「どうか仲間のためにも、その先の誰かのためにも、まっすぐにこのステージに尽くさせてください」
青空に祈る気持ちでステージに向かいました。
勝央町の最も大きなイベントでもある、第四十三回勝央町金時祭が十月十三日、開催されました。なのはなファミリーは、八曲のバンド演奏とダンスで約四十分間の出演でした。
この日に向けて、バンドやダンスそれぞれの練習を古吉野で詰めてきました。
今回は、バンドの編成、ダンスの編成を直前まで調整したり、新曲の『ウラテテ』などは衣裳を前日の夜まで考え、ダンススペースの広さにも変更が重なったりし、いろいろと緊張することが多かったです。
でも、ピンチがいくつかあっても、その分、皆の力や気持ち、団結する空気が強くありました。(何があっても、自分たちがステージや仲間を守る)そういう気持ちでした。
■ディティールを大切に
演奏前にお父さん、お母さんが話をしてくれました。
「何があっても自分たちのペースで演奏する。細かいディティールを大切にする」
「どこまでも謙虚な気持ちで、どうか良い演奏が出来ますようにと青空に向かって祈る気持ちでいたらいいよ」
お父さんお母さんが伝えてくれたことは、自分が生きる上でも大切なことだと思いました。
演奏が始まる前、新曲の振り、衣裳がうまくいくか、ステージがスムーズに進行するか、緊張しました。特に個人的には、『ウラテテ』の心配が大きかったです。
この曲は、衣裳の一部の白いマントを蝶の羽のように広げたり、離したり、振りの中でも衣裳の使い方が複雑です。成功させると、とてもきれいで効果的なのですが、失敗したりカウントがずれるとわかりやすく、白いマントを効果的にみせるには練習が必要でした。お母さんも一緒に考案してくださり、直前までダンスメンバーの皆と一番いい形を探していました。
今回、本番で着た衣装の最終的な形は前日の夜に完成したもので、実際にすべての衣裳を着て踊るのは本番が初めてでした。
また、曲にはいくつかのソロがあります。それぞれの別のメンバーがソロを回していくのですが、私は曲の始まりのソロをさせてもらいました。しかし、このソロの部分も完成したのが本番三,四日前。一度考えた振りは、少しイメージが違うということで、お母さんやあゆちゃんにたくさん助けてもらいながら、コンサートや曲に合うように、お母さんあゆちゃんにみてもらったり、色々なダンスを参考に考えた部分でした。
■全力で表現して
曲が始まる前、
(どうかまっすぐに、仲間のためにも、まだ見ぬ誰かのためにも、自分を全力で使わせてください)
そう、高く広がる秋の青空に祈りました。
『ウラテテ』の出からお客さんが拍手で迎えてくださいました。それまでステージを作ってくれたみんなの空気、そして今日まで衣裳や振りなどを一緒につくってきた過程がその拍手につながっているのだと感じました。
踊ってみると、白いマントもつかみやすくて踊りやすかったです。最後のポーズをして、お客さんからたくさんの拍手をいただけたのがとても嬉しかったです。最後の曲『ホワイト・フラッグ』、バンドメンバーの音一つひとつを大切に、曲の一部として、そして自分たちの表現を全力で表現できたと思います。
お客さんが真剣な顔をして自分たちの表現を受け取ろうとしてくださっていることを感じました。客席や周りには、お父さん、お母さん、応援組の皆がいました。ステージの上、控え、客席、関係なく皆で作っている一体感がありました。金時祭、大成功でした。
これからコンサートに向けて、さらに良い表現をできるように、日々を積み重ねていきます。