12月8日
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音楽合宿11弾が終わりました。
気が付けば体育館の窓の外は暗くなっていて、今回も飛ぶように時間が過ぎてしまいました。
もう、みんなでこの脚本で演じるのも、この曲を歌って踊るのも、回数が限られてきているのが、寂しく感じられるようになりました。
そのときに何を考えているのか、どんな表情をして、どんなリアクションや動きをするのか……。
主要役者のみんなで、あちこちに気持ちを届かせて、散りばめて、練習を何度も重ねてきたことで、思い入れがあるシーンへと変わっていきました。前までは、「うまく出来ない、難しい」と感じていたはずが、「ああ、やっぱりこのシーンが好きだなあ」と感じるようになっていた、ということもありました。
自分の気持ちをこれでもかと出すことは、やっぱりとても勇気がいるし、緊張もします。
けれど、なおちゃんややよいちゃん、そなちゃんが、同じような状況を一緒に居てくれて、舞台に立ってくれているから、わたしもこの舞台に居られる、立つことができている、と思えます。
セリフを客席に向かって伝えているみんなの背中が格好いいです。
そして、ともに顔を見合わせたときのみんなの表情が、とても綺麗です。
コンサートの第2部の山場と思っている、自分たちの心の内を話すシーンでは、アイコンタクトでバトンを回しています。それが、演技ではなくて、本当に気持ちまで回して、繋いでもらっているのを感じます。わたしの言葉が終わって、下を向いているとき、そなちゃんがこちらを見て、近づいてきてくれます。
その目に、いつも涙が出そうになります。そなちゃんが今までの自分の苦しさも、行き場のなかった寂しさや怒りも、全部汲んでくれている、そして、それに共感するように、そなちゃん自身の言葉を話してくれます。
このシーンが本当に繊細で、難しいけれど、1番自分にとっては大切なシーンだと思います。それはきっとほかのみんなも同じで、みんなで一緒に超えていけることが、本当に嬉しいです。
コンサートの本番が来る、最後の最後まで「どうかお客さんにすべて伝わりますように」という願いと、「自分たちはこうやって生きていきます」という決意をもって、頑張りたいです。