
と言ってくれていたのを思い出しました。パウンドケーキが本当においしくて、ゆきなちゃんとしなこちゃんが、みんながマラソンを走れるように、エネルギーとなるようにと思って作ってくれていたのだと思うと、凄く嬉しくて、ありがたかったです。
おにぎりは前日、家庭科室で大勢のみんなが握ってくれていて、凄くありがたかったです。おにぎりも本当においしくて、お米を食べると凄くパワーが出たのを感じました。本番を万全の状態で走れるようにと、朝食もみんなに支えてもらっていて、本当に感謝の気持ちでいっぱいになりました。
ふと外を見ると、着いた時は数台しかいなかった車が、駐車場が満車になるほど増えていて、驚きでした。
ご飯を食べ終わって、再び仮眠を取りました。この時は最初の仮眠でしっかり寝たこともあって、ぐっすりは寝られなかったのですが、目をつむって寝ようとするだけで、身体が休まっているのを感じました。
本番が始まるまでの時間が凄く長く感じていて、まだあと2時間もあるのかと、少しそわそわしていたのですが、仮眠を取ったりしているとすぐに時間が来ました。
仮眠を終えるとあゆみちゃんが、たけちゃん達が来ると教えてくれて驚きました。たけちゃん達のみんなを応援したいという気持ちの強さが凄く尊くて、とても嬉しかったです。応援に来てくれた、たけちゃん達からアンパンマンチョコをもらいました。前日から、みんなに配る! と言っていたと聞いていたので、本当に貰えたことが嬉しかったです。私はアンパンマンが描かれた包み紙をもらって、アンパンマンだから今日走れるかもしれない、と思いました。
その後、準備体操をしました。フルメニューの時と同じ流れで、みんなと、そしてお父さん、お母さんもいてくださって、いつものように準備体操ができた時間に安心しました。
その後、ゼッケンを配るため、お父さんが一人ひとり名前を呼んでくださって、ゼッケンをお父さんからもらいました。お父さんからゼッケンをもらう時、走ることへのドキドキした気持ちもありましたが、がんばろうと思えて、お父さんからゼッケンをもらえたことが嬉しかったです。
毎日、夜にバックストレッチをしてくれて、いつも私以上に私の身体のことを気にかけてくれていた、ももかちゃんにゼッケンをつけてもらうことをお願いしました。前日も当日も腰は全く痛みがなく、毎日ストレッチをしてくれていた、ももかちゃんや、りなちゃんに感謝してもしきれません。一緒になって支えてくれた、ももかちゃんにゼッケンをつけてもらえたことが凄く嬉しかったです。つけてもらっている間、ももかちゃんからパワーを凄くもらいました。
ゼッケンやチップをつけていると、時間はあっという間に過ぎ、もうスタート地点に出発する時間になりました。荷物を移動させて、キャップや時計をつけていこうと思って、車に乗った時、キャップが見当たらなくなってしまっていました。
曇りだけど、もし晴れた時のことを考えたり、いつもと違うキャップで走ることへの心配を感じてしまったり、本番前になくしものをしたことが不吉な感じがしてしまうことの不安や、マラソン自体への不安がドッと押し寄せてきました。
まなかちゃんがキャップを貸してくれたり、なるちゃんが、
「まなかちゃんからのパワーだと思ったらいい、まなかちゃんに貸してもらうためになくなったんだよ」
と言ってくれて、気持ちを切り替えて走りに向かうことができて、ありがたかったです。
グラウンドの横に出て、スタートを待っていました。周りにはたくさんの人がいたのですが、その中には、なのはなのみんながたくさんいてくれて、凄くほっとしました。応援組のみんなが上にいてくれたり、あゆちゃんが撮影をしながら笑顔を向けてくれたりして、嬉しかったです。
スタートまでの間、これからマラソンが始まることに、どきどきしていました。周りには、お仕事組さんや、つきちゃんや、ゆきなちゃんがいてくれました。私は時速8キロだと足が最後までもたない気がして、時速7.5キロで、ぎりぎりでもいいから間に合うように走ろうと思っていました。
つきちゃんやゆきなちゃんも、7.5キロで走ろうと思っていると聞いて、2人を親ざめにして走ることにしました。2人は私がフルマラソンに向けての苦しかった過程も、嬉しかった過程も知ってくれていた人で、そんな2人と走れることが嬉しくてたまりませんでした。
