
3月31日のなのはな
少し早いですが、「おはようございます」。午前2時です。
霜対策をするための、梅林の温度計の見回りに行きます。前日19時頃は3度、22時頃は2度と気温が低くなってきていましたが、今は何度になっているのでしょうか。
前日の夜、さとえちゃんと目覚ましアラームをセットし、梅を霜から守るため、温度計を見てスウェーデントーチを着火するタイミングの見回りました。今の梅の段階は落花期で、ー2度に30分以上当たると、実がダメになってしまいます。
午前2時で0度から-0.9度、3時で-0.9度と気温の低下がゆっくりだなと思っていたら、3時30分でー1.5℃と3時を過ぎてから急に気温の低下が早くなりました。
梅林に行く途中、グラウンドから見上げる、霜が降りる日の深夜の空は、空気が冷たく澄んでいて、星が瞬きとても綺麗に見えました。
3時50分頃、スウェーデントーチに着火しました。
十字形の切れ込みの入ったスウェーデントーチの中心に、着火剤を入れ、火を付けます。ボワッ、ボワッと1つ1つ火が上がり、温かい空気と炎の色が点々と梅林を灯していきました。着火し終わり梅林を眺めると、真っ暗な中にスウェーデントーチから燃える火が幻想的でした。
燃えると同時に上がる煙が、梅の実を守るように通っていきます。
梅林を少し離れると、気温が低く、手足がかじかんでいくことを感じ、梅林が温かくなっていることが嬉しかったです。
気づけば車のフロントガラスや、地面に霜が降り、キラキラ光っていました。
5時頃、空がだんだん明るくなっていきます。日の出までに燃え尽きそうなスウェーデントーチには、薪を足し、火力が弱まってきているものは、扇いで火を強くしました。扇ぐと火が大きくなり、周囲の温かさも増しました。
東の地平線のオレンジ色の光がだんだん強くなり、鳥の鳴き声も聞こえるようになりました。火を見守りつつ、日の出をいまかいまかと待ちました。
6時6分、梅林から日の出が見えました。太陽の方に手を出すと、ほんのりと温かさを感じて、安心しました。火が絶えることなく、日の出を迎えることができました。梅の実が霜から守られていたらいいなと思います。
そして、明日の明け方も霜が降りる予報です。梅守り隊になって、明日も安全に気をつけて梅を守れるように頑張ります!
(さくら)
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今日のマラソン練習は、待ちに待った個人走でした。今までは、みんなで2列になって走っていたのが、自分のペースで走る個人走に変わり、私は不安の気持ちでいっぱいでいました。
今まで14.2キロもの距離を走れていたのは、みんなが前、後ろ、隣で一緒に走ってくれていたから、ということもあり、1人で走るのはすごくすごく不安でした。
個人走の中でもチームは2つに分かれていて、私を含めまだフルマラソンに出たことのない子や、走り慣れていない子は「さくらチーム」。フルマラソンを経験し、走り慣れている子は15分遅れてスタートする「なのはなチーム」で走りました。
さくらチームがスタートする時間。いつものスタート地点につくと、すごくすごく緊張しました。なのはなチームの子が
「大丈夫、みんなついてるから」
と声をかけてくれて、その言葉を聞いたら、ものすごく涙が出そうになり、すごく安心した気持ちになりました。
スタートすると、なのはなチームの子たちが「いってらっしゃーい!」とすごく笑顔でお見送りしてくれて、それだけでもすごくすごくうれしかったです。
走り始めると、個人走なのでやはりみんなバラバラで、いつもはつめつめで走っている道も、前の人、後ろの人との距離は遠く、5メートル以上は開いていました。
いつもはみんなと吐息や、足音、話し声など聞こえるのに、それは聞こえず、聞こえるのは自分の足音、吐息だけ。すごくなんだかさみしいような気持ちになりました。
いつもはみんなが近くにいてくれて、みんなが背中を押してくれるから走れるところも、今日は一人。途中、くじけそうにもなりました。
