
2月9日のなのはな
真っ白な田畑、真っ白な空。そこに浮かび上がる、明るく輝いたお月さま?
いやいや、お月さまではありません。晩白柚です。
一面の雪景色をガラリと南国の景色に変えてしまうくらい、明るくて色鮮やかな黄色に光る晩白柚。
寒さに負けず、暑さにも負けず、この半年間、吉畑手前ハウスの中で静かに、でも確実に大きくなり、色を付けてきました。
今朝はすにたちゃん、みつきちゃん、うたなちゃんが一緒に来てくれて、晩白柚の収穫をしました。
晩白柚と聞いて、ピンと来ない方も多いかと思いますが、晩白柚は名前の通り、台湾語で「果肉が白いみかん」という意味の「白柚(ぺいゆ)」と柑橘類の中で一番、収穫する時期が遅いということから、この名前が付けられました。
晩白柚はもともと、マレー半島付近で栽培されていた果樹で、日本に大正時代に、ベトナムや台湾を経由して伝わってきたと言われており、日本では気候が温暖な久嘉元や鹿児島などで多く栽培されています。
そんな晩白柚がなぜ、岡山のこの、雪が降り積もる寒い時期、収穫できるのか。
それは、盛男おじいちゃんが「ハウスの中だったら、晩白柚が育つと思うんだ」と言って、この晩白柚を日当たりのいい吉畑手前ハウスに植え付けてくださったからです。
現在、晩白柚は5歳になり、今年で実をつけて3年目となりました。
まだ、小さいと思っていた晩白柚もいつの間にか、私の背丈を超えています。
昨年の春に剪定を強めに行ない、新たな新芽がたくさん出たこともあり、今回は1本で20玉の実をつけました。
待ちに待った、晩白柚の収穫。1年の中でも、私はこの日を楽しみにしています。
「パチッ」
剪定ばさみで晩白柚のヘタの部分の枝を切ると、「ドスン」と音を立てて、私の手の中に晩白柚がコロリ。
その、ずっしりとした重みと、晩白柚特有の爽やかな酸味と甘みのある香りに胸がいっぱいになりました。
今回、一緒に収穫に来てくれた3人は、晩白柚を収穫するのが初めてで、収穫した時は3人とも、同じ反応でした。
「わぁ、重い!」
そう、目を輝かせて嬉しそうに、収穫した晩白柚を見せてくれる3人の笑顔に嬉しくなりました。
なのはなファミリーの晩白柚は毎年、5月に花を咲かせます。その時から半年以上、ハウスの中で日々、少しずつ大きく膨らんでいった晩白柚の実。
改めてその成長を感じると、とても考え深く、私も晩白柚のように日々、ほんの少しずつでいいから確実に、前向きな方へと成長し続けたいと感じます。
今回、収穫できた晩白柚の中で、一番大きなものは、直径27センチ、重量2,300グラムでした。
私の顔よりも大きな晩白柚。見ているだけで、周りの人を明るい気持ちにさせてくれる黄色い晩白柚。
一度手に持ったら、離したくないくらい、晩白柚は可愛くて、立派で、愛おしいです。
真っ白な雪に、真っ黄色の晩白柚。
収穫した晩白柚は、1週間ほど追熟させたのちに、みんなと頂きます。また、食べられるのは果実だけではありません。
私は、晩白柚の皮を使って晩白柚ピールを作ることも、晩白柚栽培の中の1つの楽しみにしています。なのはなファミリーの中には、晩白柚ピールの虜という人も何人かいて、そのくらい、皮まで美味しく食べられる魅力的な晩白柚が、大好きです。
来年も、たくさんの美味しい実が収穫できますように……。
(ななほ)
***
チームカラーはオレンジ。元気でフレッシュなメンバーが揃うこのチームに似合う曲は『ワカワカ』だな、と個人的に思っています。このメンバーで糀を作れば、糀も勢いがあって元気に育ってくれそう。だけど、急な温度上昇には注意だ!
