【12月号⑭】「百三十本の桃の樹をまわって ―― 来年に向けて、秋の桃作業 ――」ゆうな


 なのはなファミリーの桃は甘くて、柔らかくて、ぴかぴかきれいで、格別おいしい。その貴重な桃の、肥料入れを行ないました! 桃の今の時期の手入れは、草刈り→草除け→有機肥料まき→耕し→ならし→草刈りという工程で行います。

 私は今回、有機肥料まきの中の、もみ殻を桃の木の周りにまくという作業に携わりました。なのはなファミリーにある桃の木は、およそ百三十本。一本の木の周りに、もみ殻をテミ十五杯分。その作業に集まった人数は約二十人。私はそれを聞くと、これは終わらないんじゃないか、と途方に暮れてしまいました。
  
 
 乗用車二台、軽トラ二台体制で桃の畑に向かいました。桃の畑について、桃の木を見るとなんだか心が洗われるような感覚になりました。桃の木が本当にきれいで桃メンバーがどれほどの努力をして常日頃手入れしていたかが見てすぐにわかりました。

 桃メンバーの一人である、あけみちゃんが、肥料まきのやり方を丁寧に教えてくれて、木の根元から一メートル範
囲のところにはやらない。
  
  
 一メートル範囲のところから約一・五メートルの部分(木の枝が伸びている範囲内)に肥料をまく。そこより広くまいてしまうと、根が広がって、雨が降ったとき木の根元に敷くブルーシートより広範囲に根が伸びて、糖度が落ちることにつながる。ということを教えてもらって、ものすごく真剣に厳密に合わせようと少しずつまいていきました。

 しかし、みんなが厳密に慎重に作業をしていたら、早急の作業がなかなか進まないし、気が疲れてしまいます。そこで、リーダーのあけみちゃんが少しでも楽しめるようにとやり方を考えてくれました。

■東西対決

 提案されたのは、ゲーム方式で、どっちのチームが早くまき終えられるか勝負する、ということでした。チームの分け方は出身地の東西。
  
  
 チームのみんなと作戦を練って、バケツリレーをすることになりました。もみ殻は畑にすでに用意されていて、私はひたすら、もみ殻をてみに詰め込んで渡していく役割で、他の人たちがバケツリレーでつないでいき、慣れてるあけみちゃんが、ひたすらまき続けます。

 みんなが勝ちたい思いで全力で動き続けました。結局、私たちの東チームは負けてしまったのですが、すごく悔しくて、「もっとまきたい! もっと早く動きたい!」と意欲がわいてきました。さらに西チームの人たちの動きが素早すぎて、とても見習いたくなりました。
  
  
 次の畑に行くと、それはまた前の畑よりも大きい桃の木がずらりと並んでいて、圧倒されてしまいました。
 そんな感情を抱いて立ち尽くしているうちに、もみ殻まきがまた始まりました。

■血液型対決

 今回は血液型で分かれて、一人でもみ殻をてみいっぱいに詰め込んで一人でまく、一人完結方法で勝負しました。もみ殻が畑になかったので、軽トラ満杯にもみ殻を積んで、二台の軽トラがかわりばんこで、軽トラのもみ殻が無くなったら次の軽トラが来るという感じで絶え間なく進んでいきました。

 みんなで一斉にまいていくと、桃の木一本につき十五杯、という量をどこまでまいたかわからなくなってしまうので、みんなで、「十杯目〜!」「十一杯目!」「十二です!」と次々に声を出してまいていきました。みんなが全力で声を掛け合いながら、必死になって動いていて、その空気が本当に好きだなぁと思ったし、本当に楽しかったです。
  
  
 実際に私を含め、作業にあまり慣れていない子たちもまくことになったのですが、慣れているメンバーが一緒に同じ木をまいてくれて、速さや作業の丁寧さを全員が揃えることができて、丁寧さを保ちながらも、作業のペースがどんどん上がっていきました。

 無事に百三十本すべての桃の木を、なんとたった一日で終わらせることができました。みんなが一体となって、ものすごいスピードで終わらせていって、みんなが、「絶対に終わらせたい」という同じ気持ちを持っていたからこそ、できたのだと思います。

 すごいハードな作業ではあったのですが、あけみちゃんがゲーム感覚で作業を進めていってくれたこともあって、まったくきつく感じられなくて、むしろ、作業を心から楽しむことができました。

■心から楽しい

 多人数で協力して全力で動いた時間が本当に楽しかったし、終わったとき、みんなと喜べた時間が本当に幸せでした。多人数での作業は本当に、心から作業を楽しむことができ、私は大好きです。また次の桃の肥料入れも、なのは  なの大勢のみんなと一緒に作業できたらいいな。

 

肥料入れの後は、耕耘と土寄せをしました!

  
 そして、今回の肥料入れで、みんなの強い気持ちが桃に伝わって、桃が元気に来年育ってくれたらいいな。
 また、なのはなのみんなと美味しい桃を食べようね!

 

【畑ニュース②】

「ナスの追肥」



「ピーマンの収穫」

 

 水菜や小松菜などの秋冬野菜が収穫される中、畑ではまだまだ夏野菜のナスやピーマン、空心菜などが沢山収穫できています。ナスとピーマンは12月まで収穫できるように、手入れを頑張ります!