「大きな優しさ」 みつき

3月13日 

 

*楽しみなもの

 一昨日に種まきしたレタスが発根し始めました。
 小さな種からふわっとした毛に覆われた白い根が出ているのが可愛いです。
 種まき・育苗チームのみんなと、「紗をかけてきたよ」「今何度だったよ」と声を掛け合って、野菜の赤ちゃんたちを見守りながら生活する1日です。
 レタスやキャベツ、ほうれん草など種まきしたもののほかにも、少しずつ芽を伸ばし始めたタラの木、蕾が見えてきた矢車草など、これからの成長が楽しみなものたちが、今、いっぱいあります。
 こうやって心の中にいつも守るべき存在があることは、本当に自分を元気に、強くしてくれるなあと思えました。

 

 午後、大根のネット回収やビニール洗いを進めました。
 ビニール洗いをしていたプールサイドに行くと、今までに育苗などで使っていたトレーや鉢がたくさん置かれていたのと、草木が伸びてしまっていて、寂しげな印象がありました。
 ネット回収も終わったので、少しプールサイドの掃除をすることにしました。今日は入り口付近の草取りをしたのですが、それだけでもすっきりとして気持ちが良かったです。

 以前、お母さんが「プールサイドを綺麗にして、藤の花が咲く、藤園のようにしたいんだ」と話してくださっていたことを思い出しました。お花見ももうすぐだし、稲のトレー出しなどが始まる前に、綺麗にしたいと感じました。

(もし、今度お時間があれば、お母さんに見ていただいて、プールサイドの片付けや、掃除を本格的に始めても良いか、お話しても良いでしょうか。)
 のりこちゃんやうたなちゃんが、「こういう掃除とても楽しい!」と話してくれていて、これから綺麗になっていく場所を思い描くことも、綺麗にしていくまでの工程の楽しさを想像することも、どちらもワクワクとして、身体がむずむずするような感覚でした。

 

*最近の気持ち

 最近の気持ちを書きます。
 正直、ここ数日は、自分の心と体が100%ではない感じがものすごく強かったです。どちらかというより、気持ちに身体が付いていってくれないような、ちぐはぐな感じでした。手が滑って物を落としてしまう、足を滑らせてしまう、というようなちょっとしたミスや不注意を連発してしまっていて、「ああ、なんでこんなにうまく動けないんだ!」という歯がゆさ、悔しさや苛立ちがありました。

 こうなると、「もう何もしないほうがいいんじゃないか」とも思えてしまったのですが、今日、午後に大人数のみんなと一緒に作業をしていると、やっぱり楽しくて、面白くて…。春らしくあたたかい天気のなか、みんなと畑まで歩いているだけで気持ちが良くて、「この間までは、吹く風が冷たくて、肩をすくめていたのにね」と話したり、それだけで気分が180度変わってしまいました。
 自分の抜けているところ、足りないところ、それは山ほどあるけれど、それをああだこうだと思う時間は、いらないんだなと感じました。埋める努力を続けることは必要だけれど、今すぐに埋められなくても良くて、どんな自分も、どんなときにも、みんなに許してもらって、助けてもらっていることを感じました。
 うまく言えないのですが、今のこんな自分の状況だからこそ、毎日の自分の未完成さを「どうってことないよ」「大丈夫だよ」と包んでくれる、守ってくれるみんなの変わらない優しさを、強く感じることができました。
 あまりみんなに心配かけないように、このケアレスミスは減らしたいのですが、こんな自分が受け入れてもらえる場所があることは本当に有り難いことです。
 自分がこんな自分だからこそ、周りの誰かを共感し、許して、受け入れて、助けてあげられる人になれるはずで、そんな大きな優しさを持ちたいです。