3月12日
*走って、小さな旅へ
(洗練された日記を書いてみます。)
ついに、今日からなのはなコースを走り始めました。
上り坂があり、上り終えるとすぐに下り坂になり、また上り坂がやってきて…。というような、アップダウンがある道に、本番のマラソンコースを思い出されます。
1年ぶりでしたが、今までみんなと走ってきた積み重ねがあったからか、思っていたよりもきつくならずに走ることができました。何より、目の前の景色が次々と変わっていく楽しさと、気持ちよさを感じました。白いタンポポがいくつも咲いている坂、鶏の鳴き声が聞こえるお宅、アヒルが泳いでいる湖など、いくつもの世界を回っているようでした。
最後に、池上畑の隣の林を抜けて、石の下畑の坂を下っていきます。たちまち、いつもと変わらない、見慣れた古吉野の校舎、石生の田んぼの景色がいっぱいに広がっていました。
「あ、帰ってきたんだ!」とホッとしたのかハッとしたのか、目を見開いてしまいました。
そんな小さな旅をしているような1時間で、みんなと走られることが本当に嬉しいと感じられる時間でした。
*隙がない浴衣
村上さんに浴衣の着付けを教えていただきました。
始めににお手本でひと通りの着付け方を見せていただいたのですが、1回で覚えることができませんでした。本当に初っ端の、タオルで体型を補整するところから手が止まってしまいました。帯を結んで完成させるまでに時間がかかってしまいましたが、このタオルでの補整も、すごく重要だということがわかりました。
自分が着せていただいたり、周りの子の仕上がりを見ていても、「横姿が綺麗だなあ」と感じました。フラットで、すとんと真っすぐになっている横姿。今までは、胸やお尻が出すぎている、自分の体型の凹凸が出ているように感じることがあったのですが、それではいけなかったんだなと改めて感じました。自分の横姿を見ていて、その「着物のあるべき形」のシルエットがとても嬉しかったです。
ペアののりこちゃんが最後の紐を結んでくれるときに、わたしを抱きしめるように思い切り近づいて、これでもかと紐を張ってくれました。
それによって、背中の浴衣のしわが伸びて綺麗に仕上がると教えていただいたのですが、どちらかというと、自分の背骨を伸ばしてもらったような感覚でした。ぐりぐりっと引っ張ってもらったことで、背中もしゃきっとして、そのあとはずっと背筋が伸びた状態で過ごすことができました。慣れない浴衣姿で居続けているのに、着心地が良くて、とても快適で、「わたしが子供の頃は浴衣が寝巻のようなものでもあったから」と村上さんが話されていたのが、分かるような気がしました。
振り袖や着物よりフォーマルではない分、快適で、ある程度はかっちりとしていて、上品に立ち振る舞える、隙がない浴衣が、とても魅力的に感じられたし、こんな衣装が伝統的にある日本が本当に誇らしいです。
村上さんが教えてくださったから、これまでよりもっと浴衣を着ることが楽しくて好きだと思えました。もっと綺麗に着付けられるようになるには、手つきや立ち位置とか、気を付けるべきポイントはいくつもあって、まだまだ練習が足りないです。ひとつひとつを押さえて、着付けた自分も、着せた人も、「これだ!」と思えるような、今日感じた自分の嬉しさを、当たり前のものにしていきたいと感じました。
ぜひまた着付けができる時間が欲しいし、浴衣が着られる季節が待ち遠しいです。