「マラソンストーリー」 ゆい

4月20日

 

◯津山加茂郷フルマラソン大会

 

 フルマラソン大会は、大成功でした。帰ってきて、お父さんお母さんのお話を聞かせてもらえました。そして、ねいさんや初めて走ったり応援したりしたみんなの感想もきかせてもらえて、本当にお互い様で、お互いが支え合うなのはなの空気が広がっていくような、良い大会だったのだと感じました。

 とてもあたたかくて、嬉しいです。関わったみんなが幸せになっていくようでした。私は、まえちゃんや、まなかちゃん、ゆうはちゃんがいつも応援してくれていましたが、ゆうはちゃんの感想もとても嬉しかったです。ゆうはちゃんは、ずっと嬉しそうな笑顔でした。感想を聞かせてもらえて、こんなふうに、受け止めてくれる本当に素敵な仲間が増えたことがとても嬉しいと思いました。

 

 

 さて、私の今回のストーリーを大急ぎですが、書かせてください。
 私は、練習ができていなかったので、ひとまず行けるところまでいくので出走していいですか、といって参加しました。

 3日前に、会社でフルマラソンの練習ができていない話をしたら「暗くなる前に走っておいで」と言われてちょっとだけ走りました。2日前に仕事をしていたら「暗くなる前に走っておいで」ともう1回言われました。

「え、今日も私は走るんですか?」
「え?そうだよ」と言われて軽く15分走りました。

 そんな程度なので、絶対に体がもたないかもしれないなと思ってはいました。けれども、結果的に完走できたのは、3つのことがあったからだと思います。

①前半になおちゃんたちを親ザメにして同じペースで走った
②かなり楽観的であった
③なによりも、なのはなの一員として走らせてもらえていた環境と気持ちの安心感

 まず前半は、練習が少なくても完走したことのあるなおちゃんにアドバイスをもらい、時速7.5キロペースについていきました。10キロ過ぎた頃から、若干きついなと感じていましたが、中間地点にくると、お父さんお母さんたちが応援してくれ、とてもほっとして元気が出ました。

 あゆちゃんが「ゆいちゃん!すごい、まだ回収されてないね!!」と笑って言ってくれました。行きの車中で、「私は回収されるかもしれない!」と話していたからです。

 

 よし、いけるところまで行こうと思ったものの、脚の消耗が非常にはやいと感じていました。

 (これはちょっと、痛みが大きいぞ。あと20キロ持つだろうか・・・)と思いました。復路は下りなので若干スピードがあがりそうなものですが、痛みがあったので反対にちょっと辛いと思いました。復路は、なおちゃんが遠くに離れていってしまいましたが、温存しながら走りました。

 その間、なのはなのランナーが「ファイト」と声をかけてくれたり、応援スポットでは、ちさとちゃん、ゆりかちゃんや、まえちゃんたちのチームがいつもカメラを向けて応援してくれていました。全く一人で走っている感覚がないのが、本当に心強かったです。

 永禮さんもいてくださったし、沿道の皆さんの応援もとても嬉しかったです。

 これは、以前の自分では考えられないことだと、この日記を書きながら改めて思うのですが、自分に向けてもらっている気持ちを、とても好意的に、応援してもらっているように、嬉しく感じるので、とても安心するし、そのままストレートに元気をもらえるのだなと思いました。

 

 

 復路、脚の関節はとても痛みました。全体的に元気なのに、脚が前に出ませんでした。時々「ああ、脚が痛いな〜あ」と呑気に言ってみたりして、ランナーが少ない淋しい場所はやり過ごしました。

 

 ずっと思っていたのは(ふふふ、帰ったら、みんなが待っていてくれて、とっても嬉しいんだろうなあ。お母さんが入口でなんと言ってくれるかな。お父さんにハグをしてもらう印は、車でみんなに教えてもらったから、楽しみだな)ということと(とりあえず、あと〇キロくらいは、なんとかなるだろうよ。右足と左足を交互に出せばたどり着く)ということでした。非常に私は楽観的だったのです。

 脚の痛みでなかなか進まないのはとても辛いはずなのですが、あまり苦に思いませんでした。

 本番まで、ランニングはほぼできていませんでしたが、楽観的かつ粘り強くやり続けてみる、という力はついていたかもしれません。

 後半はみんなから遅れてしまい、概ね一人で走っていましたが、歩くようなペースでも、少しずつゴールは近づいてきました。最後の6キロの長いことといったらなかったですが、グラウンドに近づくとわくわくした気持ちが込み上げてきました。
 残り3キロ地点で、りゅうさんが私を追い越しました。真っ赤なユニフォームをみつけてうれしくて、「りゅうさーん」と声をかけると、りゅうさんが「あと3キロなら間に合うやろ」と言って、言葉をかわせて元気がでました。早くたどりつきたいと思うけれど、なかなか進みませんでした。

 やっとたどり着いたグラウンドに上がる坂の上に、お母さんたちが待っていてくれました。このときをどれだけ待っていたか。本当に嬉しかったです。

 そして、みんなも言っていたけれど、グラウンドに入ると、脚がかるくなるのでとても不思議です。全然脚が出なかったのに、楽に走れるのです。みんなが私の名前を大きな声で呼んでくれて、ハイタッチをしてくれて、(ああ、戻ってこれたー!)と思いました。羽が生えたような気持ちでした。
 そして、ゴールテープをなのはなの子が持っている?!と驚きましたが、それもとても嬉しかったです。ゴールしたら、念願のお父さんのところへ。「お父さん!挙手です!」といいって、お父さんに飛びつくと、お父さんが嬉しそうに笑ってくださいました。
 とてもゆっくりペースでしたが、せっかちな自分を捨てて、一歩一歩無理せずに進み、いつも明るい気持ちでいるということを体験できたように思いました。

 消灯になってしまいました、すみません、途中ですが一旦提出します。