11月6日(水)「桃の土寄せ & 舞台背景制作がスタート」

11月6日のなのはな

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 訪れた桃畑の桃の木は、青々と茂っていた葉が落ち始め、一気に秋の装いになっていました。もう11月。桃の木も1年の締めくくりをむかえようとしています。
 今日は、土寄せの作業を行いました。
 管理機で耕した後の凹凸を、鍬や鋤簾で平らにしていきます。
 この土寄せの作業は1年に1回しかないそうで、この1回でこれから1年の桃の畝の形が決まってくるそうです。凸凹があるままだと水の通り道が確保できず雨水が溜まってぬかるんでしまったり、脚立が立てにくくなったりして今後の手入れに影響するので、今日のこの土寄せの作業は、かなり重要でした。

 午前中は、山の桃畑からのスタートでした。
 土寄せは野菜の手入れでやったことがあったけれど、桃の木の土寄せをするのは初めてで、すごく緊張しました。あけみちゃんチームとまちちゃんチームで4,5人のチームに分かれて1本の木にとりつきました。木に背中を向けるようにかがんで、鍬を遠くから手前に動かして土を寄せていきます。左回りで進み、みんなで木の周りをぐるぐる回りました。私はまちちゃんチームで、ほかにはさとえちゃん、きくちゃんがいました。

 繊細だけれど力強さも必要で、それらを体現したような、この、まちちゃんチームのスピードはものすごく速かったです。

 

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 山の桃畑を終えて開墾17アール畑に移動しました。途中で雨が降ってきてしまったのですが、雨が火照った身体に気持ちよく感じました。私は途中で暑くなってしまったので作業着を脱いで半袖になったのですが、動きやすくてちょうどよく感じました。
 17アールを終え、26アールの大きい木6本を終え、お昼に。

 午後からも同じメンバーで、作業を再開しました。
 気分転換に鍬ではなく鋤簾を使ってみたのですが、それが圧倒的に使いやすくて感動しました。今までは鍬の刃を横にしてならしていたのが、鋤簾だとそのまま縦に引けば平らになるので、余計な力を加えずに済むからです。そこからまたさらにスピードが上がった気がします。大きな白鳳や白皇を午前に終えていたので、比較的小さな清水白桃を駆け巡るように終えていきました。20本を30分程度で終えて、次は新桃畑へ移動しました。

 新桃畑は元々の地形が平らで、開墾畑のように傾斜が少なかったことがやりやすさのポイントだったと思います。開墾畑を終えた後からはあっという間でした。
 桃の作業をしているといつも思うのですが、桃の木は時間を忘却する効果があるのか、本当に時間の経過を忘れてしまいます。それでも長時間に及ぶと、集中力がきれそうになりましたが、この桃の木を守るのは私たちだと思うとがんばれました。
 自分のためだったら、作業でも何でも続きません。しかしそこに自分以外の誰かのためがあると自分が突き動かされる感じがして、自分の限界を超えることができると思います。

 

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 新桃畑の後は池上桃畑でした。
 あけみちゃんがここで休憩と、ゲームをしようと提案してくれて、山手線ゲームをやることになりました。罰ゲームで負けた人は、自分の好きな桃の品種を山に向かって叫ぶ! というものです。なんと優しいのでしょうか!
 1回戦目のお題は、「都道府県」。「鳥取!」「岐阜!」「愛知!」……
 ものすごいハイテンポで3週くらい回った後、ももかちゃんが「宮城!」と、2回目のワードを言ってしまい、1回戦が終了しました。
 自分の番が来るのが恐ろしいくらい、みんなの頭の回転が速かったです。

 2回戦目のお題は、「野菜」。私は「大根」のあと、自分の担当野菜である「かぶ」を言おうと思っていました。すると、隣のあけみちゃんがすんでの所で「かぶ!」と。先を越されて私はプチパニックに。適当に「小松菜」をチョイスすると、ゆきなちゃんとかぶっていたようで、私が2回戦目を締めくくる敗者となりました。
 ということで、罰ゲームはももかちゃんと私。
「なつごころー!!!」……「白皇!!!」
 2人の叫び声が、池上桃畑の山の中に消えていきました。

 

