
6月25日のなのはな
1日、桃のネット作りをしました。
早生品種の「はなよめ」が穫れ始めた、桃畑。数日後から収穫が始まる樹もあるなか、桃の実を守るために樹にかぶせるネットを、早急に作り進めています。
桃のネット作りは、ネットをつなぎ合わせて、樹にストレスを掛けることなく覆うことのできる巨大なネットをつくります。
このような直線縫いに役立つのではないか、と、ご厚意で、昨日、本格的な工業用ミシンをいただきました。早速、今日の作業から使わせていただきました。
はじめに、アンテナが2つついた棒を、なんだろうと思いつつセットしました。それは上糸と下糸をのせるための台と糸立て棒で、そこから、その台の上にある小さな穴を通り、ミシン本体にセットされています。ミシンの右横にはボビンに下糸巻きができる部分があり、縫いと同時に下糸巻きがされ、巻き終えたら自動でストップする仕組みになっていました。これまでは家庭用のミシンで、ネットを縫うためのミシンと下糸を巻くためのミシンの2台を用意して、手が少しでも空いたら下糸を巻いてストックしていましたが、縫いと同時に、いつの間にか下糸が巻けていて、やりやすかったです。
フットペダルがあり、浅く踏むとスピードが遅く、深く踏むとスピードが速くなり、膝の横には押え金を上げ下げできるレバーがあり、縫い進めるのも、押え金の上げ下げも下半身でできて、両手が縫いたいものに集中することができるようになっていました。作業のしやすい本格的なミシンで、使わせていただけることがありがたいと思いました。
午前中は、これまで低い机を使って作業していたところから、工業用のミシンの台の高さでもネットを縫っていきやすいようにセッティングをし直した後から、工業用のミシンを使って桃のネットを縫っていきました。
「縫います」と言い、縫い始めて、一旦停止しました。昨日の夜、試し縫いをさせてもらっていたものの、速さにビックリして止まってしまいました。
気を取り直して縫いはじめ、ミシンの速度に合わせて、これまでのやり方ではミシンの動きを止めてしまうところを3人で修正しながら縫っていきました。
ネットとネットを縫い合わせるためのさらし布を洗濯ばさみで固定していて、これまでの速度だと、ミシンについている人が洗濯ばさみを外しながら縫うことが出来ましたが、工業用ミシンの速度だと、洗濯ばさみを取りながら縫っていたら手元がおろそかになり、縫い損じてしまうため、りのちゃんが、すぐ後ろで洗濯ばさみを外してくれました。
洗濯ばさみを外していくのも、早く外しすぎると私の手のところに来るまでにネットとさらしが少し離れてしまい、そのずれがミシンの針に到達するまでに直すことが難しかったです。りのちゃんが、
「ギリギリまで外したくなくて、さくらちゃんに手がぶつかってもいい?」
と言ってくれて、ネットとさらしが離れることなく縫い続けることができるようになり、すごく嬉しかったです。私は後ろで洗濯ばさみを外してくれているりのちゃんの姿は見えませんが、前で補助をしてくれている、しなこちゃんが、「りのちゃんの動きが凄い」と話してくれて、それも嬉しかったです。
午前中で20メートル×20メートルのネットが完成し、午後からは20メートル×30メートルのネット作りに入りました。2メートル幅のネットを10枚縫い合わせ20メートル幅にしています。はじめの数枚は軽いですが、枚数が多くなるにつれて重たくなっていきます。しなこちゃんが前でネットを引っ張ってくれて、ミシンに負担がかからずスムーズに縫うことができるようにしてくれていました。
私は、縫う箇所が外れないようにミシンの押え金まで送っていきました。
午後になるとそれぞれの役割に慣れてきて、ミシンを止めずに進められる時間が長くなり、午後で195メートル、縫うことができて嬉しかったです。
まだ、ミシンの速度設定は最速の3分の2にしています。今日は、最速だと速すぎてついていくことができませんでしたが、ミシンに無理をさせず、縫い損じができないように、できる限り速くしていけるように、明日も頑張りたいです。
(さくら)

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毎週火曜日は、藤井先生が来てくださって、ギター教室があります。今週から、新しく今年のウィンターコンサートに向けて、新曲2曲の練習が始まりました。
どちらも岸部正明さんの曲で、1曲目は、『November』という曲、2曲目は、『Night in TAIPEI』という曲です。譜読みを始める前に、ギター教室のみんなで、2曲の音源を聞きました。
『November』は、テンポが比較的ゆっくりで、とても穏やかな曲調でした。滔々と流れるようなメロディーで、時々キラキラした速弾きがあって、聞いていると心が癒されるような綺麗な曲だなあと思いました。
『Night in TAIPEI』という曲は、打って変わって、テンポが速く、リズミカルです。スライドやハンマリング、プリングなど、色々な技が入っていて、音数も多く、聞いていると、とても難しそうだと思いました。曲名の中にある地名は、台湾の首都のことであると思うのですが、曲の中でも、日本と違う、異国の雰囲気があって、オシャレで、少し妖しげで、とても魅力的だなと思いました。
この2曲を、コンサートに向けてみんなと練習して行けることがとても嬉しいなと思ったし、曲を聞いて、練習のモチベーションが上がりました。
私は、何人かのみんなと『Night in TAIPEI』の譜読みに入りました。原曲を頭の中で流しながら、原曲に音を近づけながら、練習をしました。
全体的に低音をハーフミュートをしたり、弦を叩いたりする技法が入っていて、綺麗に弾くことが難しいと感じたし、休符がたくさんあることに気づいて、音を切ることに苦戦しました。
どんな曲でも、譜読みの段階で、まだ音は綺麗でなくても、自分の出した音の中に、聞きなれたメロディの片鱗が見えていくことが、とても楽しくて嬉しい気持ちになるなと思います。初めて楽譜に手を付けて練習し始めた時の新鮮さや、ワクワク感を感じながらの練習の時間が、とても濃くて夢中になりました。
新曲を練習し始める前に、先週から始まった、プチ発表会をしました。ギター教室メンバーの前で、一人ずつ、これまで弾いてきた曲の中で一つ、好きな曲を演奏する、というものです。
今日は、最初に藤井先生も私達に向けて、『流れ行く雲』という曲を、演奏して下さりました。藤井先生が今日のために練習して下さった曲で、ありがたいなあと思ったし、お手本を見せていただけて、とても貴重な時間でした。
7人の発表を、みんなで聴きました。一人ひとり、曲は違って、私が弾いたことのない曲もあったけれど、みんなの演奏から、こんなに綺麗な曲があったんだ、という発見があり、私も弾いてみたいな、と思わせてもらって、モチベーションが上がりました。同じギター教室のメンバーで、これまでコツコツと練習してきたみんなの姿を知っているから、弾いている人も、聞いている人も、同じ気持ちでいる空気がとても暖かかったし、こういった機会があることが嬉しいなと思いました。
私も、『くじら』という曲を、みんなの前で発表しました。練習は付け焼刃で途中で止まったり、綺麗に弾けなかったりしたけれど、最後にみんなが拍手をしてくれて、演奏している間、集中して聞いてくれたことが嬉しかったです。ギター教室内での小さな発表の場ではあるけれど、とても緊張したし、手が震えたけれど、今日で少し気持ちが鍛えられたと思いました。そして、改めて、どんなに未完成でも、練習の時でも、表現をしていることには変わりなくて、その意味ではいつでも本番なんだなと思いました。本番を意識した練習を、常に心掛けたいと思いました。
新曲が始まった、節目の日でもあり、これからコツコツと積み重ねていきたいなと思います。
(りな)