この夏、一番大きなお祭りへの出演。広いグラウンドのステージを存分に使って、大勢のお客さんに自分たちを映しながら、今できる最大限で表現します。
八月一日の夜、『夏まつり作東』にバンド演奏とダンスで、出演しました。
『夏まつり作東』は、二千人以上のお客さんが来られるお祭りです。作東中学校のグラウンドに屋台が立ち並び、ステージでは勝田清流太鼓の演奏などの演目が披露され、およそ三千発の花火も打ち上げられます。
この大きな本番で、大人数でのフラダンス、モダンダンスを合わせた約一時間のなのはなファミリーのステージを行いました。
なのはなファミリーならではの一体感、凄みがお客さんへ伝わるステージになるよう、気合も強まりました。
ダンススペースは半円状になっていて、前、斜め、横と、どの方位にも、近くにお客さんがいます。例えフォーメーションの端でも、傍にいる人にとって、一番近くで見せることになり、いつも以上の緊張感がありました。正面から見ている人だけでなく、横から見ても美しくフォーメーションやダンスが見せられるようにと感じて、踊りました。
■心に届いた
一曲目は、多人数でのフラダンス。
「美しい人にはならない。だって僕たちは、ありのままだから」
なのはなの日常からみんなで作っている、暖かくて生き生きとした空気感、優しさをお客さんに感じてもらえるよう。全員と繋がっていることを感じながら、なのはなファミリーの一員であることに誇りを持って踊りました。
それから、色合いの違うフラダンスが続きます。曲目が進むごとに、空気感が深まっていくことを感じました。
明るく溌剌としたフラダンスの『トゥエ・ポポ』に続いて、バンド演奏のみの『オールウェイズ・リメンバー・アス・ディス・ウェイ』がありました。
あゆちゃんの伸びやかで、祈るような切なさの宿る歌声と、せいこちゃんの透明感あるキーボードの音に、心が高まっていきます。
ここからは、モダンダンスの演目へ。白い仮面にキラキラの衣装を纏ったダンサーが、ちょっぴり不思議で奇抜な振付で、魅惑的な世界へとお客さんをいざないます。
『ナチュラル』は、ギタリストのまえちゃんをセンターに、、目が奪われてしまうようなかっこよさと、キレのあるダンスと、迫力満点の演奏。
九曲目は『トゥーマッチ・ラブ・ウィル・キルユー』。しっとりとしたクイーンの名曲を、ボーカルのあゆちゃん、ソロで踊るなるちゃんが掛け合いで表現する演出になっています。
「大きすぎる愛は、大切な人を傷つける」。私たちは、大切な人を守れるような、あるべき愛情を求めたい。あゆちゃん、なるちゃんの美しい歌声とダンス、目線の先にこもる思いに、胸がいっぱいになることを感じました。
ラストの曲は、『ホワイト・フラッグ』。多人数で、今の私たちが一番強く気持ちを出して踊れる曲です。
「私は目を逸らさない。白旗なんて上げないわ。絶対にね」
私たちの生きる志、私たちが生きていくために必要な覚悟。仲間と共に、全力で踊り、表明します。
踊っている間、お客さんが釘付けになってステージに気持ちを向けて、「そうだ、そうあるべきだ」と、背中を押してくれるような空気を感じました。
曲が終わり、お客さんからの大きな拍手と、笑顔に、私たちの存在そのものが大きく肯定されていることを感じ、なのはなのステージが、お客さんの心に届いたことを、実感しました。
■嬉しかったこと
演奏後に観た、夏の夜空に、一瞬、華やかに咲き誇って散っていく打ち上げ花火。
切ないけれど、心が洗われるような感動がありました。演奏を無事に終えて、ほっとした気持ちで、みんなで花火を見られたことが、嬉しかったです。
夏まつり作東の出演には、嬉しい後日談がありました。
お母さんの地元の友達の、そのまた友達。最近、美作に引っ越してきたというその人が、偶然このお祭りに来て、家族でなのはなの演奏を観られたとのこと。
そのとき、
「こんなに惹きつけられる団体がいるなんて」
と大きく感動し、なのはなのファンになった、というお話が、お母さんの友達からお母さんに伝えられました。
実際の言葉で、確かになのはなの演奏に心を動かされた人がいるということを感じられたことが、本当に嬉しかったです。改めて、なのはなファミリーにしかできない表現を私たちはしていて、その中の一員でいられることが誇らしいと感じました。
夏の一大イベントをこうして成功させられたことが、次の秋のイベント、そしてウィンターコンサートへ繋がっていくように。日々の生活から、祈る気持ちで、精一杯成長し続けたいと思いました。