「糀室へ、ゆきんこちゃん」 ももか

2月9日

○早朝から味噌作り

 朝起きてお米の水切りから始まり、午前中にはいよいよ蒸米からの種付きをしました。
 水切りは、ゆうなちゃんとペアでしたのですが、2人で慎重にお米をこぼさないように、傾け、ざるに移し。そして2つのざるの中が、目検討や持ってみての重みで、均等になるようにしました。
 これまで私は味噌作りの経験をしてはいますが、これまで朝寝てしまっていたのでしょうか……水切りは初めてで、ゆうなちゃんと同じくドキドキ……5升と水が入った樽は、ずっしり。2人で力を合わせて、慎重に移すのですが。傾け過ぎては、一気に米がなだれ、こぼれてしまう危険がある。けど傾けなければ永遠に移せない。ちょうどよい加減を2人で見つけて、移して………プチハプニングやひやひやする瞬間もあり、終始緊張もあったけれど、ゆうなちゃんの反応が1回1回可愛くて、家庭科室中が朝から温かい空気で満ちていました。

○種付け

 そして朝食後、家庭科室で運動会が始まりました。ゆうなちゃんとそなちゃんと私で、イメージトレーニング。お米が来たら、しゃもじで広げる人。うちわであおぐ人。そして……。イメージトレーニングも本気でやってくれる2人、そしてイメージトレーニングが終われば、2人とも屈伸や手首足首を回したりと準備体操を始め、ワクワクと緊張とやる気に満ちた2人の姿から、とってもも嬉しい気持ちになったし、私も一段とワクワクややる気にさせてもらいました。

「あと30秒でいきまーす!」そんな声が上がりました。いよいよです。なるちゃんとちさとちゃんが熟練の技で、本当にベストの蒸し加減であり、そしてベストタイミングで、次から次へとお米を蒸してくれました。

 種付け台へお米を広げ、しゃもじで広げて、同時にうちわで扇ぎ、さまします。42度くらいになったら、木の台へ移し、ひろこちゃんとしなこちゃんが、これもまた熟練された手さばきで糀菌を振ってくれました。

 種付けの中で特に印象に残ったのは、ここでもまた、ゆうなちゃん。うちわ扇ぎが全力! 全身を使って一生懸命にあおいでくれていて、隣の種付け台まで大きな風を感じる程、風を起こしてくれていました。どこまでも全力な姿が本当に綺麗でかっこよかったです。それに、やっているゆうなちゃんがとっても笑顔で、楽しんでいて、みんなゆうなちゃんの姿に笑顔ほっこり。みんなとわいわい明るい空気の中の種付け、みんなの笑顔と、種付けがとっても楽しかったです。

○糀は1人では歩けない

 ひろこちゃんが話してくれました。
「糀たちは1人であるけないんだ。手を繋いで、みんなで育っていくんだ。だから、ぎゅっとしてあげよう」
 糀箱の中で誰も一人にならないように、ぎゅっとしてあげて………一人では歩けない、みんながいるから歩ける。そして成長できる。糀と私たちは繋がる部分がたくさんあるなと感じました。そして糀から吸収できるところがある。私があなたで、あなたが私、いつだってお互い様の関係で、特別なんて無い。個性もへったくれもない、みんなの中に埋もれて、誰が誰だか分からない。けれど、一粒一粒がとっても大切で欠かせない存在で。そんな糀たちが集まっているから、とっても綺麗で、尊さがあるのかな、と感じました。糀を見習って、糀作りをさせてもらう中で、いっぱい吸収したいです。

○糀室へ、ゆきんこちゃん

 種つけをされた糀たちは糀室の中へ。「いってらっしゃい! よろしくね!」
 この子たちの名前は、『ゆきんこちゃん』とっても可愛らしい名前は、なるちゃんが付けてくれました。名前には、「雪のように真っ白に育ってね」という思いも込められています。ゆきんこちゃんたちは耳を持っていて、私たちの声を聞いています。いっぱい嬉しい、あったかい、言葉がけと気持ちでいて、由来のように真っ白く、そして美味しい糀に育ってくれますように。

 明日は気がつけは月曜日。明日は明日で精一杯頑張りたいです! そしてみんなと糀の元へ駆け付けます!
 読んで下さってありがとうございました。おやすみなさい。