
10月24日のなのはな
開墾26a畑で、桃の管理機がけをしました。
はじめに、樹の周り(樹の根元から半径1メートル空けたところから1.5メートル~2メートルの範囲)に、肥料をまきました。桃チームの人から見せてもらった資料に、畑ごとに何年生の樹が何本あり何キロの肥料をまくかが書かれてありました。開墾26a畑の桃の樹は、7年生と8年生の樹で、1本にまく量は、どの樹も同じでした。
肥料をまいた範囲の内側から、管理機で耕していきます。根を傷めないために、木の根元から半径1メートルより内側に入らないように、でも外に広がらないように、管理機と自分がコンパスの鉛筆になったみたいに回ります。
まだ少しも耕していないところをずれないように耕していく1周目が一番緊張しました。2周目からは、1周目で耕したところに管理機の幅が半分重なるようにして耕していきました。前の周を耕したときの抵抗棒の跡の上にタイヤがのるようにして、樹の周りをグルグルと回ります。
樹の周りが円形に茶色くなっていく光景が地上絵を描いているみたいで、見た目にこだわって時間をかけてはいけないと思いながらも、美しい正円を目指して耕すのが楽しかったです。
(さくら)
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今日は念願の、ササゲの収穫をしました! 私はなかなか、ササゲの収穫の作業に入ることがなくて、ずっと、「収穫してみたい! 楽しそう!」と思っていました。すると今日、ササゲの収穫の作業に自分が入ることができて、心躍りながらササゲの畑に向かいました。
ササゲの畑に行くのは、私がなのはなに来て間もないときに定植をした以来と言っていいほど久しぶりでした。畑に行ってみると、見事にササゲのさやが枯れていました。その時はすごくびっくりしたのですが、ササゲは枯れて乾燥させてから取るものらしく、収穫基準はさやが緑色のものではなくて、パリパリに乾いて茶色く枯れているものを取るということを教えてもらいました。それを聞いたとき、とても驚きました。
実際に収穫をしようとしたら、ぶちぶち、と周りのみんなが手でササゲをもぎ取って収穫していました。剪定ばさみなどを使って収穫すると思っていたので、手でとれることにも驚きました。初めて、人生で初めてササゲを収穫してみたら、すごく楽しい。プチプチと手で取るのも楽しいし、収穫基準が今までにないような基準で、なんだか不思議な気持ちになりました。
ササゲはきゅうりネットに蔓を張ってなっているのですが、茶色で見にくいうえ、畝間や葉に隠れていて見つけにくかったです。しかし、みんなで目を凝らしてササゲを発見していって、それがとても楽しくなりました。
みんなで収穫した後は、グラウンドにササゲを干していきました。米袋からササゲをドサッと出すのがとても楽しくて、なのはなにいなかったらこんな経験できないだろうなぁとしみじみ思いました。
グラウンドに広げられたササゲを見回すと、前回収穫したものもあり、本当に大量で、「すごい」という言葉しか出ませんでした。広げた後に、試しに1つだけササゲのさやをむいてササゲの豆を出してみました。すると、薄い赤紫色でピカピカ、ツルツルとした可愛いお豆がでてきて、すごく感動しました。これがよく食べてる、お赤飯に入っているお豆か! と思って、また食べられるのが楽しみになりました。
私はなのはなに来るまで、ササゲという豆の種類があることも知らなかったし、まず、豆って育てられるんだ、と思ったほどでした。でも、ここにきて、小豆、白大豆、黒大豆、ササゲ、とたくさんの豆を育てて他の野菜とは違う、生命力や貯蔵方法がすごくおもしろいなと思いました。これから、小豆や大豆の収穫もあるので、すごく楽しみです!
そして、乾いたササゲの莢をみんなで踏んで、豆出しをするのもすごく楽しみで、みんなでまた楽しみたいなぁと思います。
(ゆうな)

毎週木曜日の夜は、藤井先生が来てくださり、版画教室が行われています。
6月半ばから私は今回の版画教室に参加させていただきました。
今日は、私にとって今期最後の版画教室で、完成した作品に、名前のサインをし、判を押しました。
サインは、下の名前をアルファベットで書きました。今日サインをしたのは、私とまりのちゃんでしたが、先生が、
「もっと字を崩して書いた方が、作品に合うかもしれないね。こんな書き方もあるよ」
と、サインの例を書いてくださいました。
版画だけの見栄えと、名前のサイン、判を押した後での見栄え。また、作品を額縁に入れるため、要らない四隅を切り取った後の見栄えでは、また、作品の見え方、印象が変わることを感じました。
篆刻は、藤井先生が、一人ひとりの名前の頭文字を彫って、持って来てくださったものです。今回、版画教室に参加したメンバーの篆刻は、みんな、名前の頭文字を平仮名で彫ってくださったものでした。
濃紺のケースに、今回、初めて版画作品を作った4人の篆刻が並んでいて、平仮名の曲線が可愛らしくて、宝物のようだな、と思いました。
今日は気温が低かったため、朱肉をあたためて、柔らかくした方が篆刻を押しやすくなる、と藤井先生が教えてくださり、手の中に朱肉が入ったケースを包んで、あたためていると、判押しが楽しみになりました。
隣の席で、作品背景の刷りをしていた、まりのちゃんは、背景の紺色を、紙全面に濃い紺色が出るよう力を込めて刷って紙をめくり、色を確認し、また刷って……と繰り返していて、徐々に、淡い紺から、印象的な濃紺に変化していく様子が、素敵だなと思いました。
私は、「初音観音」という小さな人形をデッサンして、版画にしました。
藤井先生が、
「花や風景と違って、人の絵は、輪郭やパーツがずれるとよく分かるから、書くのは難しいんだ」
と、話してくださいました。
下絵を書いている時に、難しくて前に進めなかった時、先生が、デッサンに関わる本を2冊、参考にと持って来てくださったり、仏像の版画作品が載っている本を見せてくださったことが、とても嬉しかったです。
藤井先生が、毎回、初めて版画に挑戦する私達に、同じ気持ちになって、
「こっちの作品のほうが、色が良いんじゃないかな」
とアドバイスをくださったり、彫りや摺りが上手く行かない時は、すっと横に来て助けてくださったから、最後まで、諦めず、版画の面白さを感じながら、作品作りに向かうことが出来たな、と思います。
今日で、今回の5人のメンバーの全員が、作品を刷り、完成させることができました。
皆と、どの作品を額縁に入れるか、悩む過程も楽しみながら、集中して版画に向かった時間が、嬉しい時間でした。
版画教室に参加させていただいた、このおよそ4か月の期間を通して、版画の、作品作りの面白さ、表現には沢山の手法があることを、学ぶことができて、嬉しかったです。
(さとえ)