つきちゃんは、初めてのフルメニューで梅の木コースを泣いて走っていた時から暖かい言葉をくれたり、何か不安なことがあって、相談するわけではないけれど、こんなことがあったんだよねと話して、つきちゃんと一緒に笑い飛ばして、気持ちを共有してくれて、最初から最後までずっと助けてもらっていたので、凄く心強かったです。初めてのフルメニューでは、泣きながらつきちゃんと走っていたのに、本番は笑顔で、一緒に楽しく走れたことが本当に嬉しかったなと思います。
ピストルが鳴って、フルマラソンがスタートしました。
(ついにスタートしてしまった、どきどきする)
と思いながら、走りだしました。最初のほうは、みんなゆっくり同じように進んでいたけれど、門から抜けて道になった途端、バッとスピードが変わって、それぞれのスピードになりました。みんなの話や、感想文で読んでいた、ペースが速くなってしまうという理由が分かったなと思います。勢いの良い流れに持っていかれそうで、私もペースが速くなってしまいそうでした。流れてしまいそうなところを抑えて、自分のペースで走りました。フルメニューの個人走で、人のペースに流されずに、自分のペースを守って走ることをしていたおかげで、流されることを抑えることができました。また、フルメニューを通して、人のペースと比べて焦ったり、流されたりして速く走っては、マラソンを走ることができないという気づきを得られていたことも、本番自分のペースで走ることができた大きな理由だと思います。
スタートしてから、(今から走るんだ)と思って、凄くドキドキしていました。スタートしてからもマラソンを走る実感があまりなかったのですが、少し走り始めてようやく、実感が湧いてきました。
私の目標は、自分のピークで走った10キロよりも長く走ること、できたら折り返し地点まで行くことでした。絶対完走したい! という欲を捨てて、謙虚に走ることで、楽しんで、気持ちを楽に走ることができたなと思います。
走ったことがない、マラソンのコースはどこも新鮮で、とても楽しみながら走ることができました。走る前の不安な気持ちが嘘だと思うくらい、気持ちよかったです。
つきちゃんとゆきなちゃんに挟まれて、同じペースで走っていることが、とても心地よかったです。
お家や道に、いろんな種類の花が咲いていて、それを見ながら走っていると気持ちが穏やかになりました。チューリップが咲いていたり、絵に描いたような真っ赤な梅、最近、古吉野周辺では見ることができなくなっていた山吹もたくさんあって、とても春を感じ、幸せな気持ちで走ることができました。園芸部のゆきなちゃんと走っていたので、話したりはしなかったけれど、きっとゆきなちゃんもお花を見て、同じように感じているのだろうなと思って嬉しくなりました。
ところどころで桜が咲いているところがあって、花びらが散っていく中をみんなが走っていく姿がとても綺麗でした。
マラソンが初めてだったり、食べながら走ったことがなかったため、補給のタイミングが分からずいたのですが、つきちゃんやゆきなちゃんが教えてくれてありがたかったです。最初に溶けてしまいそうなチョコを食べることにして、たけちゃんからもらったアンパンマンチョコを食べました。まだ、スタートしてから間もなくて、疲れていなかったものの、食べるとたけちゃん達からの応援を感じて、がんばろうと気合が入りました。
道には応援の方がたくさんいてくださいました。「なのはなさん、がんばって!!!」と名簿を持っていない方に、何人も声をかけていただいた時は、なのはなの子だとすぐにわかることに驚きました。その時、(なのはなの子として、絶対にいつも笑顔で走ろう)と誓いました。
私は最初、応援されることが、自分が頑張っていないと言われているようだったり、劣っていると言われているようで、純粋に応援を受け取れなかったり、しんどさのあまり笑顔で走るということができなくて、去年のみんなの姿を思い出して、みんながいつも笑顔で走り続けていたことが信じられない気持ち、私には絶対できないという不安があったのですが、そんな後ろ向きな考えが、なのはなの子として応援してもらって、すぽんと飛んでいきました。また、去年応援組として行かせてもらっていたことで、自分もただ純粋にみんなの力になりたくて応援していたことを思い出して、自分が頑張っていないと言われているわけではないこと、みんな善かれの気持ちで、本当にエールを送るために応援してくださっていることに気が付いて、応援が本当に嬉しく感じました。
なのはなの子として恥ずかしくない自分で走ろうと思うと、前向きになって笑顔が自然と出てきたり、笑顔で走ることで身体の疲れも軽減されたりと、自分から離れていくのを感じたなと思います。
