「たった一人の誰かの」 りの

12月25日

 今日はみんながたくさんお祝いしてくださって、本当にありがとうございます。
 みんなが私のいいところや好きなところをたくさん言ってくれて、そう思ってくれていたのかと思ったらとても嬉しく思いました。みんながコメントをしてくれるたびに私はあなたのここが好きですと言いたくなりました。本当に人生で一番幸せな日でした。

 今までたくさん迷惑をかけてしまって本当に申し訳なく思っています。自分は絶対に治るはずがないと思っていました。
 誰のことも信用できなかったし、人が嫌いで自分の世界にこもっているほうがよっぽど楽でした。
 そんな自分がいま、みんなのなかで楽しい嬉しいと思えていることが奇跡だと思います。きっと1年前の自分はそう思える日が来ると思っていなかったと思います。今まで教えてもらっても理解できなかったことがあったのですが、ようやく全部がつながって理解できるようになりました。

 今マックに行けて働けているのも、なのはなのおかげです。帰ってくる場所がある、温かくお帰りといってくれる場所がある。それは当り前じゃなくて、とても恵まれていると思います。マックで働くとなったときに、絶対に私は無理だと思いました。まともに働けたこともない。ましてや飲食店なんて無理だと思いました。でも実際に行ってみてとても楽しかったです。うまくいかないことがあって挫けたときに、あゆちゃんに相談したら、いつでも深く理解してくれたうえでアドバイスをくれました。うまく理解できないこともあったけど、時間がたってからパズルのピースがはまったみたいに理解できるようになったときに、視界が開けたような気がしてとても嬉しかったです。

 心から好きで信頼できる人はあゆちゃんです。私はあゆちゃんの存在にたくさんたくさん助けてもらいました。挫けそうなときにあゆちゃんがいままでくれた言葉を思い出すと、自然と頑張ろうと思えて、あゆちゃんの存在がとても大きかったです。
 ある日、あゆちゃんが、「もう、なのはなの子になったらいいんだよ」と言ってくれました。「ああ、そうか、私はもう、今まで苦しかった枠のなかで生きなくていいんだ。なのはなの子になって生きていけるんだ」と思ったら何も怖くなくなりました。その日から私の中で大きく変わった気がします。

 何かあったら絶対に助けるから、その言葉もその場限りじゃなくて本当のことなのだなと分かりました。どんなに大変な子がいても正気を捨ててでも私たちはみんなを守るんだよ、りのちゃんにもそういう人であってほしいといわれたことがあります。その時にあゆちゃんの強さを感じて本当に綺麗だなと思いました。あゆちゃんがそうどこまでも理想を持って生きているのに、今まで守ってほしい人になっていた自分がとても情けなく思いました。だから今は自分が大好きで信頼していてあこがれの人と同じ方向を向いて生きていこうと思いました。

 ずっと孤独で誰にも理解されなくて、まともに人間関係をとれなかった私にとって、みんなとコンサートに向かった日々だけでなく、日常のちょっとした話す時間、廊下ですれ違ったときに笑いかけたり、おはよう、おかえり、ありがとう、とか、すべてが私にとって宝物です。みんながくれた言葉が今でも私の頑張る糧になっていると思います。大好きなみんながいるから私は頑張ろうと思えます。

 今までは誰かに守ってほしかったです。自立できるはずがないし、自分はできない人間だからと思っていました。でもみんなのことが好きだなと思うようになってから、好きな人たちの役に立ちたい、喜ぶことをしたい、助けになりたい。そう思うようになりました。守ってもらう人でなく、仲間とともに戦い続ける人でありたい。仲間のためだったら命さえも惜しくない。仲間を守る人でありたい。そう思います。

 今まで、摂食障害になんてなりたくなかった。なんで私だけ……と思っていました。でももし私が摂食障害になっていなかったら、利己的な世の中でも平気で生きていける利己的な人間になっていたと思います。自分の欲のためなら他人を犠牲にしてもかまわない。そんな人間になるくらいなら摂食障害になってよかったと思いました。たった一人の誰かの悲しみや苦しみを深くまで理解して癒すことができる人になろう。よく生きたいと神様に誓ったこれから新たに生きていこうと思います。