「自分を材料にして」 ほのか

2月28日

 今日で2月が終わりで、明日から3月になるなんて信じられないくらい毎日が過ぎるのが早くて、充実しています。そして、一週間が過ぎていくのもあっという間でした。

 今朝の朝食当番では、先週よりも、お味噌汁の豆腐を綺麗に切ることができました。
 火の付け方もさとえちゃんと一緒に確認させてもらって、慎重に行いました。
 私は明日もまちちゃんの代わりで入らせてもらうのですが、私の中で、どんどんヘルプに入って、回数を重ねて慣れたい、上達したい気持ちと、あまり慣れていないくせにでしゃばりなんじゃないかという被害感情の気持ちがあります。
 それをまちちゃんに言うと、「誰でも最初の時はあったし、あたしはそうは全然思わないよ。代わってくれることがすごく嬉しいし、ありがたいと思う」と話してくれました。
 私はまちちゃんのことがすごく好きで、いつも頼りにさせてもらっていて、まちちゃんのためならどんなことでもやりたいと思うので、他の誰にどう思われたとしても、代わりをやろう、と思いました。ただし、まえちゃんが教えてくれたこと、足下を見て、一番簡単なこと、掃除、汚れ仕事から買って出てやる、下積みをする、ということを胸に刻んで、忘れないようにします。

 今日の作業は、一日桃の摘雷に入らせてもらいました。
 今日の午後から晴れてきて、空気の香りが、冬の香りから春の香りへ変わったことを感じました。昼食のコメントでお母さんが「今年の桃はどんな桃になるのか楽しみだ」というようなことを話されていて、私もとても興味深いなと思いました。

 頭の中でずっと桃の唄が流れていて、歌詞の言葉に改めて共感したり、桃の木となのはなのみんなが重なっていることを感じました。
 今日は、午前はどれみちゃんチーム、午後はふみちゃんチームでうたなちゃんと3人のトリオで進めさせてもらいました。
 あけみちゃんが、どれみちゃんやふみちゃんのスピード感を真似してできたら嬉しいと言ってくれて、二人の様子を観察したのですが、2人ともものすごく速くて、無駄な確認がなくて、手際が良い。プロの桃農家ではないのですが、本当に熟練者の風格そのものを身に纏っていました。

 私は今まで正確性を重視しがちだったので、スピードをだせずにいました。
 しかし、確認や考える時間を無くして、ふみちゃんたちのスピード感に寄せていきました。 
 あけみちゃんがセットしてくれる15分刻みのタイマーが、集中力のオンオフをつけてくれて、エネルギー切れすることなく楽しく作業することができました。

 最後に奥桃畑に移動したとき、「マジカルバナナ」ならぬ「マジカルピーチ」、いわゆる、連想ゲームをみんなでしました。罰ゲームになったゆうなちゃん、うたなちゃん、そなちゃんが桃への愛を叫んでくれました。そなちゃんはまだなのはなの桃を食べたことがないと聞いて、びっくりしました。なぜなら、ずっと一緒にいるような気がしていて、一緒に食べたと思っていたからです。

 みんなの桃への愛を聞いて、桃が待ち遠しい気持ちが高まって、更に楽しみになったなと思います。
 もうずっとやっていたいくらい外が明るくて、暖かくて、摘雷が楽しくて、心がのびのびしました。
 前回とはまた違う桃の作業の空気が、桃にどんな影響があるのか。どんな味になるのか楽しみだなと思います。みんなで今度桃の唄を歌いたいなと思いました。

 集合で、私の質問のひとつが、ほぼ意味のない質問、質問として成立していないと聞いたとき、そのときはショックだったのですが、すごく納得した瞬間でもありました。
 私は、自分で今の自分を評価したりすることがやめられなくて、でもそれをしてしまうと質問が無尽蔵に出てきて、自分でも混乱していました。
 そうではなくて、これからどうなっていくかという理想だけを持ってそれに近づいていけばいい、ただそれだけのことで、答えはひとつでした。
 私は、今の自分で合っているんだろうか、今の自分は誰かの迷惑になっていないだろうか、と、誰かの顔色をうかがうような不安が常につきまとっていました。
 しかし、お父さんのお話を聞いてから、自分で自分を分析して、良くしようとか、成長させようと思いすぎて、苦しくなっていたんだなと思いました。

 分析が好きでやってしまうのですが、それはほぼ、ジャグリングか今日のお父さんのお話のように意味のないことだとわかったので、今日からまずは1週間、自分の分析をせずに、日記にもそれを書かない、ということをやってみます。(ミーティングなど、やむを得ない場合は除いて)あ、これも分析に入るのでしょうか…。
 とにかく、自分から離れて過ごします。

 自分は手段であって、大事なのはその手段で何ができるか、ということを以前お父さんが話してくださいました。たとえば、苗床の研究をしているなつみちゃんとか、三味線が好きなまりのちゃんとか、ミツバチに唐辛子に一生懸命なさくらちゃんとか、目的をしっかりと持って向かっている人はみんな自分という手段に拘っていないと思いました。
 私もそのようになりたいです。何か自分に一つ、自分ならではのものを見つけて、それを極めていきたいと思いました。

 何かスケールの大きい物でなくても、今楽しいと感じている、洗いや、キーボードを弾くこと、シスターの時間、など、今自分に与えられている役割をレベルアップさせていく、ということもできることなのかなと思いました。

 明日は土日でりゅうさんやお仕事組さんがいてくださるのが嬉しいです。
 もし行けたら、土曜日のソフトバレーを見学しにいきたいなと思っています。
 明日もがんばります。