走って、5キロ地点が見えた時、もう奈義コースを走り終えたのと同じ距離なのか、と驚きました。そんなに走った感じがしなくて、あっという間でした。走っていて凄く楽しくて、ずっと笑顔で走ることができたなと思います。今までで一番、のびのびとした気持ちで走ることができました。
そこから少し走って、10キロの看板が見えた時、(ここからは未知の世界だ)と思いました。11キロの看板が見えた時は、今まで走ったことのない距離を自分が走れていることが嬉しくて、このまま折り返し地点までお父さんとお母さんに会いに行こう、と決意しました。
10キロ過ぎた時からは、もう膝が痛くなり始めていました。それでも、応援のみんなに会いたいから、お父さんお母さんに会いたいからという気持ちだけが自分を前に動かしていました。応援のみんなに会えると、本当に嬉しくて、パワーをたくさんもらって、どんな補給物よりも身体が軽くなりました。
私は絶対、笑顔で走ることはできないだろうと思っていたけれど、応援組のみんながいてくれたら自然と笑顔になって、嬉しくて、自分が自分でないみたいでした。
みんながペースを教えてくれるので、安心して走ることができました。
前日、ゆりかちゃんが水分は毎回摂った方がいいと教えてくれていたので、毎回会った時は喉が渇いていなくても、何でも水分を摂ることにしていました。おかげで、体調を崩すことがなく、良い状態で走ることができました。道には、近所の方が補給物を用意してくださっていて、たくさん補給をさせてもらえたことがありがたかったです。みなさん、笑顔で応援してくださって、笑顔でお礼を言うと、さらに笑顔になってくださってというやり取りが、いつもあって、その度に凄く元気をもらいました。
途中、上り坂があって、「坂道は気のせい!」という看板を持って応援してくださる方がいた時に、自分が上り坂を走っていることに気が付きました。マラソンコースの坂は、梅の木コースよりも、なのはなコースよりもゆるくて、言われるまで上り坂だと気が付きませんでした。さらに石生の坂も練習で走っていたので、自分の坂の基準が違っていて、精神的にかなり余裕を持って走ることができたなと思います。
最初、天気が蒸し暑くて、身体の中の水分を取られていくような、走りにくさを感じていたのですが、時間が経つにつれ、蒸し暑さが消えていって、涼しく、走りやすい気候になっていって、天候に恵まれました。最初はどうなってしまうのだろうと思っていたけれど、走りやすい天気になってくれたことが本当にありがたかったです。
折り返し地点近くになって、前を走っていて、折り返してきたなのはなのみんなとすれ違うようになりました。反対からたくさんなのはなのみんなが降りてきてくれて、会うことができて嬉しかったです。ハイタッチをして、みんなとエールを送り合えたことが本当に幸せだったなと思います。会うみんなが「もう少しだよ、がんばれ」と言ってくれて、折り返し地点まで行けることへの希望が出てきました。
少し前の場所では、永禮さんがいてくださって、「もう少しだよ、お父さんとお母さんが待ってるよ」と応援してくださって、本当にエネルギーチャージされました。いつも永禮さんがおられると聞いていた地点に永禮さんがおられなかったので、会えるかなと思っていたのですが、思いがけないところでお会いすることができて、とても嬉しかったです。練習の時も、本番の時も、いつも応援してくださる永禮さんの存在にたくさん支えていただいて、本当にありがたいと思いました。
折り返し地点まで、もう少しというところまできて、時間が間に合うか微妙な時間になっていました。もうすぐだから絶対に間に合わせたいと思って、走っていると折り返し地点が見え、お母さんが「あや~!」と呼んでくださっていました。本当に折り返し地点まで来たんだと思って、自分が折り返し地点まで行けたことが信じられなくて、嬉しくて、お母さんやあゆちゃんが見えて、涙が出てきました。
時間制限6分前に折り返し地点を通過しました。お父さんが折り返し地点のところで待ってくださっていて、目標だった折り返し地点までお父さんお母さんに会う、ということを達成できて本当に本当に嬉しかったです。
お母さんからかりんとうをいただきました。お母さんからいただいたかりんとうは、本当に凄く美味しくて、特別でした。自分が本当に折り返し地点まで来たのだという証のように感じたり、これから始まる折り返しの未知の世界を行く自分にエネルギーをもらっているように感じました。
折り返したところで、撮影をしてくれていたあゆちゃんとハグができて、凄く嬉しかったです。本当に大きなパワーをもらいました。あゆちゃんが「折り返しまで来れたから帰れるよ~!」と言ってくれて、ゴールしようと強く思いました。
