【12月号⑤】「 コーラス練習で、心を動かされて」きく


  
 コーラスは次々と新しい曲が加わり、覚えるのは大変ですが、どの曲も本当にいい曲で、『I see fire 』と『why worry?』も、一度聞いただけで好きになりました。

 私は音楽が得意ではなく、音程をつかむのにすごく時間がかかります。

 アルトだけで練習している時は分かったつもりになっていても、全体で合わせるとソプラノにつられてしまい音が分からなくなります。自信のある所は大きな声で歌えるのですが、音を外しているなぁと思う所はほとんど声が出せません。

 音程を外さずにしっかりと大きな声で歌えるように練習したいと思います。どの曲もこの劇にぴったり、自分たちの気持ちにぴったりの曲に思えて本当に嬉しいです。

 コーラス練習をしていて、みんなの気持ちが一つになって歌えたなぁと思う時は、自分でもすごく感動してしまいます。教えてくれているまなかちゃんも満面の笑みで嬉しそうだし、みんなも満足そうなとてもいい表情をしていて、そういう時にすごく幸せに包まれた気分になります。

 コンサートでは劇がメンイだと初めは思っていましたが、劇にコーラスやダンスが加わることによって、何倍も何十倍も見ている人に訴えるものが強まるんだなぁと思い始めました。

 劇で演じている役者さんの気持ちに合わせて、みんなが気持ちを一つにするからこそ感動を与えることができるん  だと思うと、コーラスの重要さ、自分たちの責任の重さを感じます。

  

お父さんに発声の仕方を教えていただきました

  

 『I see fire 』も『why worry?』も振り付けがあります。振り付けをしながら歌うと、振り付けに一生懸命になって、コーラスがおろそかになってしまったり、コーラスに専念すると振り付けを間違えてしまったりして、まだまだ練習が足りないと思います。

 『I see fire』の振り付けは、あゆちゃんが情景や気持ちなどを教えてくれて、それを思い浮かべながらすると、涙が出てきそうな気持ちになってきます。『why worry?』の振り付けもユニークで元気が出るし、前向きな気持ちを表しているようで、踊っていてとても楽しいです。

 どの曲、どのダンスも同じなのですが、ただ上手に歌ったり上手に踊ったりすることが重要ではないんだなと分かりました。どんなに上手でも気持ちがこもっていなければ、感動を与えることはできません。コンサート練習を始めたころは、私は歌もダンスも凄く下手だし、こんな自分が舞台に立ってもいいのだろうか……、と思っていました。

 でもお父さんの書いて下さった脚本を、多くの人に伝えたいという気持ちはあります。自分の精一杯をやればいいんだと分かって、今は少しでもみんなと一つになれるように頑張りたいと思っています。