7月24日(水)「一様に踊る美しさ ―― 勝間田天神祭 道中流しへの出演」

7月24日のなのはな

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 雨上がりの夕暮れ――涼やかな空気の中、揃いの浴衣を着て列をなし、石畳の道を踊ります。

 勝央町の伝統的なお祭り、勝間田天神祭。23日から25日にかけて町内で開かれる、このお祭りの、今日は2日目でした。
 旧出雲街道勝間田宿にて、勝央音頭保存会の一員として、道中流しを踊らせていただきました。

 

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 今日は朝から不安定な空模様で、雷の伴うスコールのような雨が、降ったり止んだりして、道中流しを無事に行えるか、心配していました。
 これまで、保存会の先生にも教えていただき、天神祭に向けて、踊りの練習を積み重ねてきました。今回、初めて道中流しを踊る子もたくさんいて、どうか雨が上がりますように、とみんなで願っていたのですが、その思いが届いたのか、夕方には雨がぴたりと止んで、無事にお祭りを迎えることができました。

 

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 なのはなを出発する前に、本番まで最後の練習を、お父さんや、あゆちゃんに見てもらいました。
 全員が同じ人になったかのように揃えて踊ることが、美しさになること。個性を消すこと。また、瞳の奥を開いて、口角を上げて、涼やかに若々しく。
 道中流しを踊る心持ち、踊り方、表情。本番に向かう前に、どうあるべきかをみんなで共有できたことが、ありがたかったです。

 ただお祭りの中で賑やかに踊るのではなく、誇りを持って、見てくださる方に気持ちが伝わるような踊りをしたいと思いました。

 

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 全員で揃いの、白地に紺模様の浴衣を着付け、金色の帯、赤いたすきを締めます。着付けのペアのみつきちゃんと、お互いに着付けを見て、しっかりと隙なく浴衣を着ることができると、自然と心が引き締まりました。

 ここからは、個人でなく、列をなして踊る全員の一部となって、お祭りの景色となって、勝央音頭の伝統を繋ぐ一人になります。

 道中流しの始まる地点に着くと、なのはなのお父さんお母さん、応援組のみんなが来てくれていました。
 「頑張ってね」と晴れやかな笑顔で応援してもらい、今の自分たちにできる精一杯で、美しく踊りたいと思いました。

 

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 夜7時。先導車から音楽が鳴り、いよいよ道中流しが始まりました。提灯が灯り、お祭りの屋台が立ち並ぶ街並みの中、『勝央音頭』、『サンサン勝央』、『ヤットサ節』の3曲を、繰り返し踊ってゆきました。

 お祭りは今年も、赤ちゃんからお年寄りまで、大勢の方がいらっしゃっていました。沿道から踊りを見てくださる方、撮影をされる方、踊りを応援してくださる方がたくさんいて、道中流しが勝央町の大切な文化であることを感じました。

 

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 私は、ももかちゃんと隣り合って、先頭から2列目で踊っていました。踊りの中で後ろを振り返ったとき、道に沿って、揃いの浴衣姿のみんなが、ずらりと一様に踊っている光景が、圧巻でした。
 一人では、どんなに美しく踊ったとしてもできないこと。全員が同じように、列を揃えて、気持ちを揃えて踊るからこそ、生まれる美しさだと思いました。

 

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 そして、屋台やおみこしと共に、自分たちが伝統を引き継ぎ、お祭りを作る一部になる楽しさ。

 なのはなに来るまで、お祭りに行くと、いつもお客さんの立場でした。自分たちが表現する立場として、お祭りに携わって、初めてお祭りの本当の楽しさを感じられたように思います。
 今のなのはなのメンバーで、特別な経験を共有することができたことが、本当に嬉しかったです。

 

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 勝間田天神祭は、なのはなで参加する夏祭りの始まり。これから、夏祭りへの出演が続いていきます。
 お祭りに出演し、人前で表現をさせてもらうと、今の自分がどこまで気持ちを作れているかがはっきりと出ます。まだまだ未熟なところもあるけれど、それを受け入れながら、1回1回、成長していけますように。

 無事に天神祭での道中流しを行うことができて、嬉しかったです。

(りんね)

 

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