10月13日(日)後編「ウィンターコンサートへ向けて、役者オーディション開催!」

10月13日のなのはな 後編

 この日は、勝央町金時祭の本番があると同時に、ウィンターコンサートへ向けた役者オーディションの日でもありました。オーディションは各チーム2~4人に分けて、数種ある台本のなかから演じる場面を選び、お父さん、お母さん、皆の前でショートの劇を演じるというものです。

 

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 私は、ひろちゃんとりなちゃんと一緒でした。ダンスや楽器の練習などの都合で、3人揃って練習する時間はほとんど無くて、前日の夜に細かい動きなどを話しあい、ぶっつけ本番といったふうでした。

 私たちが選んだ台本は、大魔王が登場する台本で、ひろちゃんが大魔王役、りなちゃんが子分1,私が子分2の役でした。ひろちゃんの大魔王は本当に迫力があって、一緒に演じていて本当に魅力的でした。りなちゃんは演劇のことに詳しくて、私の身振りや声のトーンなど、アドバイスをくれました。

 オーディション開始、次々に各チームが演じていきます。皆の演技が個性的で本当に面白かったです。奇抜な動きをしていたり、意外な人が悪役を演じていたり、見ていて、とてもわくわくして、次にどんな演技がくるのかな、と夢中になりました。皆の表情は、とてもいきいきしていて、輝いていました。

 

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 そしていよいよ、自分の出番。ぎりぎりまで振りの変更があり、私はとても緊張していました。

 チームが呼ばれて、皆の前に立ちました。大きく深呼吸。ひろちゃんの第一声から始まりました。客席から笑いが起こりました。私のセリフの番。とにかく思い切っていこうと思い、覚悟を決めて、前を向き、一歩出ました。セリフを言うのに必死で、下を向きがちになってしまいました。とにかく、声だけは小さくならないように、必死に演じました。あっという間の時間でした。終わったあとは、とてもほっとしました。短い時間でしたが、誰かの役を演じることって、今まで経験が無くて、楽しいと思えました。またやってみたいとも思いました。

 

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 全チームの劇が終わった後、お父さんとお母さんがコメントをくれました。お父さんもお母さんも、今回のオーディションが次のコンサートの参考になると言っていました。皆の演技が、とてもおもしろかったとも。お父さんの手で、どんな脚本が書かれていくのか、今から楽しみです。

(みゆ)

 

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 役者オーディションがありました。初めに役者オーディションの話を聞いた時には、私は、逃げたい気持ちがほとんどでした。みんなの前に立つだけでも緊張するのに、演じるなんてできるだろうか、セリフが飛んでしまわないか、勇気が出せなくて棒読みになってしまうのではないか、といろいろ心配ばかりでした。

 でも、ここで逃げたら、また自己嫌悪に陥ってしまうと分かっていたので、逃げるわけにはいかないと思いました。みんなの前で演じることによって、何か自分の殻が破れるのではないかという期待もありました。やってみたいなと思う気持ちも5%くらいはあったと思います。あゆちゃんとのんちゃんが同じチームだったことも、とても心強かったです。2人なら、いろいろアドバイスをしてくれるだろうと思い、不安な気持ちが、かなり薄まりました。

 

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 他のチームが練習している様子を見て、みんなが、あまりにも役者になりきっていて、すごく圧倒されました。みんなみたいにできるだろうかと、また怖気づいてしまったり、でもやるしかない、という気持ちになったり、かなり気持ちが揺れました。実際、練習が始まると、あゆちゃんとのんちゃんが、演じることを凄く楽しんでいて、恥ずかしさなんて微塵もなく役者になりきっていて、私もそんな風に演じれたらいいなぁと羨ましく思いました。

 練習の最初は恥ずかしさを捨てきれず、かなりぎこちなかったと思います。でも2人がどんどん、「こうしたらいいよ」とアドバイスしてくれて、そのように演じると「すごくいい!」と言ってもらえて、とても嬉しく、だんだん楽しくなってきました。私たちは、2023年のウィンターコンサートに登場した、ピエロ強盗のシーンを演じましたが、本当に自分が悪役になった気持ちになってきました。

 

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 本番では、とても緊張しました。観客の顔を見ると緊張してしまいますが、あゆちゃんが、この時は時計を見たらいい、とか、この時は倉庫の上の壁を見たらいい、など細かく視線も教えてくれて、観客と視線が合わなかったのでそれほど緊張せずに演じられたと思います。

 他のチームの演技もどれも面白かったです。それぞれの個性があって、演じる人が違えば、同じシーンでもこんなに変わるんだなぁと思いました。演じるって面白いかもしれない、と初めて思いました。

 私は、歌は少し高音になると声が出ないし、話し声もぼそぼそ小さくて聞き取りにくいと思うし、自分の声に自信がありませんでした。だから、みんなにきちんと聞こえているかなぁと不安がありましたが、お父さんに、声が通っていると言ってもらえて、とても嬉しかったです。

 

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 オーディションの後のお父さんの話も、自分の気持ちをキリッとさせてもらいました。本当の幸せは、誰かを幸せにして得られるものだという話も、そうだった、そのために生きていくんだと改めて気付かせてもらいました。ともすれば利己的になってしまう、この世の中を、自分たちが変えていくんだ、そのためには自分が変わらなければいけないんだという気持ちが強くなりました。

 

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 そして、人生は、不幸の上手な味わい方だという話も、なるほどと思いました。人生には苦しいことも悲しいこともたくさんあるけれど、どのように乗り越えていくかで決まってくるんだなぁと思い、強く生きていきたいという思いが湧いてきました。

 初めての役者オーディションを通して、とても大切なこと、自分に必要なことを教えてもらえたような気がします。

(のりこ)