「小さな成功体験が大きな成功体験へ」 ほのか

4月25日

○小さな成功体験が大きな成功体験へ

 今朝は金曜日の朝食当番でした。
 配膳でも、素早い動きを心がけました。プレートを並べながら数える技をなつみちゃんから盗んでやってみたり、歩くスピードを上げてみたり、小さなことから改善してみました。
 今日はつける食材がイレギュラーで、種類も多くいつもより時間が掛かるかなと心配していたのですが、無事に8時30分に終えて、みんなを迎えることができました。
 時間通りに進むと気持ちよく朝が始められるなと思い、これからも間に合わせられるようにしたいと思いました。

 午前は、初めて作業でリーダーをさせてもらいました。
 概要は、夕の子と、夕の子東のじゃがいもの芽かきでした。
 メンバーは、ゆうはちゃん、あやちゃん、そなちゃんと私の4人。
 往き道はあゆちゃんが車を出してくださることに。
 まるで殻をつけたままのひよこたちを見送るような、心配と期待の入り交じった満面の笑みで「がんばってね!」とあゆちゃんが送ってくれました。

 夕の子の広さを少し甘く見ていました。
 広大な畑にぽつんと取り残されたような、「終えられるだろうか…」とうい心配が渦まいてきました。
 それでも、絶対に終わらせてさくらちゃんとあゆちゃんに良い報告をしたい!と思いました。それと、もしもこの4人で終えることができたら、みんなも成功体験になるだろうと思いました。
 はじめに、昨日さくらちゃんが教えてくれたやり方で確認しました。
 勢いがついてくるまでは、みんなもどこか不安そうな表情、返事だったのでこまめにタイムコール、進行状況をみんなに伝えながら進みました。
 ですがいくら口だけでも、効果が無い。自分の姿勢でみんなを引っ張って行かなくてはいけないと思いました。手さばきと移動を早くして、大きな声で返事をすることを心がけました。
 するとはじめは歩いていた人も走り始めたり、みんなが大きな声で返事をしてくれたり、みんなが気持ちを沿わせてくれていることを感じました。
 どんどんスピードアップしていき、夕の子を11時16分に終えることができました。
 徒歩での移動時間を加味して、残り1時間で夕の子東を終える目標を設定しました。

 実際に畑を見てみると夕の子より広くなくて、出ている芽も少ないように感じました。
 自分が声かけをする度に、みんなが大きな声で返事をしてくれて、みんなのやる気を感じました。みんなで同じ気持ちでじゃがいもに向かって行く時間はあっという間で、行かないで~と思ってしまうくらい時計の針が進んでいきました。
 目的意識を強く持って、何かを成し遂げるために一生懸命になるだけで、こんなにも一日の速さ、充実感が違ってくるのか、と思いました。
 ゆうはちゃんもまだ畑に出て間もないと思うのですが、かなり作業のスピードが速くて、驚きました。いつも笑顔で気持ちを沿わせてくれます。一緒に作業していて本当に嬉しいなと感じます。
 そして、目標5分前の12時10分に夕の子東を終えることができました!!
 終わったときはすごく安心して、みんなに感謝の気持ちでいっぱいになりました。
 みんなも笑顔で、「やったー!!」と言い合えた時間が嬉しかったです。
 その後はたまたま近くの田んぼで肥料入れをしていたみんなに合流して、遅れずに昼食にも行くことができました。
 今日は、本当に緊張、はらはらしたのですが、成功体験になりました。
 自分の中での気づき、小さな成功体験が、みんなものになって嬉しかったです。

 午後は、あゆちゃんとみんなと田んぼの肥料入れを行いました。
 去年の田んぼの肥料入れは、かなり過酷なイメージがあり緊張していたのですが、今日は、全くそんなことはありませんでした。
 去年はそうではなかったけれど、今はどんなに疲れていても脚が痛くてもみんなと全力で動くことが楽しいと感じました。
 みんなであゆちゃんの軽トラについていきながら、普段あまり行く機会の無い田んぼをツアーしました。なのはなの田んぼはレンゲのミステリーサークルが目印になっていて、すぐわかりました。

「バケツリレーは、走ることよりも、同じ距離、等間隔を取ることが大事」
 とあゆちゃんに教えてもらって、みんなで省エネかつ効率の良いバケツリレーができました。

 ベテランメンバーは少ないように感じたのですが、それがかえって新鮮で、みんなの中にいると安心しました。どの子も決して辛そうに嫌そうにしていなくて、みんなが喜んで走って、喜んで牛肥にまみれていました。それを見守るようにたまに視線をあげるあゆちゃんの姿も綺麗で、自分が今いるこの場所が人生で最高の場所、というお父さんの言葉を思い出しました。
 あゆちゃんが詰めてくれる牛肥はずっしりと重く、小走りできないくらいなのですが、みんなで「はい」と声をかけながらしっかりと渡して繋ぎました。
 
 あやちゃんは、「はい」という返事が凛としていて、その声を聞くと自分も背筋を正されるようでした。
 広大な田んぼの中にみんなで立っていると、何かのエネルギーを感じるようでした。
 目が開けられないくらい牛肥を直に感じて、牛肥がフルーティーで良いにおいだなと感じました。牛肥ハイになって、何も考えずに走り回る時間が幸せだな、と思いました。
 何時間畑で走り回っても、損得勘定無しに素直に楽しいと感じました。
 勿論疲れはあるけれど、そんなものどうでもいいと思いました。楽をすることよりも、それ以上にみんなで何を成し遂げたいのか、目的に一生懸命になって、みんなで真っ黒になって笑顔でいることの方がよっぽど尊いと思いました。

 今日はよく眠れそうです。明日もできることをがんばります。