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〈桃畑の一角で、シュウメイギクの花を見つけました〉

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 気持ちを新たに、後半戦スタート。
 池上桃畑もかなり木が大きく、土寄せする範囲も広かったです。
 それと同時に、比較的傾斜が急なため、うまく平らに土を広げるのが難しく感じました。それでもみんなで助け合いながら一本一本、確実に終わらせていきました。スピードはもちろん、高い質を忘れずに。焦らず、最後まで気を抜かずに一本一本の木に向かって行きました。
 畑を回りながらあけみちゃんが、「この畑の、このゾーンは、こういう品種です」と紹介してくれたのが優しくて嬉しかったです。

 そして次は奥桃畑へ。このとき時刻は16時を過ぎるころで、あと1時間もあることが驚きでした。土がふかふかで、管理機がけから時間が経っていても土が扱いやすかったです。

 最後は古畑の2本でした。おそらく今日とりついた木の中で一番大きくて、2本といえど少し時間がかかりました。みんなでヘルプに入りながら、着実に手を動かし続けました。古畑を終えた瞬間は達成感で満ちあふれて、本当に嬉しい気持ちでいっぱいでした。

 

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 本来3枚を目標としていた畑数を、今日だけで7枚も終えることができました。
「今日だけで100本以上進んだ」
 なのはなにある、およそ130本の桃のうち大半の土寄せが済んだことを、あけみちゃんが美しい笑顔で話してくれて、私の気持ちも洗われるみたいに清々しい気持ちになりました。

 今日の手入れは、これからの桃の木と、これからの誰かにつながるものになったなと思います。桃の木と、みんなのパワーを感じられて、元気をもらった1日でした。

(ほのか)

 

***

 

 今日から、本格的に、ウィンターコンサートの舞台背景の係が動き始めました! 今日は、パイプをつかった足場を作りました。
 私はコンサートに出るのが初めてで、「足場を立てるよ」と聞いて、「ひな壇みたいなものかな」と思っていました。しかし、今日立てた「足場」は、想像の倍以上に巨大なものでした。

 

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 舞台背景の係の、建築のスペシャリストである須原さんと、さくらちゃん、よしみちゃん、とともに作業が始まりました。初めにジャッキというものを等間隔においていき、その上になんとも巨大な長いパイプを差し込んでいきました。とてつもなく長く、オロオロもたつきながら差し込んでいると、須原さんがそのパイプとパイプの間にまた違う種類のパイプを差し込み、金槌でカーン! カーン! と叩き始めました。

 それに続いて、さくらちゃんとよしみちゃんが次々にパイプを差し込み、金槌でうち進めていきました。その光景に私はすごくびっくりしてしまいました。特に変わったことをしているわけではないのですが、プロの建築士に続いて次々に作業していて、足場の組み立てを何度もしたことがあって、やり方がわかるとはいえ、暗黙の了解のように何の指示なく進めていけるのが本当にすごいと思いました。

 

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 なんといっても、金槌の音がとんでもなく巨大な音なのですが、みんな平然と作業しているのが本当にすごいと思いました。結局、私は何をしていいかわからず、オロオロしていたので、須原さんに指示をもらいながら、作業を進めていきました。自分1人がいなかったら、絶対持ち上がっていないような重いものも持ち上げたりして、すごくやりがいを感じました。全力の力を出して重いパイプを運んでるうちに、だんだんと形が見えてきて、パッと見上げると、いつの間にか2階建ての足場になっていました。

 2階は1.8メートル前後の高さがあり、コンサートの舞台でバンドメンバーが2階で演奏するんだと聞いて、納得しました。これほど高かったら、客席からバンドが良く見えるだろうなぁと思って、なんだかわくわくした気持ちになりました。

 そのあと、2階に重い板を4人で持ち上げたのですが、私のところだけが持ち上がらなくて、「ゆうなちゃん、あと少し頑張れ!」と言われて思いっきり力をもめて持ち上げたら、何とか上に乗せることができて、すごくうれしかったです。

 

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 午前で、あっという間にパイプの足場を立たせることができました。私は初めての作業だったのですが、ものすごく楽しかったです!! 何かを組み立てる、それは私にとってすごく楽しくてワクワクして、できたときの達成感が私は大好きです。これから、舞台背景で色塗りをしたり、また大きなものを組み立てたり、色々な作業があって大変だとはと思うのですが、私は、とても楽しみです。作業を思い切り楽しみながら、好きな気持ちを、コンサートに生かしていきたいです。

(ゆうな)

 

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〈第1鉄塔畑に水菜を植え付けました!〉

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〈第1鉄塔畑の全面に葉物野菜が植わり、収穫も始まっています〉