「みんなのための私」 えつこ

3月3日

 お父さん、お母さん、昨日はお話をてくださりありがとうございます。お父さんとお母さんは、悪いところも良いところもひっくるめて理解してくださっているのだと感じました。

 私は勘違いしていました。私は頭が悪いから、能力が低いから、なのはなの子失格。もっと賢くならなくては、平均的に全部できるようにならなくてはいけないと、思っていました。そもそもその考え方が間違っていました。

 お母さんが「トロンボーンに向かうときのえっちゃんでいたらいいんだよ」と話してくださいました。何回も言ってくださる言葉が、そのとき、ずしいんと心に響きました。
 私は、トロンボーンはそんなに上手いわけではないけれど、トロンボーンがたまらなく大好きで、アンサンブルや全体演奏でトロンボーンを吹いているとき、一緒に演奏しているみんなのことも大好きだし、トロンボーンを吹く自分自身のことも、肯定しています。どんな精神状態であろうと、トロンボーンを吹くと、安心します。というより、自分がどうかとか、トロンボーンを吹いているときはあんまり考えていなくて、ただただ理想の音を求めることが楽しくて、幸せだ!という気持ちでいます。そういうところが単純ばかなのかもしれませんが、そんな単純ばかな自分が嫌いじゃないです。

 お母さんが「みんなはそういうえっちゃんが好きなんだよ」と話してくださったとき、思わず泣いてしまいました。私は頭は悪いし、単純ばかだし、気がきかないし、不器用だし、でも、良くありたいという気持ちはしっかりと持っています。そんなに自分を否定しなくても良いんだと思いました。
 みんなは私がどんな人かわかった上で、良いところも悪いところもひっくるめて受け入れてくれているのだと気がつきました。それなのに、私が私を否定して落ち込んでいたら、みんなに対して失礼だと思いました。私はみんなのために、明るく楽観的な私でいます。

 私は単純すぎて、すぐにあぐらをかいてしまうので、そのことを話したら、お母さんが、「あぐらをかいてたら教えてあげるよ」と話してくださいました。自分を認めて、でもあぐらはかかずに、謙虚な気持ちで成長します。

 また、なおちゃんやひろちゃんのことを例にあげて話してくださいました。コンサートで役者をするなおちゃんの姿、ただ舞台に立つだけで存在感のあるひろちゃんの姿が思い浮かびました。コンサートだけでなく、台所でみんなのために動く、なおちゃんやひろちゃんの姿が思い浮かびました。また、話には出てこなかったけれど、なっちゃんのことも思いました。

 みんなが喜ぶようにと、利他心を持って、自分の力をみんなのために使う姿を、尊敬しています。私もそんなふうになりたいです。

 お父さん、お母さん、みんなに、心配をかけてしまって、とても申しわけなかったです。甘えてしまったこと、恥ずかしく思っています。

 なっちゃんが、「お昼ご飯あったかいうちに食べたら良いよ。サツマイモご飯美味しくたけたんだ」と言ってくれて、みんなも、変わらずに接してくれて、みんなが私に怒っているというのは、認識の歪みだったんだと思いました。本当に、みんなのために、明るい私でいようと思いました。謙虚な気持ちを忘れずに、成長します。

 単純ばかな私ですが、トロンボーンを吹いてるみたいな、楽しく明るいみんなのための私でいます。