
4月17日のなのはな
数日前にみんなと一緒に畝立てした、デュランティ畑中段に、ヘーゼルナッツとイチジクの植え替えをしました。
ヘーゼルナッツは、幼稚園西畑に植わっていたのですが、その畑が滝川沿いにある畑で、かなり土質が砂のようにサラサラでした。
水はけがとても良く、その意味では良い畑なのですが、水はけが良すぎて真夏になるとカラカラに乾いてしまうという欠点もありました。ヘーゼルナッツが干からびたようになってしまい、株が弱ってしまいました。
もっとヘーゼルナッツに良い畑があるのではないか……ということで、デュランティ畑に植え付けることになりました。
本当は、果樹の植え替えは11月から3月の、休眠期の間に行うもので、今の時期は休眠期が終わり、葉が展葉し始めているので、あまり植え付けるに適していない時期です。けれど、この時期を逃がしてしまうと、もう1年、ヘーゼルナッツを待たせてしまうことになります。今年の夏もきっとナッツには耐えがたくなってしまうことを考えると、多少根が傷むかもしれないけれど、今植え付けるほうがナッツにとって良いと考えました。
多人数のみんなと集まって、どのように進めるか作戦を立てました。幼稚園西畑で掘り起こしをするチームと、掘り起こした株を軽トラに乗せて、移動させるチーム、デュランティ畑にステイして、植え付けるチーム、に分かれました。私は、何人かのみんなと一緒に、デュランティ畑にステイして、植え付けるチームに入りました。
まえちゃんを中心に、掘り起こしをしてくれて、掘り起こせた株からその都度、軽トラで畑まで運ばれてきました。軽トラで運ばれてきた株を、植穴まで運び、ペアやトリオになって植え付けました。
軽トラに樹が乗って運ばれてくる光景は、これまでにあまり見たことのない光景でした。ヘーゼルナッツはたくさん枝分かれしていて、お椀型に枝も広がっているので、運ぶとき、植え付ける時に、枝を折ってしまわないように慎重に行いました。
掘り上げられた株を見て初めて、こんな風に根を張って生きていたんだ、と知りました。主となる根がとても丈夫にがしっと生えていて、そこからひげのような細かい側根がたくさん出ていました。
360度、この細かい根が張り巡らされていました。株を持った時に、根の重さが全体の半分ぐらいあるような気がしました。こうやって、樹を保っていたんだなと思いました。
植え付けは、深植えにならないように、真っ直ぐに立つように、気をつけました。
植え付けは、果樹にとって、今後の生育を左右するものすごく大切で要となる作業だなと思います。
まして、ヘーゼルナッツにとっては、一度掘り起こされているのだから、大手術です。根を全部切らないで掘り上げることは不可能で、どうしても根に傷口が出来ます。少し気持ちがちくっとしたけれど、なるべく根が乾かないうちに植え付けられるように、迅速に進めました。
株はどれも丈が1メートル以上あり、植え付けて、株がちゃんと自立して安定するか、少し心配でした。けれど、バランスよく根が配置されていて、土をかけなくても、安定するぐらいで、驚きました。
掘り起こしは、人力ではやはり難しい株もあり、須原さんがユンボで助けて下さりました。須原さんが掘ってくださった株はひと際大きくて、植穴まで運ぶのにも、4人で力を合わせないと持ちあがらないぐらい、重かったです。
みんなと畝たてをしたことで、根の張る場所を少し高めに植え付けることができました。そのため、湿害になることはないだろうと思いました。みんなとどうか活着しますように、と祈るような気持ちで植え付けをしました。デュランティ畑で、どうか活着して、元気を出してほしいなと思いました。
午後からは、イチジクの植え替えも行いました。池上畑に11月に仮植えしたイチジクの苗がありました。ついに、本植えができました。
イチジクは挿し木苗で、去年の2月に挿し木したものです。1年経って、高さは大きいもので、1.5メートル程にも大きくなっていました。ヘーゼルナッツとは違い、一本すらっと直立している苗で、植え付けはとてもやりやすかったです。
最後の水やりは、デュランティ畑のすぐ南側の池からエンジンポンプで汲みました。ホースが届かない! というアクシデントはあったけれど、みんなと、届かない距離はジョーロでバケツリレーしたり、パイプを使ってホースを連結させたり、色々と工夫して、どうしたら水やりをしやすくできるか、考える時間も楽しかったです。
ヘーゼルナッツは13株、イチジクは47株、植え付けることが出来ました。掘り起こしも、植え穴準備も、植え付けも、みんなで力を合わせないと到底できなかったことだなあと思って、本当に嬉しかったです。
