【2月号⑥】「ペアで全力、白大豆選別選手権!」 ほのか

 
 さあ始まりました。なのはな白大豆選別選手権! 

  今回エントリーしたのは、うなぎ取り畑出身、白大豆さんと、コミュニティ畑出身、白大豆さんです。

  味噌づくりが間近に迫った次期。味噌用となる「味噌」部門と、来年の子孫繁栄を願う「種」部門。食卓でおいしくいただく「調理」部門。

  ごみ、クズ豆を取った後、この部門に分けていきます。

  「味噌」部門に入ることができる大豆は、汚れやシミがほぼ無く、白大豆のクリーム色に染まった健康的な豆です。

  豆が欠けていたり、割れていたりしても大丈夫。なぜなら味噌にするとき茹で、ミートチョッパーで潰すからです。

 ■最上級の種

  続いて、難関の「種」部門。

  最上級の品質を誇る「種」部門に選ばれし豆たちは、来年の白大豆の種として畑に撒かれます。

  他の豆より、大きい。形が丸い。健康的なクリーム色である。という条件を満たすトップクラスの豆のみ、種に選ぶことができます。

 
 
 そして「調理」部門。食卓に登場するのは、この部門の豆たちです。

  割合的に、味噌用が七割、種が一〜二割、調理用が一割程度になると、それぞれの目標キロ数を達成できると、計算してくれたちさとちゃんが教えてくれました。

  それぞれの部門の部屋(豆腐パック)を用意して、トレーに広がる豆たちを選別していきます。

  リビングの長机を囲って、大人数で一斉に取り掛かる選別の光景は、なのはなの冬の風物詩です。外は寒いのですが、この時期のリビングはいつも活気ある白熱した空気で満たされています。

  今年も、その季節がやってきました。

  向かい合った人とペアになり、一カップを十三分以内に終える目標で取り掛かりました。私はそなちゃんとペアになり、お互いに基準を確認しながら進めました。

  私は白大豆の選別は久しぶりで、はじめはスピードを意識することができず、時間内に終えることができませんでした。

  
 
 隣の席の、ほしちゃんとまちちゃんはものすごいスピードで進んでいました。

「ペアで協力して終わらせる達成感……これは誰しもが味わいたい経験。その達成感を、そなちゃんにも味わってほしい……!」

  ものすごい勢いでスピードアップしました。片手ずつ豆をつかんでいた手を、両手にしました。すると二倍の速さで進んでいき、あっという間に一カップを終え、また次のカップへと移りました。

  最終的には十三分で二カップ半ほどの量の豆を選別することができるようになりました。それが多人数の手でなされれば、あっという間に選別作業が進みます。

  ただ楽しいだけでなく、目標を達成しながら進めることができる、選別の作業はとても楽しいです。

  今年の豆も美味しい味噌になったらいいなと思います。