【12月号⑧】「大好きなお父さんへ 三つのキーワードから作る 新たな世界のプレゼント」さとみ

  
 ウィンターコンサートに向けてのダンス、衣装、演劇の演出、キャラクターなどのアイディアを、お父さんの誕生日のお祝いとして、プレゼントしました。

 オープニングは、オリジナル曲。歌とピアノの弾き語りでした。
 真っ直ぐに伝わってくる歌詞が素敵な曲で、なのはなの仲間の気持ちを、みんなで分かち合いました。みんなが共感できる気持ちだからこそ、優しい気持ちに包み込まれるような雰囲気でお父さんのお誕生日会が始まりました。
  
  
 次の舞台は、「風車、蜂、ファーブル」のキーワードで制作したチーム。
 舞台中央に設置された、手作りの大掛かりなドームと、黄色と黒のコントラストが目に鮮やかな、蜂の衣装が印象的でした。

■三つのキーワードで

 クイーンの『アンダー・プレッシャー』は、数年前のコンサートのエンディングの曲でした。以前のコンサートの振り付けがそのまま再現されて、立体的に目の前に広がりました。七、八人のチームで生み出されたこの形が、これから全員のダンスになるのだと思うと、これから今年のコンサートに向けてみんなで作っていくのが楽しみになりました。
  
  
 洪水、金貨、蟻。

 育ちの良い王子と、働き蟻たちの演劇がメインの出し物。役には立てなかったかもしれないけれど、働き蟻たちの力になりたいと思って行動した王子の気持ちが嬉しかった、というセリフが印象的で、じんわりと温かい気持ちになるストーリーでした。脚本を作ったなおちゃんやチームのみんなの人柄がそのままにじみ出ているようで、こういう優しさが私は大好きだな、と思いました。

 コロッセオ、月、触覚。

 コンサートに出演したい虫たちの戦いの演劇と、管楽器を持ったマーチングにダンサーが加わった演出の曲『イ  ル・ヴェント・ドーロ』。私もこのチームに参加させてもらいました。

 

『イル・ヴェント・ドーロ』に合わせたマーチングとダンスを踊りました!

  
 ディベートで戦うコント風の演劇をしたい、男性と女性が体の真ん中で分かれている衣装を着て、両方の性別を演じたい、管楽器の演奏に振りを付けてコンサート曲にしたい、何か使えそうな今までになかった装飾品を作りたい、
など、チームのみんながやってみたいことを全て詰め込んで作り込んでいきました。
  
  

 最速の虫ギンヤンマ、防御力のクロカタゾウムシ、猛毒のクロドクシボグモ、身近なカメムシ、美しいモルフォ蝶、雌雄モザイク蝶。それぞれ特徴のあるキャラクター作りを楽しんで練習しました。どうしたら良い演技になるか、あるべき形を目指して、お互いに本音で意見を出し合い、協力し合った時間がとても楽しかったです。
  

  
■小さな芽

 私は、バンドで演奏することが多いので、演劇もダンスもほとんど経験がありません。慣れないことで覚えるのは大変でした。でも、そういうこともお互いに理解したうえで一緒に練習してくれているんだな、ということを感じました。まさか自分が振り付けを二,三日で、一応の形ではあるけれど一曲覚えることができるとは思っていませんでした。

 ダンサー二人と、ポーズをとる二人に、管楽器を持って踊ったのは三人。コンサートではアンサンブルメンバーが生演奏をしながらマーチングをする予定なので、このチームの二人とは今日までの練習だったけれど、私は辛抱強く
振り付けを教えてもらったことで、このチームにとても愛着がわいてしまいました。
  
  
 コンサートに向けて、小さな芽がいくつも、いくつも発芽したように感じました。