【10月号⑧】 「『ボーンズ』の ダンスを通して作る気持ち」 まりの

  
 ウィンターコンサートで演奏する新曲『ボーンズ』のダンス練習が始まりました。

 『ボーンズ』は日本語訳にすると、「私の骨の髄には魔法が宿っている」という意味が歌詞の中に込められています。自分が苦しんできた枠組みや風潮に流されながら生きていくことは何も面白くない、このまま生きていていいのか、自分の身体にはもっと大事な役割が備わっている、新しい世界を作っていくのだ、という思いが歌われた曲です。

 最初に歌詞の訳を聞いたり、曲を聴いたときも、強い曲で、自分には持ち切れていないものを感じました。でも、ダンスを踊ったり、みんなと曲を作りながら、あるべき気持ちを作っていきたいと思っています。

 ダンスは、まえちゃんが振り付けを考えてくれて、教えてもらいました。今までに踊った、どのダンスとも違う雰囲気で、テンポが速いのですが、一つひとつの動きがやったことのない動きでもあります。すでに新しい価値観を持っていて、そこから世界を見ているような、余裕のある感じや楽観的な感じがあります。

 こういう動きがダンスに入るのかと意外に思うような、面白い形が一瞬一瞬あるのですが、本当に綺麗な形でないと、何も見せられないものになってしまう、動きの面白さも出せないものだと感じます。まえちゃんが、このポーズがこの目線で、足や腰はこの角度で、というのを一つひとつ教えてくれて、そういった基本的な形を忠実に揃えるようにしたいと思っています。
  
  
 鏡を見ながら練習していると、どうしても自分が踊ると綺麗でない、違うと感じて、まえちゃんが踊るのをそっくりそのまま同じにやるのは難しいのですが、そうなりたいと願って踊っています。

 難しさもあるのですが、普段の自分と離れられるような、このダンスはすごく素敵だなと思います。

 このダンスは、九人で踊る構成で、まえちゃんが考えてくれたフォーメーションも、全員が中央に集まった形や、三角形が三つ作られた形など、いくつか変化して、それも正面から見ていると面白いです。

 練習が始まって一週間後に、バンドやコーラスとの合わせを行ない、この曲を勝央金時祭りでも演奏することになりました。本番は十月十三日です。それまでに早く、あるべき形で踊れるようになりたいと思っています。