【10月号⑨】 「二つの敬老会での フラダンスショー」 ふみ

 この秋は、奈義町柿地区とデイサービスはくせんで行なわれた、二つの敬老会にフラダンスで出演しました。

 古吉野でリハーサルをしたとき、あゆちゃんが、ステージへ向かう気持ちを改めて話してくれました。受動的でなく、いつも発信する側で表現すること。

 あゆちゃんに教えてもらったことを胸に、柿地区の敬老会に行きました。
九月十六日、向かった柿コミュニティセンターは、初めて演奏する場所で、緊張もしました。今回の出演は、フラダンスとタヒチアンダンスを中心に披露するプログラムです。ステージへ出て踊りながら、客席に目を向けると、まっすぐにステージを見つめて、笑顔で見てくださっている方々が見えました。
  

柿地区敬老会でのフィナーレ曲

 

 あゆちゃんが、ダンスで目線を揃えるため、視線を向ける位置は決まっているけれど、その場所を見るだけではなく、気持ちを前に出して、お客さんに魅せること。そして、お父さんが、ステージは客席とステージとで作るステージと客席とで作るものだと教えてくれます。

 敬老会のステージで、曲が終わるごとに、柿地区の方々が笑顔で拍手をしてくださり、喜んでいただけたことが嬉しかったです。

■客席とステージとの間に

 デイサービスはくせんでの本番は、その一週間後、九月二十一日でした。はくせんでは毎年、この時期に、敬老のお祝いのフラダンスを踊らせていただいています。

 会場についたとき、みなさんが笑顔で喜んでくださって、迎えてくださる空気が、とてもあたたかかったです。

 スタンバイしているときから、自分たちで空気を作ること、気持ちを作ることを意識しました。出番の前にあゆちゃんが一言、「目をしっかり開いてね」と言ってくれて、気持ちがきゅっと引き締まりました。

 一曲目の『ウリリ』から始まり、フラダンス曲が次々と進んでいきます。
 私は、『カワイプナヘレ』という曲を踊って、ステージに出ると、見てくださっている方がステージに気持ちをぐっと向けてくださっていることを感じました。

  

「はくせん」にて。曲ごとに温かな拍手を頂きました

  
 客席とステージとの距離も近く、目線を客席にすると、目の前の女性の方がまっすぐに見てくださっていて、微笑んでくださっていました。

 次の曲でステージに出たときも、その方を見ると、目が合って、ずっと笑顔で見てくださっていて、アンコールの『フラガール』のときも、そうでした。

 その方の隣の方は、涙を拭きながら見てくださっていました。私たちが踊るうえで作りたかった、非日常の時間を、楽しみ、喜んでくださっていることが伝わってきました。

 ステージに立って表現し、発信して、客席からの拍手に応えるように、常に気持ちを前に出して表現する。
 ステージと客席のキャッチボールのように、客席の方々が拍手で応えてくださって、その時間のなかで、どんどん気持ちが作られていくことを感じました。その拍手が、自信にもつながっていきました。

 これから、ウィンターコンサートに向かっても、毎日が本番で、積み重ねがコンサートに繋がっていくのだと思ったし、これからも、みんなとステージを作っていけることが嬉しく、頑張りたいです。