【12月号⑯】「その数、およそ「二千株」 セロリの季節がやって来た!」すにた

   
 今年の冬、新しく担当野菜とチームが決まり、私はやよいちゃん、まなかちゃんリーダーによるリーダーの一員となりました。冬野菜のセロリ、ニンニク、その他ナス、サトイモ、サツマイモが担当になりました。

 そしてチーム名は、セロリとニンニクの頭二文字をつなげて〝セロニン〟チームと決まりました! かわいらしいチーム名で、とても気に入っています!

 まずは、セロリの定植準備から、多人数での元肥入れ、畝立て、定植まで。
 大きなエルフ(一・五トントラック)から、みんなでバケツリレーをして、肥料をまきました。

 肥料に落ち葉たい肥を入れたこともあり、畝立てでは、土がさらさらとして上げやすく、やっていても気持ちがよくって、高畝になるようにみんなで意識しあえた時間がすごく印象に残っていて、楽しかったです。
  
 

 そのあとの作業では、かのんちゃんと一緒にハウスの畝均しもました。

 二人で、いつにも増して美意識を高く持ち、セロリにとってよい環境で育ってくれるよう、畝の上をまっ平らにしよう! と最初に声掛けをしてから、やりました。かのんちゃんも、畝均しをするのは初めてだったのですが、一生懸命クワを使って綺麗に均してくれて、それが、とてもうれしかったです。

 最後にハウスの畝を見ると、本当にきれいにまっ平らになっていて、二人で顔を見合わせて「グッジョーブ!!」と、やり切った顔で言い合えたことが、すごく楽しかったです。

■次から次へ

 定植は、大勢のみんなと、やよいちゃんリーダーによる活気のある空気で、流れ作業で進めました。苗を置いていく人、植え付ける人、水をやっていく人と、同じハウスでも、みんながそれぞれの役割を持って、同じ方向に向かって進んでいくことを感じられて、とてもうれしかったです。
  
  
 今年のセロリは、崖崩れ下ハウス四棟で、とても範囲は広いのですが、セロリがまとまって横に並んで植わっていくので、手入れや見回りもしやすいです。

 セロリの苗自体は二千株と、かなりの量だったのですが、それに立ち向かえるくらいの十何人という人数で取り組んだので、進みはとてもスムーズで速くて、一人が一メートルやれば、後ろを振り返れば、ほとんどが終わっている、という状態で、次から次へと、次の工程に移り変わっていくのが、とても、やっていて気持ちがよかったです。

 そのあとは、やよいちゃんが考えてくれて、チーム対抗草敷きリレーを行ないました。
 最初にチーム分けを発表してから、代表者一人が前に出てじゃんけんをし、勝ったチームから、草を敷く畝を選んでいく。本格的になっていくチーム対抗リレーに心をドキドキさせながら向かいました。

■作戦会議でテンポキープ

 最初に、作戦タイム三分。私たちのチームの作戦は、一人が草を畝間にどんどん置いていく専門の人となり、草を自分で取りに行くという手間を減らし、草を敷く人は手を止めずに、草を敷き続けられる。というメリットを考えた方法です。
  

植えつけから28日後のセロリの様子

 

 もう一つのポイントは、テンポです。をなるべく速く敷けるよう、草をひと掴み取ったら、テンポよくイチ、ニ、イチ、ニ、と置く〝一の工程〟。セロリの株もとを草で挟む、〝二の工程〟。この二工程ととらえて、テンポをキープし、なるべく手短にするという案。この二つを意識しよう! と作戦を練りました。

 それでは、準備は良いですか! よーい、スタート! という合図とともに、みんながハウスに向かって猛ダッシュで向かっていき、草敷きリレーが始まりました。

 

セロリに牛肥の追肥もしました!

 

 リレーだけど、こんなにみんなで全力になってやるのが久しぶりで、とても楽しくて、頭のなかでずっと、運動会の駆けっこの曲が流れていました。

 やよいちゃんが、一分ごとにタイムコールをしてくれて、二分、三分、四分経過! と、その時に、「終わりました!」という声がきこえて、一位はまこちゃんチームで、とっても早くてびっくりしたのですが、みんなで必死になって四分間、動いた時間も、体感的には十五秒くらいでしたが、とっても印象にのこるエピソードで、嬉しかったです。

 最後には全員で取り掛かって、ネットまでかけきることができて、みんなで、「やり切った!」と言って終われたことが、気持ちがよかったです。

 それから、今もセロリを毎日、見ているのですが、順調にぐんぐん大きくなっていき今では茎の筋もしっかりしてきて、元気そうで、これからもセロリを見守っていけることが楽しみです。

■サトイモの試し掘り

 今の時期は、もうそろそろ、芋掘り! ということで、作業の隙間時間に、かのんちゃんと一緒に試し掘りをさせてもらいました。

 ある作業合間に、かのんちゃんに、
「サトイモ、試し掘りするんだ! 行く?」
 と言うと、目をまんまるにして、
「え! 行きたい! 行く! 行く!」
 と、とってもキラキラした顔で返事してくれて、「よし! 行こう!」と二人でスコップとコンテナをもって畑に向かいました。

 かのんちゃんは、サトイモの株を見るのも掘るのも初めてということで、とてもワクワクしていました。
   それを見て、私まですごくワクワクして、嬉しい気持ちになりました。

 

梅林の畑ではにんにくの植え付けもしました

  

 畑に着くと、サトイモの株が大きくなっていて、その成長も、かのんちゃんと見られて、「おっきいねぇ!」と目を合わせて言えたことが、嬉しかったです。

 せっかくだったので、どの株を掘ってみるか、と、かのんちゃんに聞いてみて、「この株、たくさんついてそう!」と予想してから掘ったり。一からスコップの使い方を教えたり。たくさん、サトイモについて話せた時間もうれしかったです。

 そして、株をほってみると、超ビッグ! 一株でコンテナがいっぱいになるほどの大きいサトイモの株が取れて、  二人で今度は目をおっきくさせて、「わぁー!」と息をそろえて言いました。

 

ショウガの初収穫もしました!

 

 まさか、こんなに大きなサトイモが穫れるとは予想もしていなくて、とてもびっくりしたのですが、とってもとっても嬉しかったです。

 最後に帰る頃に空を見ると、遠くにずっと伸び続けるピンク色の雲があって。それがほんとうにきれいで。
 こんなにもピンクがきれいな空、初めて見て、そのこともあって、すごく濃くてうれしい一日でした。

 また、もうじき芋掘りがあるのかなと思って楽しみに待ってます。