3月11日(火)「願うはミツバチ来てほしいー待受箱30箱、設置できました!ー」

3月11日のなのはな

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 冬野菜も次々に全収穫が始まり、次の作物のための畑の準備が進んでいます。
 そろそろ種まきが始るかなぁと、楽しみにしていたのですが、今日からいよいよスタートしました。
 朝食前の時間から10人体制で、今日はキャベツとレタスの種まきをしました。
 私はレタスの種まきをしたのですが、種が本当に小さくて、まえちゃんから「鼻息で飛ばさないように」との注意がありみんなで笑ってしまいました。
 この種まきで、いい苗ができるかどうかがかかっているので、とても責任重大な仕事だと思いました。

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 まず、種まき培土にジョウロで水をかけて適度に湿らせます。
 それを200穴のセルトレイに均等に入れるのですが、あまり入れすぎると土が固くなり種から芽が出にくいし根も張りにくくて良くないそうです。
 少なすぎてもまた、根を張る範囲が少なくなります。
 まず上部一杯の高さまで入れて、トントンと地面に落としてから上にできた空間を埋めるように培土を足します。まえちゃんが見本を見せてくれて、みんなでこのくらいの重さだ、ということを持って確認しました。200粒分の土にしては意外と軽かったです。

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 それからコンテナを台にしてその上にセルトレイを置いて、種まきを始めました。
 レタスの種は小さいのでピンセットでないと上手くつかめません。
 ピンセットの先で少しだけ穴を開けて一粒ずつその穴に種を落としていきました。集中していないと、どこまで蒔いたか忘れてしまいます。

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 最後は種の2倍量の覆土をして水をかけ、苗床に置きました。
 覆土の量も多すぎても少なすぎてもいけないし、ジョウロで水をかける時も勢いが強いと種が浮き出てしまったりして、どの作業もとても丁寧に慎重に行わなければならず、緊張感のある作業でした。
 また、キャベツには徒長防止のためにイネニカというケイ酸カルシウムを蒔きました。農業って本当に勉強することが多いなぁと思いました。

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 何とか朝食前に、目標にしていた数を蒔けて嬉しかったです。午前の作業も引き続きレタスの種まきをしました。少し慣れたので、落ち着いて蒔き終えることができました。
 みんなが真剣な顔で集中した中の作業もいつもと違う緊張感があって楽しかったです。
 トレイを数えると、キャベツが600粒、リーフレタスが2400粒、ロメインレタス2800粒蒔けました。
 芽が出ていい苗に育ってほしいなぁという思いで蒔く種まきはとても楽しかったです。今まではある程度大きく育った野菜を手入れしたり収穫するだけでしたが、今回は種まきという一からの野菜作りに関われることが本当に嬉しかったです。

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 自分の蒔いた種が芽を出したときのことを考えると今からワクワクします。種まきは本当に注意する点が多くあり、少し間違えると芽が出なくなります。明日からもほうれん草の種まきや他の野菜の種まきも始まるので、いい苗が作れるように自分ができる精一杯をやりたいと思います。

(のりこ)

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 古畑ハウスの修繕をしました。

 古畑ハウスでは、毎年サツマイモの温床を作り、育苗をしています。今年もそろそろ始めようということで、それに伴って古畑ハウスの修繕しました。

 今回の修繕では、天井のビニールを新しいものに張り替える作業をしました。今日はお仕事がお休みのるりこちゃんも入ってくれて、すにたちゃん、かのんちゃんと一緒に4人で進めました。るりこちゃんはよくハウスの修繕や建築作業を一緒にしていたので、今回入ってくれてすごく心強かったです。

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 午前中は雨が降っていたので、最初に体育館で購入した新しいビニールを広げ、ビニール張りのときに必要なセンターラインの印付けなどをしました。ビニールは10メートル×6メートルと結構大きなビニールだったのですが、体育館だと綺麗に広げることができ、作業もしやすくて嬉しかったです。

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 かのんちゃんが「私、印着けるの好き~!」  と言って楽しそうに作業している姿がとても可愛かったなあと思います。
 印をつけたビニールは、蛇腹折りにしてたたみ、現場へ持って行ったときにすぐにかけられるようにしました。

 
 お昼前になってくると雨もやんできて、午前の時間に古畑ハウスの破れてしまった天井のビニールをはがすところまで進め、午後からのビニール張りに向けて準備ができて嬉しかったです。

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 午後からは、午前に準備したビニールを運び、引き続き、4人でビニール張りをしました。
 天井のビニールを張る方法はいくつかあるのですが、今回は、ビニールの端の真ん中部分をロープで結び、そのロープを反対側から引っ張ってビニールをかけるという方法で進めました。
 4人で作戦会議した結果、かのんちゃんがロープを引っ張り、私とるりこちゃんがハウスの妻面に脚立を立ててビニールの両端がスムーズに動くように引っ張り、すにたちゃんがハウスの中に脚立を立ててビニールが引っかからないように補助をするという役割になりました。