味噌作り2日目の朝は、雪景色。家庭科室が、雪の白さで反射して眩しい白い光で包まれます。蒸米するお米も反射した光でキラキラと粒が光っていて、これからの工程が上手くいきそうな予感がします。
朝食前から、糀を繁殖させるためのお米を蒸したり、お米に糀菌を種付けする準備をしました。朝食後からいよいよ、お米に糀菌を植え付けます。初めて糀作りをする、ゆうなちゃん、そなちゃんも「緊張しています」と話してくれました。その2人を見て、前回糀作りをしたことがあるももかちゃんが「イメージトレーニングをしよう!」と声を掛けてくれて、ももかちゃんとゆうなちゃんがうちわでお米を冷ます役、そなちゃんがお米をほぐす役でイメトレが始まりました。ゆうなちゃんもそなちゃんも嬉しそう。緊張が少しほぐれたようです。
お米を蒸すのは、ベテランのなるちゃんとちさとちゃんが担当します。蒸したお米は、外が固く、中が柔らかい蒸し上がりにします。糀作りで使うミルキークイーンは、モチモチとしたお米で、糀が繁殖しにくい。だから、普通のご飯とは違って固めに蒸していきます。なるちゃんとちさとちゃんが、お米の蒸し具合をお米をひねって判断します。「あと30秒蒸そう」その秒単位の判断をする2人の姿が格好良かったです。
蒸されたお米は種付け台に広げられ、40度ほどまでに冷ましていきます。蒸したてのお米の蒸気で目の前は真っ白。家庭科室ではない別世界に来たようです。
そなちゃんは両手にうちわを持って扇いで、ゆうなちゃんは腕を180度左右横に動かしながらうちわで広範囲を扇ぎます。2人とも全力です。
冷めたら、種付けで、糀菌をお米にまぶしていきます。糀菌は抹茶色の粉末になっていて、良く効きそうな色です。それをしなこちゃんとひろこちゃんがまんべんなく全体に広げます。この粉があの、真っ白でフワフワな糀になるのか、と思うとやっぱり不思議です。そして、そのあとはしっかりお米をもんで、糀菌がお米に繁殖しやすくさせます。お米の外側が固くて、お米が手にくっつかず、さすがなるちゃんとちさとちゃん。蒸し加減が絶妙で、糀菌が喜びそうだなと思いました。
このお米を糀箱の上でぎゅっとなまこ型にして、蒸しタオルをかけたら、糀の住まいとなる育苗機の中に入れていきます。
入れたと思ったら、すぐに蒸米できたお米が運ばれ、時間勝負で大忙し。うちわで糀を冷まして、冷めたら糀菌をまぶして、力を込めて揉んでいく! だんだん身体が熱くなっていきます。後から、ひろこちゃんが「体育会系の部活みたい」と一言。ここは味噌部!? と呼びたくなってしまうほど、活気があって私も部活をしているみたいに思えました。
「もうここから、糀には耳があるんだよ」
育苗箱に全ての糀を入れたとき、なるちゃんが話してくれました。糀にも自分にも優しい気持ちでいたいなと思いました。雪が降った日に生まれたこの糀たちは、雪んこちゃんと言います。真っ白でフワフワな糀になりますように。そういう願いが込められています。
見回りは2人組の4チームが1時間交替で行なっています。糀の温度上昇はゆっくり穏やか。38度以上にはならないように、21時半には35度目標で見ているのですが、じわじわゆっくり目標温度に近づいている、という感じです。次の手入れは、切り返し。21時半に始まります。糀箱の中はどうなっているのか? 早く見てみたい、ワクワクした気持ちがあります。あっ、もうすぐ、21時半になりそう。今から、手入れに行ってきます!