そこからは下りだったものの、疲労が溜まっていたことや、周りになのはなのみんなが近くにいなくて寂しかったことから、少し辛く感じて、忍耐力が試される時間だったなと思います。欲をかきすぎると自分で自分を苦しくさせてしまうので、目標を細かく、小さく設定することにし、目標を1キロずつ伸ばしていきました。1キロを8分で走ろうと決めて、次の地点まで行くまでは、それだけを意識しました。
また25キロ地点についた時は、30キロまで行ってみよう、30キロに到達した時は、35キロまで行ってみようと少し大きな目標も立てて走っていました。目の前の目標だけ見ると、あっという間で、気持ちを切らさずに走れたなと思います。
足も腰も限界に近づいてくるたびに、エネルギーチャージをしました。かりんとうを食べると、痛みが和らいでいくのを感じて、食べ物の凄さを感じました。私は足の痛みがひどくなりすぎないように、定期的に補給をしていたので、目がかすんで、凄く視界がぼんやりとする、見えない、ということはなかったのですが、それでもかりんとうを食べると視界がクリアになったのを感じて、
(これが、あゆちゃんやちさとちゃんの言っていた、視界がパッと開けるということなのかもしれない)
と思って、私も感じることができたことが嬉しかったです。
エネルギーチャージをすると、すぐに痛みが和らいだことから、自分の身体は本当に食べたものから作られていて、食べたものが全部エネルギー源になってくれていることを実感しました。食べたものは全部自分の力になっているのだと感じ、食事に対する思い方などが変わっていくのを感じれたマラソンがとてもありがたい機会だったなと思います。
30キロに到達しました。20キロのところでも思ったのですが、自分が人生で一度も走ったことのない距離を走っていることが本当に不思議でした。
みんなが話してくれていたように、走れるかどうかは気持ち次第なのだなと感じました。
後半は、須原さん、あけみちゃん、ゆりかちゃんやちさとちゃん、ミニマラソンを走り終わったみんなが応援してくれていて、とても心強かったです。30キロ走ったくらいで、ももかちゃんがハグしてくれて、本当に嬉しくて、みんながいてくれるから走れているなと改めて思いました。
あけみちゃんが遠くから名前を呼び続けてくれて、そこまでは絶対に走ろうと思い、走り続けることができました。いつもペースがどうかを教えてくれて本当に心強かったです。あけみちゃんが大きな声で名前を呼んでくれていたため、近くにいた沿道の方が、「なんていう名前の子なの?」とあけみちゃんに聞いておられて、沿道の方も、「あやちゃん、がんばれ!!」と応援してくださって、知らない私のことまで応援してくださる、沿道の方の優しさが本当に嬉しかったです。
腰や足が限界になってきた時は、須原さんが気が付いてくださって、冷感スプレーを用意してくださっていました。コンディションまで見て、痛みなく走られるようにしてくださったことが本当にありがたかったです。スプレーをかけてもらうと、足の痛みも和らいで、走るのが楽に感じました。
32キロまで来て、残り10キロのところから、本当に足の痛みが辛かったです。それでもリタイアしたいとは思わなくて、何かに突き動かされているかのように、無心に走りました。あとなのはなコースを走ればゴールだと思うと、絶対、時間内に走り切りたい、リタイアしたくないと思いました。
応援組のみんなも「ゴールでみんな待っているよ~!」と言ってくれて、何がなんとしても、帰ってみんなに会いたいという気持ちが強くなりました。
一番辛かったのは、残り5、6キロのところでした。行きの時も思ったのですが、最初の橋を渡って反対側に行くまでが凄く長く感じて、あと少しなのに中々向こう側に辿りつけないことが辛く感じました。
ゴールして、お父さんとハグすること、ゴール地点で待っていてくれるお母さん、みんなに会うこと。自分の走るスピードの都合で、走っている時にほとんど会うことができなかった、マラソン練習の際、自分が故障して走れなかったり、精神的に落ちてしまったりしていた時に、マラソンを走れるように筋トレや体幹メニューを考えてくれて、マラソンのことも、病気からの回復のことも、どちらに対しても、「諦めた方がいい」と言わないでいてくれて、私が走り切れることや、症状がなくなることを信じてくれていたまえちゃんに、ゴールで会いたいと思って、走り続けました。