植え付けをして一安心したけれど、これが終わりではなく、活着するように見守る必要があり、これから収穫まで繋げられるように、ここからが始まりなのだなあと思います。緊張するけれど、ワクワクする気持ちもあります。
夢がたくさん溢れているデュランティ畑から、本当に夢ではなく、収穫が実現できるように見ていきたいです。
(りな)
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午後に私は、水菜の定植、そして小松菜の手入れを行いました。
まずは、水菜の定植からです。今回、定植する水菜は第2弾です。最近は定植ラッシュの日々で、皆の手つきが定植の職人さんのように効率よく、スピーディーに進んでいきました。
一番、最初にほのかちゃんとのりこちゃんと、第1鉄塔畑にあらかじめ立てていた畝の表面を鍬で整えました。畝立てのあと雨が降ったので、改めて、水菜に良い環境で植え付けられるよう、土をせっせとほぐし、畝の整形をします。
それが終わって、畝の上に酢の散布をしてから定植スタートです。
定植では、なのはなの早わざ――そう、どんどん苗を置いていく人、植え付けていく人とで、追いかけっこ方式でやります。そして、そして、さらにそのあとから水やりをしていきます。
同じところで、3つの工程が流れていくように進んでいきます。
今回、自分は、今季初めて、苗置きの係として動きました。
このところの定植作業で、苗置きのメンバーが、セルトレーから苗をピンセットで取る。置く。取る。置く。と、1,2,1,2,のリズムで進んでいる様子を、すごく綺麗な進み方だなと思って見ていました。
やってみると最初は思うようにうまくピンセットを使えなかったり、どんな体勢で、どこにトレーを置いたら良いのか、それとも持ったら良いのか。難しかったです。
お父さん監督の作業はいつも無駄がなくて、一つひとつのポイントは確実にこなしている。そう、お父さんだったら、どういう風に苗を置くかな、と考えて、1,2,1,2のテンポを意識して、置きました。
自分の動くスピードや、質が、ベストマッチしていると、やはりすごく気持ちがよかったです。そのテンポをつかむことができたら、どんな工程でも、ずっとやっていられるくらい、心と身体がマッチすることを感じます。
リーダーのさくらちゃんが、植え付けの時に、「土が、やわらかい」とほほ笑んで言ってくれました。そう、さくらちゃんの笑顔を見ると水菜も喜んでいるようでうれしかったです。
苗置きが終わって5分後には、植え付けしているみんなも、水やりをしているほのかちゃんも、仕事を終えていました。みんなの怒涛の勢いと、流れの良さに驚きました。定植をやればやるほど、どんどん、一人ひとりが、自分の役割をもって、協力体制で、進んでいることを感じました。そのことを感じられて、とてもうれしかったです。
そして、次はネキリムシ対策の草敷き。草敷きもさっきと同じ、追いかけっこ方式で進んでいきます。
草を株の横にぽんぽん置いていく人。草を株もとに敷いていく人。草を置く人は、敷く人に追いつかれないように、テンポよく、敷きやすい量を均等に置いていきます。敷く人は、草を置いていく人と、距離が離れすぎないよう、一定の近い距離で、草を敷いていきます。そうすると自然とスピード感も、揃い、お互いに、スムーズに進んでいきます。
草敷きをするときも、水菜の茎や、葉がまだ未熟で繊細なので、折らないようにと気を付けてしていきました。
そして最後のネットがけがおわるとともに、次は小松菜の第1鉄塔上畑へ。
これまで畝を覆っていた不織布をはぐり、防虫ネットを張る作業です。
まず、不織布を回収していきました。私は、まなかちゃんとペアで動きました。今日は暑かったのですが、まなかちゃんが、顔を真ピンクにしながらも、にこにこと楽しそうに畑作業をしているのを見て、私まで、うれしくなりました。
よし、あと2分で不織布を巻き終えよう、と声掛けをしながら、テンポよく進んでいきます。
その後は草敷き。草敷きは、1畝に全員で入って、5分ごとのタイムコールとともに進んでいきます。途中から私たち、不織布を巻き終わったメンバーも合流し、目標を4分に変えて進めていきました。
よし、草敷き、完了。後はネットがけ、と思って、時計を見ると。作業時間は、あと30分でした。終わるかな、と少し心配な気持ち、最後の追い上げに気合いを入れてやろうとしたら。他の作業を終えた皆が、駆けつけてくれました。
えつこちゃんを先頭に、4人、6人、8人。と、どんどんたくさんの人が来てくれました。
気づけばもう、人があふれるくらい、たくさんの皆とネットをかけることができて、無事に今日の作業を終わらせることができてうれしかったです。
(すにた)
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