(ゆきな)
***
午後、作業発表の時間にあゆちゃんから、
「15時から17時まではゆったりモードにします」
という発表がありました。一瞬、ゆったりモードって何だろう? と思いましたが、何をしてもいい時間だということが分かりました。本を読んでもいいし、楽器練習をしてもいいし、遊んでもいいし……何をしようかなぁと考えていて、一番したいのは卓球だ、と決まりました。卓球をしたい人が他にもいないかなぁと思っていましたが、卓球台が見つけられなかったことと、バトミントンをしたい人が何人かいて、バトミントンも楽しそうだなぁと思い、入れてもらうことにしました。
ゆうなちゃん、すにちゃん、かのんちゃん、うたなちゃんがいて、みんなが快く仲間入りさせてくれて嬉しかったです。私は子供の頃は、時々バトミントンを楽しんでいました。でももうずいぶん長い間やってなかったので、動けるかどうか自信がありませんでしたが、やってみると凄く楽しくて、打ち合いが続くととても嬉しかったです。子どものようにはしゃいでしまいました。
2人対2人、2人対3人で試合をしたり、1対1でなるべく長く続けたりしました。やっぱり打てると楽しいです。すにちゃんとは最高で33回続けられました。本当は100回続けようと目標を決めていたのですが、なかなか難しいです。でも次回は100回目指して頑張りたいと思います。途中でみつきちゃんも加わってくれて嬉しかったです。すにちゃんや、うたなちゃんや、かのんちゃんはバトミントンの他に、一輪車に乗ったりしていましたが、私は怖くて挑戦できませんでした。でもみんながとても楽しそうで、器用に一輪車に乗っている姿を見ると、自分まで楽しい気持ちになりました。
その後は角踏みというかくれんぼをしたり、色鬼や線上鬼という鬼ごっこをしたり、すにちゃんがいろんな遊びを教えてくれて、みんなと遊べたことが嬉しかったです。
そして今日は雪がたくさん積もったので、かのんちゃんやゆうなちゃんがが雪合戦をしていて、私たちも一緒に雪遊びをしようと誘ってくれました。私も、雪が降ったら雪合戦と雪かきだけは絶対にしたい、と思っていたので喜んで行きました。でも朝はきれいだった雪が、この時間にはかなり溶けてべちゃべちゃ雪になっていて、雪合戦はちょっと難しいなぁということになり、かまくらを作ることにしました。
スコップやてみを使って雪を集めるのがとても楽しくて、腰が痛くなってきても楽しくて、いつまでもやっていられるなぁと思いました。大きな雪の山ができて、スコップで穴を掘ると、だんだんかまくららしくなってきて、わくわくしました。私はかまくらを作ったことがないので、かまくらってこうやって作るんだなぁと知ることができて嬉しかったです。みんなが本当に楽しそうにかまくらを作っているのを見ているのも嬉しかったし、自分も一緒に本気で楽しんでいることが本当に幸せだと思いました。
途中でさとえちゃんも参戦してくれて嬉しかったです。やっぱり人数が多いほど、楽しさを共有できる人が多いほど楽しさが増えるなぁと思いました。最後にかまくらの上に枝をさしたらとても可愛くなって、みんなで写真を撮った時間も嬉しかったです。
ABパターンが終わって、お仕事から帰ってきたえつこちゃんやかにちゃんにも、かまくらのことを話すと、もう一度一緒に写真撮影をしてくれました。かまくらに「ゆきみ かまこ」という名前をつけると、かまくらに一層愛着が湧いて幸せな気持ちになりました。
今日は本当に子どもに返ったような時間を過ごせて本当に楽しかったです。昨日もセブンブリッジで子どもに返ったようにはしゃいだのですが、今日もこんなに心からワクワクしたり楽しんだりすることができて本当に幸せだなぁと思いました。私は実はかなり子供っぽいのかもしれないなぁと思いました。でも子どもっぽくてもいいかなぁ、楽しいことは思いっきり楽しめばいいのだなぁと思い、これからもいろんなことを楽しんでいきたいなぁと思いました。
(のりこ)