1月7日のなのはな
今年、成人をむかえる5人のメンバーは、12日日曜日に開催される勝央成人式に出席するため、式当日に着る振り袖を選んでいただきました。
昨日からフォト撮影が始まり、ムービーを撮ってくれているグループや、撮影班が動き出しています。私たち新成人は、振り袖のほかに好きな衣裳を選んで、似合うメイクやヘアセットをしていただきながら、かにちゃんに写真を撮ってもらっています。
今日は成人式当日に着ていく振り袖選びということで、楽しみな気持ちと、緊張した気持ちで衣装室に入りました。
扉を開けると衣装部のひろこちゃんとつきちゃんが笑顔で迎えてくれて、とても暖かい気持ちになりました。
そこには色とりどりの振り袖がたくさん広げられていて、吸い込まれそうになるくらい綺麗な色に、古くからの日本の伝統や、人々が受け継いできた魂を感じました。
見れば見るほど繊細な着物の柄に、光の反射で見え方が変わる天女の羽衣のようなあわい銀色に色の織り込まれた帯もいくつか並んでいて、他の衣装とは際だって輝いているように見えました。
河上さんが、着物や、さまざまな色の帯の組み合わせを、私たちに当ててみてくださいました。
私は青色が好きなのでなんとなく振り袖は青系の色がいいなと思っていたのですが、今日実際に色とりどりの振り袖を見てみると、何色でもいいな、と思ってしまうくらいどの色の振り袖も素敵でした。
お父さんお母さんは、「ほのかはこれかな」といって、指さしたものはどちらも紫色で、お父さんは柄が少し大人っぽい規則的な模様の、絞りの振り袖。お母さんは華やかな花柄の、淡い部分と濃い部分のコントラストが印象的な振り袖でした。
「お父さんのほうは大人っぽすぎるよ」と、お母さんが強くおすすめしてくれた花柄の方を羽織らせていただくと、お父さんの笑顔が真っ先に飛び込んできました。「すごくいい。似合っているよ」と、本当に嬉しそうにほほえんでくださっていて、お母さんも「可愛いなあ!」と褒めてくださったのがすごく嬉しかったです。
自分ではどんな姿になっているのか見えなくてわからないけれど、私も、お父さんお母さんが選んでくださったこの振り袖がすごく好きだなと思いました。
この振り袖は京都の友禅染めのもので、すごく、持ちが良いものなのだとお母さんに教えていただきました。その貴重な、美しい振り袖を着て成人を迎えられることが本当にありがたくて、自分もその振り袖に見合う心と体をつくって、成人式当日を迎えようという気持ちになりました。
この振り袖に出会えたことは運命なのかな、と思います。
作った職人さんから、その振り袖を着てきた人たちの歴史の一部に、自分もなるのだと思うと、これから大人としてどう生きていくかという覚悟を問いただされるようでした。
たくさんの方に支えられて迎える成人式当日まで、感謝の気持ちと、大人としての自覚を忘れずに過ごしたいです。
(ほのか)
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桃の木にくっついて離れてくれないあやつ……。そう、カイガラムシ。
昨年の12月ごろから多人数で、桃の木のカイガラムシ落としをせっせと続けていましたが、石生の桃畑の桃の木のカイガラムシはかなり手強く、でもなるべく早く終わらせたい……。何か良い方法はないのかな……。
そんなみんなの気持ちをもとに、この日は、新たな試みをしました。
お父さんが、「動噴を使って、水圧でカイガラムシを落とせるのではないか」と教えてくれたことを、あけみちゃんが話してくれて、今日の午前の作業で、動噴を使ってのカイガラムシ落としを実験的に行ないました。
動噴を使って、花芽を落とさずにカイガラムシだけを落とすとしたら、どれくらいの水圧で落とせるのか、一本の木を終わらせるのにどのくらいの水を使うのか、など、明確に分かるように、弱めの水圧から始め、徐々に強くしていきます。いつもの防除のときの水圧では、まだついたばかりのカイガラムシは落とせるけれど、しっかりとこびりついているカイガラムシは落ちません。
でも、ほぼマックスの圧力に上げ、且つストレート状に噴霧してみると、なんと、カイガラムシが綺麗に取れていきます! テレビショッピングでよく見かける、高圧洗浄機で汚れを落としているあの光景と同じに見えて、どんどん落ちていくカイガラムシを見てすごく興奮しました。
噴霧しても花芽は落ちず、カイガラムシだけが取れて綺麗になっていくのが本当に嬉しかったです。それに、これなら1人~2人で作業ができて、作業効率もグンと良くなります。また、高いところや枝の上側の部分は、脚立に登って噴霧すると桃の木全体の害虫を退治できることも分かりました。
桃の栽培にまた一つ、新しい希望を感じた午前の作業でした。あけみちゃんと一緒にいろいろ試せて、とても楽しかったです。
(よしみ)
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制限時間は60分。この時間で、自分たちの頭の中にあるイメージを、形作らないといけない! 迷っている時間はないぞ。急げ!
月曜日にある新春紅白歌合戦。そこで使う衣裳を考案しました。私は『Stop This Flame』を歌うチーム。なのはな衣裳部屋に行くと、みつきちゃんが、今日できたという寸劇台本第一稿を見せてくれました。いつ、みつきちゃんは考えたの!? という驚きと、現実とかけ離れた中身の台本に驚きの連続。そして、みんなで考えついた衣裳も、普段は着ないような、色濃い衣裳となりました。
普段着を感じさせない、現実離れした衣裳がいいね。基本のカラーは赤。いろんなイメージを膨らませて、衣裳を選んでいきます。デコチュウや、セレブが着てそうな赤ベスト、半ズボン、ベレー帽などなど赤い色のものを探して、組み合わせて。1人ずつ衣裳を考えていったのですが、それぞれのキャラクターが濃いです。
私の衣裳はチームのみんなが考えてくれました。赤いメタリックのデコチュウはインパクトがあります。そこに、スズランの白いフサフサを付けて……。「いいね! いいね!」笑顔でみつきちゃんやなつみちゃん、つきちゃんが話してくれます。これは人間ではなくて、別の惑星の生き物になった気分。でも、鏡を見るのが、ちょっと恥ずかしいような。
でも、このチームのみんなは同じように人間から少し離れた衣裳で、もしかしたら、このキャラクターが好き! と思ってくれる人がいるような予感がします。
チームのみんなと考案の60分を思いっきり使って考えた時間は、笑いが止まらなかったり、1回作った形を崩してもう一度作り直したり、とその60分の中で色々あったのですが、こういう過程も私たちにとって、大切で愛おしい時間に感じます。
他のチームも一緒に考案をしていて、セーラー服を着たキラキラしたチームや、ウエディングドレスを連想させるような清楚な衣裳を考えるチームなど、それぞれチームで色が違います。紅白歌合戦に始めて参加する子もいて、着てみたい衣裳を着たときのキラキラとした表情が印象的で、こうやってみんなと考えて思いっきり遊べることが嬉しいなと思います。
この衣裳は、本番までは秘密です。私たちのチームはまだ寸劇と歌が決まっていなくて、決まったのは衣裳だけです。急ピッチで形を作っていくのですが、今、紅白のチームで日中や夜に集まれる時間が温かくて、嬉しいです。
(ゆきな)