「心が伴うなら」 うたな

8月17日
 今日はあけみちゃんに、食事のマナーなどについて助言してもらいました。私は自分が嫌われるのが嫌で、人の間違いを指摘して直してあげることができません。でも、あけみちゃんはちゃんと私のためを思って話をしてくれました。本当のやさしさとは何なのか、考えさせられたし、長い目で見ると利他心そのものだと思いました。
 なのはなでは、まだつらい、しんどいことばかりです。はやく楽しいものを見つけたいです。
 自分は何人か集まった中での会話に参加するのが苦手です。今日も話で盛り上がっている人たちの中で、どうしていいか分からず自分から輪から外れていきました。なのはなファミリーの中でもまだアウェーを感じています。

8月18日
 人に信頼してもらうために、相手の話を興味をもって聞く、反応をしっかり返すことは必要だと思いました。
 私は自分の知らない分野や関心のないテーマについての話にはついていけず、無表情で気配を消してしまうことがよくあります。でもなのはなファミリーのみんなは、どんな話でも自然に会話に入って楽しそうにしています。それは、話の内容やその人そのものに心を寄せ、会話に参加するからだと思います。
 逆に自分の提示した話題に対して、何かしら反応してくれると、とてもうれしくて、その人を好きになれると思います。
 だから、「興味を持つ」ことは重要で、私にとって課題になると考えました。
 心に余裕がなく、人のことより自分のことを優先してしまう私はまだ、できていません。

 
8月19日
 摂食障害を治す意味について考えました。あけみちゃんの、「大切な人を守るために必要なくらいの体力をもっておきたい」というワードが心に残りました。今は、両親が私にとって大切な人で、両親が病気やケガをしたとき自分が守れるのか、代わりに生計を立てられるのか。今の身体では無理だと思いました。
 それだけでなく、今の自分は重いものを代わりに持ってもらっています。当番活動などの役割も猶予されています。働かず親のすねをかじっています。今のままでは「利他」からは程遠いです。自分の周りの人を幸せにするにはまず動ける身体が必要だと思いました。
 もちろん治るのは怖いです。自分の醜態がまたよみがえると思うとつらいです。でも、身体ができてから心が伴うなら、まずはやってみるしかない。嫌だけど、先が見えなくて恐怖だけど治りたい気持ちがちょっと芽生えました。