「本質的な楽しさ」 ほのか

4月16日 

 

 今日の夜、お父さんが私にお話をしてくださいました。
 本当は胃腸の問題を相談させてもらおうと思っていたところだったのですが、お父さんは今の私の状態を聞いて、私のことを励ますような言葉をかけてくださいました。
 そして、なぜ今お腹がいたくなるのかの原因もお父さんが突き止めてくださいました。
 自分では言葉にするのが難しく、今日記で再現することもできそうにないのですが、お父さんがすぱっと、原因をずばっと言い当ててくださいました。
 それが本当に今の自分の心境と重なって、驚きました。
 自分では説明のつかないもやもやでも、お父さんは全てわかっているのだ、
 やはりお父さんは、私より私のことを理解してくださっているな。と感じました。

 私が生まれ持った性質について、マイナスに捉えてしまっていたところも、お父さんは何も否定することではない。私が果たしていく役割のために、備わっているのだと教えてくださいました。今抱えている漠然とした不安に通ずる心許ない孤独感についても、それを味わうことで、味わった人にしか果たせない役割があるのだと教えてくださいました。
 遠い目標を、今日設定しました。これでいいのかと迷ったときはお父さんに目配せをして、そしたらお父さんもにこっと目配せをしてくださる、と約束してくださいました。そんなお父さんが優しくて、かっこよくて、嬉しくて涙が出てきました。

 どうしてそんなに私に優しくしてくださるのだろうと不思議になるくらい、こんなに理解されたこと、安心した気持ちになるのはたぶん、今まで経験して来なかったと思います。
 私もお父さんお母さんのことが大好きです。もっと成長していきたい、そう思いました。心なしか胃腸のトラブルも弱まってきた気がします…。

 

*今日の1日

 桃の人工授粉が終わりました。途中、ミツバチの姿をちらほら見かけました。
 私が見つけたミツバチは近くでじっと見てもカメラを向けられても動じずに、せっせと自分の仕事に没頭していました。
 健気で働き者のミツバチが尊く感じました。「私たちの先輩だね」と、一緒に人工授粉をしていたなつみちゃんたちと話しました。
 乗用車2台分の大人数で取りかかると進みが良かったです。1分1秒でも無駄にせず進めたいという桃メンバーの意欲も相まって、能動的な空気が気持ち良く感じました。

 午後は、デュランティー畑のナッツの移植準備をしました。
 まずはじめに落ち葉堆肥と牛肥を14袋ずつ肥料袋につめて、それを畝のそばまでバケツリレーで運びました。
 なつみちゃんがにこにこ笑顔で「牛肥」、「落ち葉」…と交互に渡してくれて、私はそれをさやねちゃんに渡しました。どんなに重い袋でも、さやねちゃんが駆け足でしっかりと受け取ってくれました。

 その後、よしみちゃんとうたなちゃんと穴を掘りました。
 溝きり以来のデュランティーで、あのときの激重い土を想像していたのですが、今日の土は乾燥していてその軽さに驚きました。あのときの溝きりがあったから、今はどんな土でも軽く感じる気がします。
 直径1mほどの穴に肥料を入れ、鍬でかき混ぜながら穴を開けました。
 1人一穴担当して、穴を整えました。これは一人一人の美意識が試される。そう感じました。
 明日ここにはナッツやイチジクが植わります。池のすぐそばの避暑地のような見晴らしの良さが、素敵な畑だなと思います。

 いつかみんなでピクニックができたら楽しいだろうな、と思いました。

 その後はまだ時間があったので、キャベツの定植に合流しました。
 畑についた瞬間、穴掘りや人工授粉のときのような和やかな空気感とは打って変わって、ぴしっと集中する!という空気感にはじめは戸惑いました。
 まえちゃんの畑作業に対する意識の高さを感じました。
 私ももういつまでも甘ったれの人任せな動きはしていられない!と思いました。
 無心で鍬を動かしてネットを掛け続けていって、気づいたらもう終わっていました。
 終わったとき、みんなで写真を撮りました。すごく達成感を感じました。夕方の風が汗ばんだ身体に気持ちよく吹き込みました。
 今日の1日の作業はすごく楽しくて、動けば動くほど雑念が浄化されていくようでした。みんなと走り回って汗をかくことは気持ちが良かったです。今まで全力を出し切らずに、どこか人任せな気持ちがあったから畑作業が辛く感じていたのかも知れないと思いました。どんな仕事も本気で全力でやるからこそ本質的な楽しさを感じることができるなと思った作業でした。

 夜は、あゆちゃんに髪の毛を少し切ってもらいました。
 緊張して何を話して良いかはじめはわからなかったのですが、なんとなく話をしていると楽しくなってきて、いろんなお話をできた時間がすごく嬉しかったです。