4月5日
●一人ひとりの旅
マラソン大会の現地の下見に行ってきました。
道中では、いくつもの春を見つけました。桜並木は、まだ蕾のままで咲いていないところも多く、「大会の当日に満開だったらいいね」と、みんなで話していました。
道を走っているランナーの方も何人かいらっしゃって、もう当日まであと2週間だということを、ハッとさせられました。
車で走りながら、ランニングコースを辿っていても、1キロメートルおきに立っている看板が現れるまでが長いな、と感じてしまいました。これが初めてのフルマラソンではないけれど、やはり42キロというのは、長い長い道のりだな、と緊張もしました。
1年ぶりにここに来て、やっぱり川の水は透き通るほどに綺麗だし、すぐそばに自然を感じられて、穏やかな空気で満たされた、豊かな場所だなあと感じました。
そして、前回の記憶が、よみがえってきました。
車の中のまちちゃんと、「この川を挟んだ向こうの道で、折り返すまちちゃんと、手を振り合ったよね!」と話したり、あけみちゃんが「このあたりで先頭のランナーとすれ違ったよね」「ここでおばあちゃんが応援してくれているんだ」と話してくれたり、なおちゃんが「すごく寒い年があったり暑い年があったりしてね…」と話してくれました。
それぞれの子の思い出やエピソード、感じた気持ちを共有させてもらえました。
自分も話をさせてもらいました。
「加茂に来てくれてありがとう」と声をかけてくださったおばあちゃんがいたこと、補給所で頂いたオレンジの美味しさ、お母さんが手渡してくださったかりんとうパワー、折り返しからは体が嘘のように楽だったこと、最後のグラウンド1周が、思っていたよりも長かったこと……。
そんないくつもの出来事が、頭の中で映像として再生されていて、今回もこの長い旅を思いきり味わって、楽しみたいな、と感じました。
初めてフルマラソン大会に出場するそなちゃんやうたなちゃんが、きっととても緊張しているだろうけれど、
「いろんな景色があって、こんな綺麗な景色を楽しみながら走れるなんて、楽しみ!」
「うわあ、ゴールのグラウンドまで帰ってきたら、泣いちゃいそうだなあ」
と、笑顔で返してくれて、少しでも安心できたり、気合を感じられたのかなと思って、嬉しかったです。
みんなの旅がどんな旅だったのか、また笑って話せたらいいなと思います。
自分も、初めての子たちと何も変わらなくって、このフルマラソン大会の本番当日がどうなるのか、分かりません。どれだけ道や場所を知っていても、どんな様子なのか知っていても、実際、自分が走ってどうなるのか、走りきれるのかは、未知です。
未知だけれど、ここまでみんなで毎日積み重ねてきた心と身体に、自信を持って、希望を持って、走り続けたいです。