でも、(今、見えないけどいまみんな走っているんだ。近くにはいないけど、同じ場所を走って同じ場所を目指しているんだ)そう考えると自然と足が動いて、走り続けることができました。
正直さみしかったです。でも、たくさんの癒しがありました。後ろを走っていた撮影組のりなちゃんが、ダッシュで私の近くまでやってきて、カメラを向けてくれて、かと思ったら、ダッシュでまた走って前を走っていたそなちゃんにカメラを向けて、かと思ったら私のところまで戻ってきてカメラを向けて。私やそなちゃんの間を行ったり来たりしていて、そのりなちゃんの見慣れた可愛い笑顔を見るとすごく安心しました。
他にも、走っていたら、すぐ後ろからバイクの音が。何かと思って振り返ると、まぶしい笑顔。永禮さんが、バイクに乗って応援しに来てくださいました。
「頑張って」そう言って向けてくれた笑顔は本当にまぶしくて、たくさんのパワーをもらいました。
途中で出会った、工場の従業員の方が「フルマラソンの練習? 頑張ってね」と声をかけてくださって。
なのはなコースでいつも見るアヒルが、今日は私たちが走っている道のすぐ近くまで上がってきてくれていて、本当にものすごく近くでアヒルを見ることができました。
古吉野付近まで帰ってくると、ショートコースで走り終えた子たちが「頑張れ!!」と言ってハイタッチしてくれたり、須原さんが畑を耕してくださっていて、手を振ったらすごく笑顔で手を振り返してくださって。
そんなみんなの応援がたくさんあって、走り切ることができました。
今日は個人走で一人で走ってはいたけれど、みんなが本当につながっている、そんな気がすごくして、すごくすごく暖かい気持ちになりました。
きつかったり、さみしかったりはしたけれど、走り終わると近くにいたりなちゃんやそなちゃんが
「やったね!!! 走り切れたね!」
と声をかけてくれたり、ショートコースのすにちゃんが
「本当にすごいよ!!!」
と言ってくれたり。そんな暖かい空気があるから私は頑張れるし、走り切れるなと感じます。
今日もたくさんの幸せと大きな達成感を味わって、すごくすごくうれしいマラソン練習でした。
その後、午後は大人数で畝立てをしました。畝立てしたい畑は4枚。どれも結構の大きさの畑で、できたら、4枚終わらせたい、ということでした。
作業リーダーのあけみちゃんが、3人チームを作ってくれて、追いかけっこ方式で進めていきました。
ライン引きと同時並行で進めていき、ラインをひく人が約7人。それ以外の人はラインが引かれたところから畝縦を始めていきました。
私は初め、ライン引く役割に入らせてもらって、ラインをひたすら引いていきました。
7人もいたので、自分の引くラインは数メートル。どんどん次々進んでいって、あっという間にライン引きを終わらせました。
(あっという間だったな)そう感じてふと畑を見渡すと、もう、畝縦が約半分ぐらいまで終わっていて、ものすごく驚きました。
たくさんの人数がいる中の畝立てだと、本当に進むスピードが速くて、自分がもたもたしていたら、おいて行かれる、そう感じるほどでした。
畝立てに入ると、私は3番目の人に入らせてもらって、3番目はほぼできた畝を成形してきれいにする仕上げ担当でした。
私は、いつも、畝立てで3番目に入るといつまでもこだわって気にして、ピカピカの畝にしたくなって、1、2番の子についていけなくなり、置いていかれていました。
私は、ミーティングを通して、「変わりたい、成長したい」そう感じて、今日は「絶対に同じチームのみんなについて行く」その目標で作業をしました。
自分のキレイの基準だと、どうしてもこだわり過ぎてしまうので、周りの子たちを見て、どのくらい畝をきれいにするべきなのか、真似て、2番目の子にひたすらついて行く。
1枚目の畑では、それがうまくできなくて、おいていかれてしまいました。1、2番目の子は次の畝にもうすでに入っていて、自分は次々について行くことはできませんでした。それがどうしても悔しくて、次の畑では、絶対やってやる! そう強い気持ちで、次の畑に向かいました。