制限時間が近づいてくるにつれて、間に合わないのではないかと凄くひやひやして、不安になりました。それでも、ぎりぎりでもいいから、絶対間に合わせたいと思って、ペースを意識して不安を大きくしすぎずに走りました。
本当にぎりぎりになって、ようやくグラウンドが見えてきました。グラウンドの手前で、のぞみちゃんがいてくれて、応援しに来てくれていると思っていなかったので、嬉しかったです。本当にあともう少しでゴールなんだ、と思いました。
グラウンドの入り口に着くと、お母さんが名前を呼んでくれました。お母さんに会えて、(あぁ本当に帰ってこれたんだ、42キロ走り切ることができたんだ)と思って、涙がぼろぼろ出てきました。お母さんの姿が見れたら、間に合うかどうか不安だと思っていた気持ちが、一気に安心して、気持ちが和らいで、涙が出てきたなと思います。
グラウンドに入ると、一気に「あやちゃん~!」という大きな声が聞こえてきて、驚きました。ゴールしていたみんなが一斉に応援してくれていて、本当に大きな声援に包まれていました。みんなが待っていてくれていたことや、応援してくれていることが嬉しくて、幸せで、またまた涙が出てきました。
入口を入ってすぐには、まえちゃんがカメラを持って、「走れたね!!」と言って撮影をしてくれていて、本当にまえちゃんに会いたくて、まえちゃんに走ることができたと伝えたい、と思っていたので、また涙がだばっと出てきました。まえちゃんが信じてくれて、まえちゃんが本気でメニューを組んでくれたから、本番まで身体の調子を整えて、本番走ることができたなと思い、本当に感謝の気持ちでいっぱいです。
グラウンドを一周すると、みんなが手を出してくれて、中には泣きながら喜んでくれていた人もいて、
(こんなに暖かくて優しさで溢れていて、たくさん家族がいてくれて、なんて幸せなんだろう)
と思いました。
マラソンが始まってから5時間55分経ったころ、ゴールテープを切りました。制限時間まであと残り5分という、ぎりぎりのところでしたが、時間内に間に合って帰ることができたことが言葉にできないほど嬉しかったです。あんなに泣きながら梅の木コース、2,5キロを走っていた私が、42キロを走れると思っていなかったし、まさか楽しんで走ることができるとも思っていなかったので、本当に奇跡のようでした。
人生で一度も走ったことがない42キロを走り切ったんだな、と次の日になってようやく実感が出てきたという感じでした。
ゴールするとお父さんがいてくださって、お父さんとハグをさせてもらいました。本当に自分が走り切れると思っていなかったので、走り切ってお父さんとハグができていることが奇跡のようで、涙が止まらなかったなと思います。
チップを取り外した後すぐ、ゴールの近くにいた、まなかちゃんのところに行きました。私が故障したり、苦しかったりした時も、走れて嬉しかった時も、全て知ってくれているまなかちゃんと抱き合って、2人で泣いて嬉しさを噛み締められた時間が本当に幸せな時間でした。苦しさも嬉しさも全部知ってくれている仲間、家族がいてくれることは本当に恵まれていて、幸せなことだなと思います。
マラソン大会を通して、過程を知ってくれている人、過程を共有させてもらえる人がいることの幸せを強く感じました。1人では絶対に走ることができなくて、本当にみんながいたから走ることができたなと思います。みんなに支えてもらって、助けてもらって、自分がいられていることを改めて強く感じて、本当に恵まれていて幸せだと思いました。
今回の私の経験が、長距離に不向きだったり、長距離が苦手だったりする子や、摂食障害で苦しんでいるまだ見ぬ誰かに繋がるもの、誰かの希望になれるものになっていたら嬉しいなと思います。
故障したり、長距離を走るのが苦手だったりと、(私は走れないのではないか)と思っていたけれど、無理だと思っていたこと、自信がないことでも、みんながいたら乗り越えられることや、気持ちがあれば達成できることを知りました。自分はできないかもしれない、という不安は持たなくていいものなのだと気が付きました。過程を大切に、地道にコツコツと積み上げていれば、おまけの結果は自然とついてくるものなのかもしれないと思いました。
本番ももちろんですが、練習過程で気づきや変化をたくさん感じたなと思います。
たくさんの幸せを感じた、練習からマラソン当日までの時間が本当に大切で幸せなものでした!! マラソンが終わっても、マラソンを通して得た気づきなどを日々の生活にも繋げて、もっと使いやすい、誰かのための自分となれるように成長します。