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 4人で「よいしょ、よいしょっ。」と息をそろえてビニールを引っ張っていって綺麗にビニールが天井にかかったのがとても嬉しかったなあと思います。

 ビニールを張って、パッカーやスプリングでビニールをしっかり固定し、巻き上げの取り付けも完了しました。最後にマイカー線で天井のビニールを更に固定するのですが、このときにマイカー線の片方を靴で結んでカウボーイのように思い切り反対側へ投げるという工程があります。
 るりこちゃん・かのんちゃんペア、私・すにたちゃんペアでし、「投げまーす。」「こっち側結びます!」とペアの人と声を掛け合いながら進めていく時間がとても楽しかったです。

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 天井のビニールの張り替えが完成した古畑ハウスは、新品のようにぴかぴか輝いて見えました。
 誰かと声を掛け合い、協力して一つの物を作って行く建築作業が本当に楽しくて好きだなと改めて感じた1日でした。

 

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 今回、すにたちゃんとかのんちゃんは初めてのハウスの修繕だったのですが、2人とも本当に楽しそうに作業していて、何をやるにも「すごーい!」「何これ!楽しい~!」と嬉しい反応をしてくれることが自分もとても嬉しくて、4人で気持ちの良い作業ができて嬉しかったです。

(よしみ)

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〈桃の摘雷も進めました! 石生の桃畑を終えて、山桃畑に入りました。1巡目は山桃畑がラストです〉

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〈落花生の殻むきと選別も進めました。昨年収穫した落花生は大粒で良い出来でした!〉

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 なのはなファミリーでは、今年初めての試みである、日本ミツバチの飼育を行います。

 私は今年の1月から、須原さん、さくらちゃんと、日本ミツバチの巣箱作りを進めてきました。
 なのはなファミリーが活動する、古吉野小の周辺に、日本ミツバチ用の「重箱式巣箱」を、30箱設置します。

 
 この度、日本ミツバチの巣箱の作り方や飼育の仕方を教えてくださったのは、日頃、なのはなでアコースティックギター教室や、木版画教室でお世話になっている、藤井先生です。
 藤井先生は、ご自宅付近で日本ミツバチの飼育をなさっています。

 日本ミツバチは、外気温が15~25℃の時、女王蜂が産卵する数が最も多いそうなのですが、藤井先生が、3月10日頃までに、日本ミツバチの待ち受け箱を設置し終えると良いことを教えてくださいました。

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 さくらちゃんと、3月10日までに30箱の設置を終える目標で、どこに待ち受け箱を設置するか、考え付く場所をリストアップしたり、実際に設置予定場所を見に行ったりしました。

 待ち受け箱を設置する場所は、全部で17か所です。昨日の時点で13か所、合計22箱分の設置を終えました。
 さくらちゃんと、今日で全部の設置が終えられたら良いね」と話し、楽しみにしていました。

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 午前中は雨が降りましたが、午後は無事に止み、作業に行くことが出来ました。
 今日はもう1つ、嬉しくて楽しみなことがありました。
 なのはなファミリーのお父さんが、待ち受け箱設置についての紹介や、作業の進め方を説明をしてくださる様子を、まえちゃんとまなかちゃんが動画で撮影してくれる中で、待ち受け箱の設置を行ったのです。

 軽トラックの荷台には、待ち受け箱の設置に必要な道具が積まれています。
 お父さんが、軽トラックの前で、どんな道具を使うか、紹介してくださいました。

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 日本ミツバチが待ち受け箱内に出入りする箇所は「巣門」と呼ばれます。
 1月に、木材で四角形の巣門を作ったのですが、お父さんが、丸太をくり抜いた巣門を作ると、より自然の素材に近くなり、ミツバチが入りやすくなるのではないか、と教えてくださいました。

 須原さんが2月に、30個の丸太をチェーンソーで40~50㎝ほどの高さに切り、丸太の側面に、ミツバチが出入りできる巣門を作ってくださいました。

 他にも、ミツバチが産卵・育児や蜂蜜を貯える「巣脾」を作る時に使われる、「待ち箱」や、待ち箱の上に被せる蓋。そして、待ち受け箱の内部と外周に、日本ミツバチの誘引剤として塗る「排液」など……。私は、1つ1つの道具が好きで、とても大切なものに感じます。

 そんな道具類を、お父さんが解説してくださり、まえちゃん、まなかちゃんが動画で撮影してくれて、嬉しいスタートでした。

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 さて、その道具を夕の子桃畑まで運び、設置開始です。
 お父さんが「ミツバチは、石垣などの壁面を背にして待ち受け箱を設置すると、壁に沿ってミツバチが飛ぶ性質がある為、巣に入りやすくなる」と教えてくださいました。
 夕の子桃畑は、丁度、北側に石垣の塀があり、正面には桃の樹。巣門は、ミツバチが好む南に向くよう、置くことができる場所がありました。

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 お父さんとさくらちゃんが、水平器を用いて、巣門の丸太を設置してくださいました。

