2月16日(日)「傷の癒やしのミーティング、スタート」

2月16日のなのはな

 今日から、傷の癒しのミーティングが始まりました。摂食障害のもととなった心の傷と向き合う、およそ1か月かけて行うロングミーティングで、お父さんのお話を聞いたり、グループで集まったりして、みんなと一緒に摂食障害からの回復に向かいます。

 第1回でお父さんが話してくださった、たくさんのお話の中でも、摂食障害とはどんな病気か、どんな症状が出るのか、摂食障害と社会構造の関係のお話が特に心に残りました。
 過食嘔吐、拒食などの一般的に知られている摂食障害の症状の他にも、自己否定、被害感情、認識の歪みなどの心の傷から来る症状めいた気持ちを教えていただきました。お父さんが詳しいエピソード(自己否定や自傷行為などの時の摂食障害の人の気持ち)を交えて、話してくださったのですが、そのエピソード全てが自分のことを話してもらっているような、私の心の中が見えているのではないかと思うくらい、自分のことのようでした。

 

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 自分だけは愛されないという気持ち、自分の顔が醜くて鏡を見ては泣いてしまう、自分で切った体から血が流れていると安心する、きっと摂食障害の人は私と同じような気持ちを持っている方が多いと思います。改めて、私は本当に摂食障害なのだと思いました。

 ミーティング中、私はお父さんに深く理解していただいていることを感じました。お話の中が全て自分と繋がって、幼いころから抱いていた気持ちをそのまま言ってくださっていて、こんなにも摂食障害の人の気持ち、私の痛みを分かってくれる人がいるなんてと思い、何度も涙が出そうになりました。一緒にミーティングを受けていたみんなも同じように思っていたのではないかなと思います。

 特に心に残っているお話の中に、時代の変化をふまえての摂食障害についてのお話がありました。お父さんの世代のときの社会構造を、お父さん自身の経験、お父さんの受けた心の傷から話してくださって、とても分かりやすく、今までよりもスッと深く理解できました。

 また、今の時代はSNSが普及し、情報が渦巻く世の中で、何が正しい情報なのか判断がつけられず、精神病になりやすいけれど治りにくい時代になっているということにぞっとしました。こんな恐ろしい病気になりやすい社会なんて、苦しいだけでしかないと感じます。そんな社会を変えるために、行動していかなくてはいけないと強く思いました。

 

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 お父さんのお話の後に、作文書きの時間をもらいました。摂食障害がどんな病気で、どんな症状が出るか、自分の体験などを含めて書いたり、摂食障害が治らなかったらどんな結末を迎えることになるか、病気を治すにあたっての心構えを書いたり、自分の思うこと全てを書く時間がいただけて本当にありがたくて嬉しかったです。

 ペアやグループが発表されて、ペアと向かい合わせになって作文を書く時間は凄く安心しました。これからこのメンバーと信頼関係を作っていくのだと思うと嬉しい気持ちでいっぱいです。まだ作文の回し読みやOMTなどはしていないですが、自分の苦しかった出来事を深く受け止めてくれると思う仲間たちとグループになれて、一緒に回復をしていくのだと思うと、すでに心の苦しさが救われるような感覚がしました。

 

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〈これからみんなで書いた作文などを共有しあうためのUSBメモリスティック。チームの色に分かれている様子は宝箱のようで嬉しくなりました〉

 

 私は摂食障害が治らなかったら迎える先は死だと感じています。いつ死を迎えるかは分からないけれど、必ずどこかで限界が来ると自分のなのはなに来る前の状態からそう思いました。もし、生きられていたとしても、その人生はまるで地獄の世界にいるようだと思います。
 私はなのはなに来ていなかったら、絶対に死んでいました。死にたくないという思いもなく、ただ毎日、お願いだから死なせてほしいと願っていました。
 普通に生きられる人からは想像もつかないほどの心の痛み、欠落を抱えながら人生を送っていくことは本当に辛すぎて、耐えがたいのではないかなと思います。きっと私は仮に社会に出れたとしても、どこかで挫折していました。

 

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〈花壇ではクロッカスの華が咲いています〉

 

 同じように心に傷を負って苦しんでいる、まだ見ぬ誰かのために治っていきたいです。私も治ることができたよと伝えたり、私と同じような症状を持っている人に対して、私はこう治っていったよ、こう症状を消していったよと伝えたりできるようにしっかりと向き合いたいです。
 自分の心、身体、体験を全て材料にして、みんなと共有し、みんなで一緒に回復していきたいなと思います。

(あや)

 

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フルマラソンへ向けたトレーニングやランニング、米糀づくり、そして夜の勝央町三味線教室への参加、しょうおう町民音楽祭へ向けたバンドの合わせなどの活動も、みんなで行なった1日でした。