ホール入り前の作文
このコンサートまでの練習期間で、一つの大きなの気づきは「何かを伝えたかったり、意欲的な空気を作りたいと思うのなら、誰よりも先に自分が行動して態度を示すことが大切なのだな」ということです。
今年はコーラス係になって、みんなのコーラスをまとめるリーダーとして動きました。
私はなのはなの音楽を全員で作っていると感じるこのコーラスが、本当に大好きです。
私がなのはなの演奏を好きになったのは、初めてのコンサートの時に、あゆちゃんがしてくれたコーラス練習の時間でした。
今年は、初めてコンサートを経験する子も多く、「私が感じたような、『仲間がいて本当によかった』と思えるような瞬間を少しでも感じやすくなる空気を、日々のコーラス練習の時間からも作っていきたい」そう意気込んで練習の期間が始まりました。
最初のコーラス練習の時に「まだコンサートを経験したことがない子を引っ張っていくつもりで、最初から大きな声で歌おう」と声を掛けました。
みんなが張り切って歌ってくれることがすごく嬉しかったです。みんなも同じように思ってくれていることが伝わってきました。
今年はクイーンの曲が多く、繰り返しの無い難しいメロディーが沢山ありました。
練習が進むにつれて、だんだんと壁が見えてきました。
ブレスアウェイも音入れをしてすぐは「どうしようか……」「もうこんな感じでやるしかないのかな」とすこし残念に思う気持ちがありました。
初めての子がいるから……とか、本当はもっとこうしたけど、あまり強く言えない。
他の曲も含めて、コーラス練習をするたびに自分の出来なさや、本当に感じてほしいコンサートの空気とは違うことに申し訳ない気持ちでいっぱいになっていました。
今思うと、リーダーをしながらも、受け身の姿勢があったのだなと思います。
最初の脚本が出来上がり、通しが何回か行われた後に、お父さんが、私たちの不真面目さに怒りました。
脚本の読み込みが足りなさすぎる。どうして今の時点で小道具が出来ていないのか。皆、自分の出番のところだけ見て、他のシーンはどうでもいいという気持ちじゃないのか。
それを聞いて、私も脚本の読み込みが足りなかった。これをもらった時の嬉しさや、気づいたこと、答えをそのままにして、脚本を踏まえての練習にしていなかった。私はコンサートをどんなものにしたい思っていたのか。どう感じるものにしたいのか。お父さんが見つけ出してくれた答えを、この「なんとなく」の雰囲気で見えなくしてしまっていたのだ。と思って本当に反省しました。そうお父さんに言わせてしまったことが、本当に情けなくて申し訳なくて悔しかったです。
真剣に向かうのも、諦めないのも、変わっていくのも、まず自分から率先してやっていこう。今上手くいかないことは、リーダーをしている自分が、強い希望を持っていないからだと思いました。
私はどこか、みんなの前に立って何か言うことや、皆の貴重な時間をいい時間に出来ないかもしれないという怖さがあったのだなと思いました。
大きな広い視野をもって、希望をもって、自分も成長しながらコーラスを猛特訓しようと思った時に、一気に壁になっていたものが開けて、脚本の主人公たちと一緒に歩きだせた瞬間だったなと思います。
それからのコーラス練習は、あゆちゃんやあけみちゃんたちの協力もあって、そこからぐんぐんと伸びていきました。
新しい子も「表情を見てもらえませんか?」とか「音の確認をしたいです」と声をかけてもらったり、どんどん意欲的になっていくのを感じて、本当に嬉しかったです。
コーラスだけでなく、演劇、ダンス、日々の生活にも、脚本からもらった答えをみんなが実践しようとしている空気が、古吉野にあることが、「ああコンサートらしいな」と思えるようになって、それもすごく幸せだなと思いました。
理想を求めすぎて、「自分が自分が」になってしまうこともある。ということに気が付いたことも、今回の練習をしていて発見したことでした。
あゆちゃんのコーラス練習を見ていて、こんなふうにみんなといい空気を作りながら、喜び合って成長していくんだ。と思いました。
自分が必死になりすぎて、周りが見えなくなったら元も子もないのだなと思います。
バランスを見て、その時の落としどころをきっちりみつけて、「いい時間だった」とみんなが思えるような練習時間でないと、次につながる練習にならないのだなと思ったことも、大きな気づきでした。
脚本の中で、あさぎたちが、子供たちを蝶へと変えていけるようなソーシャルフィールドを作ろう! といいます。
私たちの生まれた意味、それは本当にまだ見ぬ誰かのために生きていくことなんだなと思いました。あさぎたちのように、自分の苦しさや生きづらさを解決しようとして、未来のために今自分に出来ることを……と行動していくことが生きていく意味なのだなと思いました。
なのはなファミリーでこのソーシャルフィールドを本当に作っていけるんだ! と思うだけで、本当にやる気に満ち溢れた気持ちになります。楽しみで仕方がないです。
ソーシャルフィールドで、助け合いながら未来を作っていく仲間が増えて、どんどん出会いが増えていくのだと思うと希望でいっぱいになります。
昆虫たちや植物たちのように助け合っていくことは、自然なことなのだなと思いました。
生きていくのに、自然と協力することが必要だという事実も、自分が生きづらかったことにすごく納得がいくことでした。
摂食障害は、社会の歪みの中で生まれる病気だ、と分かっていたつもりだったのですが、今回の脚本を読んで、主人公たちの気持ちをなぞり共感することで、本当にそうだったのだなと分かりました。
当たり前の優しさがない、モラルがない環境で過ごしてきたことで、こんなふうに傷ついてきたのだなと思いました。
それを踏まえて、イモムシから蝶へと変態を遂げるという、利他心への切り替えがいかに大切かがよく分かりました。
豊かになった時代で「自分の周りさえよければいい」と思わせられるような育てられ方をして、蝶になって利他的に生きていきたい自分の心がどこにもいくことが出来なくなってしまったのだなと思います 。
私がなのはなファミリーで、「答えはひとつだよ」と誰もが本当に心に耳を傾けたら出てくる答えを真っすぐ形にすることを教えてもらって、苦しさから解放されたように、今の時代で上手く生きられない沢山の子供たちにも同じことを知ってほしいです。
私も自分の出来ることをして、本当に世界を変えていきたいなと思いました。
時間内に書き終われなかったです。
途中ですが提出します。