7月1日
●新しい野菜
新しい野菜の見回りや手入れが始まりました。
今まで野菜を見守ってくれていた子たちから引き継いで、まだ知らないことや不十分なこともあるけれど、あまり不安要素はなくて、少しずつわかっていけそうな感覚です。
それは、わたしたちが畑のチームや担当野菜で割り振られていたとしても、チームの壁を越えて助け合っていて、たくさんの野菜たちを目にしていたからだろうなあと思います。
今日は、「絶対にやっておきたいね!」と全員一致で決まっていた、中畑のナスの誘引を終わらせることができました。
スピード勝負で素早く手を動かしながらも、
「新しく担当させて頂きます、初めまして」
そんな気持ちで1本1本のナスに向かい合っている時間が、楽しくって嬉しかったです。
●バナナの下で
午前中、バナナハウスに行きました。
バナナハウスは2枚のビニールで囲われていますが、それを下から半分捲り上げて、夏仕様にしてきました。これを捲らないままにしていたら、このハウスの中は何度になるんだろう……。南国で育つバナナでも、さすがに暑いのだろうなあと感じました。
ハウスのバナナは雨知らずなので、水やりも行いました。バナナ5株と、お隣さんのバンペイユに、タンク1杯たっぷりやることができました。
バナナの葉を避けるために屈んでいると、大きなバナナの株がつくる日陰が涼しくて、どこか外国の熱帯雨林に迷い込んだようでした。茎は、そのあたりの木の切り株よりもはるかにどっしりして太くって、みずみずしさを感じました。
「500リットルって意外と多いなあ」と感じるくらい、ひたすらに水をやり続けていたのですが、それでもバナナの株周りは水たまりになることがありませんでした。
バナナの葉も茎も、水でできているようなバナナだから、ぐんぐん水を吸い込んでいる様子が嬉しかったです。
ハウスの周りに生えていた草も抜いて、ビニール越しではなく、はっきりバナナの株が見えるようになりました。いかにも夏らしくって、バナナを見ているとわくわくしてきます。
花を咲かせたら、次はどのように実が付いていくのか、みんなで見守っていくのが楽しみです。
●友達
「友達ってなんだろうか」と、これまで何回も考えることがあったなあと思いだしました。
夜の集合のお話で、お父さんの経験の話と合わせて聞かせて頂けて嬉しかったです。
自分の周りには、友達のための友達ばかりだったかもしれないです。
わたしはそのことに疑問や引っかかりを感じていました。「入学する前から友達を作ろう」と言われたり、「友達はいるの?」と聞かれたりするたび、いつももやっとしていました。心のどこかで、友達は誰がどうやって決めるものなんだ、友達というのはなんなんだ、友達は作ろうと思って作るものじゃないはずだ……そう思っていました。
なのはなに来たばかりのころ、お父さんと、今日のようなお話をしたことを覚えています。お父さんにこの気持ちを話すと、「その通りだと思うよ、作ろうと思って作るものじゃないよ」と大きく頷いてくださいました。そのとき、今までの疑問や悩みがスカッと飛んでいきました。
お父さんは、「人生で出会える友達は、数人しかいないよ」と話してくださいました。本当にその通りで、巡り合わせや運命、縁、そういうものが絡んでいると思います。離れていても、お互いが求めているときにすっと繋がり合えるような、そんな友達がきっとどこかに居るのだろうなあと思います。
お父さんのお話を聞いていて、これからの人との出会い、「友達」に希望を感じました。