
4月7日のなのはな
この時期になると、サクラや桃、たくさんの春の花が咲いて、どこを見ても、心が癒されるぐらい、景色が色鮮やかで綺麗になります。
古吉野でも、枝垂れ桜やソメイヨシノが満開だったり、池上スモモ畑のスモモも満開です。
桃も、早生品種などは、先がけて花が咲き始めています。
今日は、桃の人工授粉を大人数のみんなと行いました。桃の花は、一つの花の中に雄しべと雌しべがあり、自然に授粉することが出来ます。けれど、なのはなファミリーで育てている桃の品種の中で、3品種だけ、雄しべの葯の中に花粉を持っていない品種があります。
それらの品種は、授粉が難しく実の付きが悪いので、人の手で授粉を助ける必要があります。
数日前に、早生品種『はなよめ』の花を採取して、花粉を取りました。その花粉に、「石松子」という増量剤を入れて、よく混ぜます。これを、梵天につけて、咲いている花の雌しべ目がけて、一つ一つポンポンハンコを押すように、花粉をつけていきます。
桃の人工授粉は、この世で一番かわいい作業だと思います。桃の花が咲き乱れる桃畑で、花に囲まれながら、ピンク色の粉を花にポンポン優しく付けていく光景は、とてもとても優雅で綺麗です。
増量剤がピンク色なのは、ちゃんと付いているかどうか分かりやすくするためなのかな、と思うのですが、意図的にピンク色にしたのか、と思うぐらい、桃の花の色にマッチしています。
初めて人工授粉の作業にはいったゆうなちゃんが「魔法をかけているみたい」と言っていて、本当にそのような作業だなあと思いました。
梵天に一回花粉をつけると、60~80の花にポンポンすることが出来ます。
花粉は、かろうじて目に見えるか、というぐらい細かくて、実際雌しべにちゃんと花粉が付いているかどうか、目で確認することは不可能なので、どうかちゃんと付いていますようにと、祈りながら付けています。
目に見えないミクロの世界だけれど、確実に人工授粉をすれば結実率は良くなるので、本当に魔法のようだと思います。
花に梵天を付けていると、花の雌しべが梵天をがしっと掴んでいる感触を感じます。雌しべの先は粘着力があって、吸盤のようになっています。花も、花粉が掴みやすいように工夫がされているんだなあと思いました。
花粉のない品種は人工授粉をするのはもちろん、今年から、花粉のある品種も、人工授粉を回ることになりました。
最近変形果が多く、その理由が授粉が上手くできていないのでは、と考えたからです。
ミツバチが少なくなってきていて、本来は授粉を助けてくれるはずが、できなくなったのでは、ということで、ミツバチに代わって自分達の手で授粉をさせることになりました。
今8分咲きの白皇や、白鳳、なつおとめ、白麗、サクラピーチなどの品種を回りました。
不思議なことに、そのほとんどが極晩生の品種で、一番収穫は遅いのに、開花が何よりも早い、ということに驚きます。
みんなで梵天や刷毛を持って、今回は花粉をつけずに、ひたすらに花の中をくすぐって、ミツバチになりきりました。
梵天は、もともと白いのですが、作業をし始めると、みるみるうちに、真っ黄色になりました。よく見ると、梵天の綿のきめ細かい繊維の中に、たくさんの小さな小さな花粉がいっぱい入っていました。
知らないうちに、こんなにも花粉をつけていたのか! と驚いたし、ミツバチが足に黄色い花粉の塊を付けていることを思い出して、本当にミツバチの役割は大きいんだなと改めて感じました。
26aの桃畑で作業していると、同じ桃の樹に、本物のミツバチが寄ってきて、夢中になって花に寄ってみつを集めていました。
それが、本当に可愛くて、周りにいたみんなと「ミツバチだ!」と喜べた時間が、とても温かかったです。
みんなと時間も意識して、今日まわりたかった桃の樹を全てまわりきることができました。
高速ミツバチになって、集中して人工授粉をしていた時間が、とても楽しかったです。
作業メンバーが、10人以上ととても大人数でした。
これだけの人数が、ミツバチになって授粉を助けたら、絶対に結実は確実だろうと思います。
大勢の手で、良い桃を作るために、力を合わせられることがとても嬉しいなと思いました。
花が咲く、受粉をする、というのは、実を付けることに直結するので、今、この1週間が一番大切な時期だなあと思います。
時期を逃さず手入れをこれからもしていきたいです。
(りな)
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第一鉄塔上畑に春小松菜の種を蒔きました!
畑を3等分して、全3弾で小松菜を育てていきます!
今回は第1弾です。
小松菜は発芽率が良く、発芽までの管理をしっかりすれば、栽培しやすい葉物野菜だなと感じます。
そして美味しい!
今季もおいしい小松菜ができるように頑張ります!
みんなでたくさん食べたいな!
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〇見てみて! この玉ねぎ!
玉ねぎにメガツイン・納豆水の葉面散布をしました。
メガツイン(リン酸肥料)は玉の肥大のため、納豆水は病気対策として散布していて、10日に1回の頻度で散布しています。
玉ねぎの畑を通るたび、嬉しい気持ちになります。今年から、虫たちになるべく悪影響がないように、自然農薬を使って虫や病気対策をはじめています。
定植してから、玉ねぎも薬剤を一切使わず、今日まで育っています。1株1株、葉先までピンとして元気で、「僕たちはもともと生命力が強いんだ」と言っているみたいです。
納豆菌の働きは、散布しても見えないですが、菌の力や玉ねぎの生命力を感じ、すくすくと成長していく玉ねぎを見ると、たくましいなすごいなと思います。そして、玉ねぎの元気さを見ていると、今年の春夏野菜を自然農薬を使って育てていくことに大きな希望を感じます。
また、玉ねぎの5枚の畑のうち、3月の止め肥まで4回行った肥料は、3枚の畑は硫安で、2枚の畑はフェニルアラニンというアミノ酸です。2つの違いがどう表れるのか、表れないのか楽しみです。現在草丈40~50センチで収穫まであと約2か月、良い玉ねぎが採れるように見ていきたいです。
〇ミツバチの待ち受け箱の誘引剤置き
古吉野周辺で、桜の木が咲いて満開になる木もあります。二ホンミツバチの1回目の分蜂時期は、桜の満開から約1か月ということで、桜の花が咲いていく光景を見て、ミツバチの時期がやってくるとドキドキしています。
午後、つばめちゃんと待ち受け箱に誘引剤置きをさせてもらいました。誘引剤は、巣箱や蜜蝋づくりも教えていただいた、藤井先生がくださったものです。まだ、蜂蜜を搾り取っていない巣クズで、巣そのものと蜂蜜の甘い香りにミツバチが誘われてきてくれたらいいなと思っています。
ペットボトルの蓋など小さい容器に巣クズを入れ、丸太巣門を入ってすぐ奥に置きました。
フルメニューや、作業をしていてもミツバチを見ることが多くなってきました。誘引剤置き、誘引液塗りなどできることをやっていきたいです。
(さくら)