 すぐに丸太の位置が定まり、私は、待ち受け箱の内部に排液を塗りました。
 この排液は、ミツバチの巣クズを煮出して作ったもので、藤井先生が、作り方を教えてくださいました。排液は、蜂蜜とお酒が混ざった、甘い香りがします。
 排液を塗っている時、(ミツバチがこの匂いに気付いて、近づいて来てくれたら良いな……)と、楽しみに思います。

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 ミツバチが巣脾を作る「待ち箱」を2段重ね、ガムテープで隙間を塞ぎます。これは、ミツバチが巣内に光を嫌う性質がある為です。

 お父さんの丸太巣門の設置、ガムテープでの遮光をする手つきが速く、設置時間が短縮されました。
 さくらちゃんと設置していた時、丸太下の地面の草を刈ったり、丸太がぐらつかないよう、丸太の周辺に土を寄せたりしていました。
 お父さんは、草刈りや土寄せはせず、丸太を地面に置いて揺らし、水平を確認されていました。

 また、ガムテープで4辺を固定する際、お父さんは一度もテープを切らず、一巻きで固定しました。無駄なく、やり直しをせず、一度で決める。お父さんのように、綺麗に、潔く、速く作業をするよう、日々心掛けたい、と思いました。

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 お父さんに、待ち受け箱の制作や設置について、都度アドバイスをいただいてきましたが、今日は、お父さんが現地まで実際に来られ、待ち受け箱の設置を一緒にしてくださったことが、とても嬉しかったです。

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 夕の子桃畑の上には、夕の子畑があります。この畑では春はジャガイモ栽培を行う予定ですが、この夕の子畑の西側と北側の畦にも、待ち受け箱を2箱、設置をしました。
 この2箱は、待ち受け箱の背面に木々が立ち、風から巣箱を守ってくれて、きっとミツバチも、安心して気に入ってくれるのではないかな、と思います。

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 動画撮影の際、お父さんがさくらちゃんに質問し、さくらちゃんが答えて行く形で、撮影をしました。
質問は、「日本ミツバチが巣を作る場所として好む環境は?」
「待ち箱は、今は2段構えで設置しているが、今後、何段まで増やす予定か?」
「スズメバチトラップの作り方、その効果について」
「今回設置した待ち受け箱に、ミツバチが入る確率は何パーセントだと思うか?」……等々。

 動画を通して、様々な人達に、なのはなファミリーを知ってもらうと共に、待ち受け箱の姿や、設置する様子を観ていただけることが、本当に嬉しいです。

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 お父さんとの動画撮影を終えた後、さくらちゃんと引き続き、栗林とデュランディ畑、そして山畑の3か所に、待ち受け箱を設置しました。

 ディランディ畑は、南東方向に向かって、畑が3段に連なっています。
 一番下段の畑の目の前には、池があります。2段目の畑の畦際の溝に水が溜まり、ミツバチが水を飲みやすそうだな……、と思いました。

 西側には木々がそびえ、西日を遮ってくれそうです。巣門の先は視界が開けていて、ミツバチが気持ち良く、巣から飛んで行ったり帰って来られる。
 「ここはミツバチが、きっと気に入ってくれるね……!」と、さくらちゃんと笑顔で言いました。

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 ディランディ畑に、3箱の設置を終えた頃、丁度17時のチャイムが鳴りました。
その後、最後の1箱を山畑に設置し、無事に今日、30箱全ての設置が完了しました。

 私は、この度ミツバチの飼育に向けて、待ち受け箱の制作や設置作業に携わっていくなかで、さくらちゃんと、秘密基地を次々に作っていくような、緊張と、楽しさを、いっぱいに感じてきました。

 さくらちゃんと、どこに待ち受け箱を設置しようか案を出し、実際にその場所に行ったこと。
 地面にしゃがんで(ミツバチは、ここをどう感じるかな……?)と思いながら景色を眺めたり、背後の木々や、ブロック塀に守られる安心感を確かめた時のことを、1箱1箱設置する度に思い出しました。
 1箱設置する度に、(よし、できたぞ!)という嬉しさがこみ上げたり、(どうか、気に入ってくれますように)と祈る気持ち。ミツバチに会える時が、待ち遠しい気持ちが湧きました。

 これから、外気温が15℃を超える、暖かな陽気が増えてくると思います。
現在、九州地方では数件、日本ミツバチの分蜂が始まっているそうです。
勝央町でも、ミツバチの分蜂が始まる日がもうすぐ来ることに、緊張と楽しみな気持ちが入り交ざっています。

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 設置した待ち受け箱の総数の内、3割が入ったら成功、と言われています。
 今回、私達は30箱設置しましたが、その内7箱入ったら成功。
 10箱入ったら、大成功と目標を決めています。

 スズメバチトラップの設置や、定期的に、待ち受け箱に排液を塗り足し、誘引効果を出すなど、今後も待ち受け箱の様子を見ながら、ミツバチに出会える日を心待ちに、作業を進めていきたいです。

(さとえ)