「美味しいなあ」
お父さんとお母さんが、皆と作ったパンを召し上がっている姿が凄く幸せそうで、見ている私まで幸せになってしまうような、そんな日でした。
お母さんの誕生日会のパン作り大会がありました。
単純に言うと、お母さんの大好きなメロンパンと、お母さんへの愛情を表したコッペパンを焼いて、一つのプレートを作成する、というものです。
八チームに分かれて、当日までに、各チームごとにプレート・ティーカップ・飾り決めなどを進めました。また、お誕生日会の前日の午後に、家庭科室へ集まり、材料の計量を行ないました。
以前からパンを作ることの多かった私は今回、アドバイザーにして頂き、各チームから様々な質問をいただいて、人生においてこんなにいろんな人に必要としてもらえるそんな空間が初めてで、とても気持ちが高まりました。
当日は各チームからタイムキーパーさんを決めておき、定刻通りにパン作りが進むよう、生地作りを朝食前に始めました。
ふわふわでもちもちで可愛いパン生地を扱うのはとても癒されて、どのチームも家庭科室・台所は笑顔で溢れていました。
発酵が終わったかなという時間に生地の様子を見に行くと、ふんわり膨れ上がっていて胸が高まりました。
ガス抜き、丸め、成型、と順調に進めていき二次発酵までたどり着きました。
決めておいた順番通り、チームごとに成型したパン生地を鉄板に並べていき、どんどんパンが焼かれると、厨房からは焼き立てのパンのいい香りが!!
「いい香り!」
「もう、これはパン屋さんだ!」
そんなワクワクした気持ちがどこまでも広がっていることを感じて、食べていなくてもこんなに幸せな気持ちになってしまう、パン作りは人を幸せにしてくれる特別なものだと感じました。
家庭科室で、早速パンのトッピング・盛り付けです。
今回はトッピングにイチジクジャム、ブルーベリージャムなどなのはな産のジャム各種、ホイップ・チョコホイップ、りゅうさんがお土産で買ってくださっていたピーナッツバター、黒ゴマスプレッドなどを使うことができました。その組み合わせもチームによって違い、同じレシピといえど、完成形はよりどりみどりです。
食堂に全チームのパンが並べられていき、パン屋さんさながらの光景は感動的で、一週間経って記事を書いている今でもはっきりと目に浮かび、忘れられません。
ほしちゃんが作成してくれた「Nanohana bakery」の看板も飾られていて、本当に可愛らしいパン屋さんのような雰囲気で、幸せな暖かい空気、そしてなによりパンのいい香りが食堂いっぱいに立ち込めていました。
■コンテスト結果発表!
お父さん・お母さんに、各チームのプレートのプレゼンテーションを聞いてもらい、試食していただきました。
どのチームも高得点! どころかほぼ満点で、どのチームのパンもすごくおいしい、良くできている。と良いお言葉がきけて、すごくほっとしました。
中でも、お父さんが褒めていたのはスモモジャムとチョコホイップを組み合わせたチーム!
意外な組み合わせかと思いきや相性が抜群だったようで、そんな手があったのかと思いました。
そして、もう時刻は十四時をまわっていました。お腹もかなりすいてきて、いよいよ焼いたパンを皆で食べよう! ということで、配膳がスタート。副菜にはドレッシングで和えた大根サラダと、白菜やウインナーなど具だくさんのクリーミーなポトフです。
そしてそして、主食はお待ちかねのコッペパンと、メロンパン。
まずメロンパンを一口パクリと食べると、クッキー部分の甘い香りがふわっと鼻に、小麦のほんのりとした甘みが口いっぱいに広がり、思わず笑みがこぼれました。
いつも通りコメントを回していくと、「今まで食べたパンで一番おいしい!」あゆみちゃんのお子さんであるたけひろ君・たいち君も思わず両手に抱えて食べているようで、心がとても和やかになりました。
そしてお待ちかねの、金賞・銀賞・銅賞、そしてメロンパン部門、コッペパン部門での結果発表。
ちさとちゃんチームのメロンパンはまさにお母さん好みの理想のメロンパンでした!!
そしてひろちゃんチームのコッペパンは、まるでパン屋さんのパンのようだったと!
ひろちゃんチームであった自分はそんなに褒めて頂いて、気を遣って少し派手に褒めてくださっているのかなと疑いそうになりましたが、プラスなお言葉を頂けたことに大きな喜び・達成感がありました。
そして印象的だったのは、まえちゃんチームのメロンパンがなぜか果実のメロンの味がしたということです。
チームの皆に詳しく聞くと、「たくさん生地を練ったからかな?」「あやちゃんが一生懸命練った!」「練っているとどんどん手に吸収されて気づいたらクッキー生地がどんどんなくなっていった」
そんなプチハプニングもあったようで、話をきけて楽しかったです。
■お母さんクイズ
昼食を終えて、次はお母さんのクイズコーナーです。
「豪華景品もあります!」そんなあゆちゃんの一声に皆の目の色が変わります。
「お母さんの昔乗っていた車はどれでしょう」
「お母さんに当てはまらないのは、これらのうちどれでしょう」
「お母さんは昔あることをなおちゃんに言いました、どんなことを思っていたでしょう」
計十四問の問題が出題され、一問正解するごとに一ポイント獲得できる。というルールです。
なのはなファミリーを長く知っている人ほど有利だ! 自分は自信がないな……と思いつつも、同じチームには、まなかちゃん・さやねちゃん・ひろちゃん、となんとも強そうなメンバーが勢ぞろいです。これは皆の力を借りて、景品獲得間違いなし。
そんな自分の欲張りな発想を神様に見られていたのか、あまり正解できず。
眉間にしわを寄せ、頭を抱え、必死に頭をめぐらせて考えながらも……チームのみんなは少し悲しげなムードに。
こちらも優勝したのは、まえちゃんチーム、お楽しみのお母さんから豪華景品の贈答タイムです。
今回のパン作り大会。とても楽しい時間が過ごせて、そして美味しいパンが食べられて、幸せをいっぱい感じられる一生忘れたくない最高の日になりました。