次の畑では、おいていかれないように、スピードを上げて、質ばかり見ないで、2番目の子を意識しながら、進めていきました。
そしたらいい具合に、ついて行くことができて、おいていかれることなく、次々に3人チームのみんなと一緒に進んでいくことができてすごくすごくうれしかったです。
リーダーのあけみちゃんが
「この畑、何分で終わるか予想してみて」
と言ってくれて、みんなが口々に「30分!」「23分!」「40分!」と言いました。
「当たったらいいことあるかも」
と言って、みんなが全力で進めていく。そのみんなの気合は本当にすごくて、自分のチームがいる畝が終わって次の畝に入ろうとしたら、もうほとんどが終わっているくらい速い。
2枚目の畑は約25分で畝立てと畝ならしまでを終わらせることができました。
終わったら、次の畑。そこは約40分で終わらせました。ジャンジャン次々に進めていって、午後の3時間で4枚の畑を無事終わらせることができました。
本当に大人数のみんなで作業をすると、ものすごくスピードが速くて効率がよくて、活気があって、本当に本当に楽しかったです。
畝を立て終わった後の畑を見渡すと本当にきれいで、これが30分で終わったなんて、考えられないほどでした。改めてみんなの力ってすごいなと感じたし、皆との間にある、「終わらそう」とか「協力しよう」という熱意や暖かい心が本当に本当に大好きだなと感じます。
終わった後、みんなが
「14.2キロ走った後の体力とは思えないね」
「42キロのフルマラソンもう走れるよ」
なんていいながら笑いあった時間が幸せでした。ほんとに、畝立てした後は、皆からたくさんパワーをもらってなぜか、走った後なのに力がみなぎっていました。
全力で力を出し切る。みんなと一緒に協力して物事に向かう。本当に心から楽しかったです。
今日も1日、たくさん動いてたくさん笑って、たくさん幸せや楽しさを感じて、充実した1日でした。
(ゆうな)
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ポポーとユズの樹の剪定と追肥をしました。
ポポーは花芽が膨らんできていてもう少しで花が咲きます。
ポポーは取り木をしていて、新たな株を増やし植え付けをしたいと考えています。
池上桃畑に植わるポポーは成木になり、

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二重ハウスに種まきされたホウレンソウ。暖かい日も多くなってきて、すくすくと成長している様子が見られます。
……ところが、暖かくなると、あの虫もやって来る!
みんなと急いで、ネキリムシ対策の草敷きをしました。
ホウレンソウの双葉は、細長くウサギの耳のように伸びていて、中央から出ている本葉は丸い形をしています。その葉っぱを傷つけないように、慎重に、株周りに草を敷いていきました。
「ああ、結構難しいね!」
ホウレンソウの苗がずらりと並んだ条間や株間はかなり窮屈そうで、草を敷くのにも、ちょっぴり苦戦しました。これも嬉しい悩みだな、と感じました。
こんなにたくさん発芽してくれたのだから、1株もダメにはしたくない!! すべてのホウレンソウが綺麗に収穫できるよう、みんなで見守っていきたいです。
続いて、キャベツの鉢上げをしました。
こちらもぞっくりと発芽していて、200個ある、すべての穴から芽を出しているキャベツのトレイが並んでいる光景は、圧巻でした。
トレイの小さな穴の中から、60センチのポットの中へとお引越しです。
なつみちゃんがピンセットで苗をポットに入れてくれるので、のりこちゃんやふみちゃんと一緒に、苗の周りに土を詰めていきました。ふわふわサラサラの培土を詰めてあげると、これはもう、すぐに根っこを伸ばしていってくれるんじゃないかと嬉しくなりました。
鉢上げが終わった後のキャベツの苗を見ていると、気持ちが良く、なぜかすでに苗が大きく見えてしまうのでした。
今、食卓で美味しいキャベツを頂いているし、ますますこのキャベツたちへの夢や期待が膨らみます。
大きくなったお部屋で、またのびのび育っていってほしいなと思います。
(みつき)