8月26日
●一夜に込めた気持ち
縁日の夜が終わってしまいました。
どこから書こうか迷ってしまうくらいに、楽しくて嬉しい場面ばかりです。
わたしは吹き矢チームで、おじいちゃんの山に並べた屋台のいちばん奥でみんなを待っていました。
『夏の夜、光り輝く昆虫観測』と書かれた大看板がお客さんを迎え、キラキラ光る虹色クワガタやタマムシの的に目が向きます。背景でイルミネーションの光が流れ、星のガーランドが風に揺れていて、それもまたキラキラと光っています。
どれを取ってもわたしたちの思いがこもっていて、この空間すべてが誇らしくて、ずっと吹き矢チームのみんなで描いていた夢を叶えることができたようでした。
手が空いているとき、いつも自分たちの後ろに広がっているその光景を見て、胸がいっぱいになるのを感じていました。「本当に、実現できたね」「本当によかったね」……何度かそういう会話をしました。
お客さんとしてやって来たみんなが、「わあ! 綺麗!」と歓声をあげてくれること、そして本気でプレイして帰って行ってくれることがとても嬉しかったです。
初めて吹き矢をやる子も何人か居て、ペアの子に教えてもらいながらプレイしてくれていました。吹くまでのドキドキや緊張、吹いたあとのそれが解けたような感じ、その子が今はじめて、吹き矢の楽しさの魅力を味わっているのだろうなと思うと、とても嬉しかったです。
お父さんお母さんも来てくださいました。お父さんは虫をコンプリートして最高得点を出してくださっていました。お父さんが吹かれた矢を回収していて、1番高得点の虹色クワガタの矢を見てみると、まさにクワガタの真ん中にぶすりと突き刺さっていました。それが本当にびっくりしました。
お母さんが来てくださったとき、「良いお店ができたねー!」と満面の笑みで言ってくださったのを、今もはっきりと思い出せます。
一人ひとりのお客さんと一緒に、自分たちも楽しく嬉しくさせてもらいました。
お客さんとしてまず初めに向かった屋台は……唐揚げ。ずっと楽しみにしていたお父さんの唐揚げは、ジューシーで、お肉に味がしみていて、噛んでいると幸せに包まれました。
お隣のりゅうさん特製のカボチャフライも、衣のサクサクと中のカボチャがとろっとしていて、のり塩の塩辛さとかぼちゃの甘さが絶妙でした。
正治さんの焼きそばを食べてやっと、「ああ、縁日だ」と実感したし、スムージーもクレープもアイスクリームも、全部身体に沁みて美味しかったです。
やっぱり今年の注目の屋台だったお化け屋敷が、強く印象に残っています。(トラウマでしょうか? ……)
お化け屋敷研究会のみんなの話は聞いていたけれど、本当にすごいクオリティだったなあと感じました。お化けがそこにいる、きっと何かされるに違いない! そう分かっているのに近づかなければならない恐怖に襲われて、なのはなのみんながお化け役だということなんて、すっかり飛んでいってしまいました。誰が誰かなんて全く分からないくらいにみんながお化けになっていて、本当に怖かったです。
やよいちゃん、まなかちゃんとしっかり身体をくっつけて、一緒に怖がっているのも、今となっては楽しかったし、2人が居てくれて良かったです。無事に帰ってきて、山小屋の前に戻って来たとき、
「ああ、みんなが居る! 帰って来たんだ!」
とどっと安心しました。そのあとに食べたおかわりの揚げたての唐揚げは、忘れられない味です。
もっと遊びたい、ずっとこうしていたい……と感じました。けれど、こんなに遊び尽くせるのは、なのはなの縁日だけです。
明日になったら全部なくなってしまう。でもこの一夜に、ありったけの気持ちを込めて作り上げてきたものを、みんなで本当にすみずみまで堪能したような気がします。
お腹いっぱい心いっぱい、遊び疲れて眠ることが出来るなんて、わたしは幸せだと思います
みんなで縁日のハイライトを話していると1日が終わってしまいそうなくらいです。
縁日からまた切り替えて、これからの毎日も楽しんで向かっていきます。